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『日本人のためのゲマトリア数秘術』試し読み

本稿は諸事論考 第3巻として新たに発売した『日本人のためのゲマトリア数秘術』の試し読みである。
ここに第一章全文を公開する。
本稿は、ある程度ゲマトリア数秘術の内容をまとめた、いわばゲマトリア数秘術の概説書となっている。
筆者は昔日より、こういったゲマトリア数秘術の概説書を求めていたのだが、中々出版されなかったため、こうして自らそれを著す運びとなった。
ゲマトリア数秘術に興味のある読者や、或いは、オカルトや神秘主義や陰謀論に多少の興味のある読者、またはそうでない読者も、是非、文章の最後に貼り付けてあるURLから、Kindleにてご一読されたい。

本稿は、長年に亘って私淑している師、ネズミさん氏に捧げる。

1,何故、今、ゲマトリア数秘術なのか?


 読者諸賢は御存知であろうか。ドナルド・トランプ大統領のTrumpは、ゲマトリア計算の結果においては88を示す。この88という数字はゲマトリア数秘術的観点から見れば、なんと、かの悪名高きナチスが好んで用いた数字なのだ。即ち、トランプ氏はゲマトリア数秘術においては、ナチスと関連が示唆される人物であると、一応は見ることができる。ただし、ゲマトリア数秘術において数字の意味は一つではなく、実に多様であるため、確定は出来ないのであるが。筆者の調査したところでは、88には勝利という意味もあり、彼のゲマトリアはそれを意味しているのかも知れない。だが、その意味が勝利であるとすれば、一体、誰が、何に、勝利するのであろうか。
 ……さて、読者諸賢の内に於いては、筆者が全く意味不明なことを述べており、また、頭がおかしくなってしまったのではないか、と訝られる御仁も居られることであろう。その心持ち、筆者は十分理解している。筆者が初めてゲマトリア数秘術なるものに触れた際には、何か狂ったスピリチュアル系陰謀論者が何か頻(しき)りに意味の無い戯言を捲し立てている様にしか思われなかった。だが、事を様々に探ってみる内に、この重要性を理解したのである。読者諸賢も、序章の今に於いては、先の筆者の言を理解し得ないであろうが、本稿を読み終えた時にはきっと、それを理解出来るようになっているであろうし、また、別様にも考えを持つことが出来ていることであろう。ただし、読んだ上で本稿に星を一つ、付ける読者も当然居られることであろうが。……確かに、本稿に星一つのレビューを付けられても、筆者は何もおかしくは無いものと思われる。第一に、本稿の文量自体、極めて寡少なものである。筆者は大概の場合は原稿用紙70枚を越えた上で出版しようと、毎度、固く堅固に決意しているのだが、本稿の文量はそれ以下である。更には、普通、読者には全く関わりの無い所謂「オカルト」的なものを扱っているのが、本稿だ。本稿の内容を、全くの出鱈目として処理することは十分可能であり、その様に本稿を放擲(ほうてき)されてしまえば、本稿には何も価値は無い。であるから、ここで述べておこうと思う。
 本稿に、500円の価値は無い。
 だが、筆者はもう一つ、思うことがあるのだ。
 本稿に書かれた情報には、500円以上の価値がある。
 実際、筆者は確かに、本稿に記述した情報には、多少の自負がある。何しろ、数年間培ってきた知識であり、また、筆者の参考にした学習研究社から出版され、既に絶版となっている『ゲマトリア数秘術 聖書に隠された数の暗号』はAmazonにおいて49,403円である。因みに、メルカリでは9,800円であった。経済価値というのは差異によって生じるという言説があるが、正にその様な状況である。さて、それは良いとして、その様な貴重な絶版本に書かれている情報を、本書は多少有している。つまり、本稿を読むことによって、読者諸賢は約五万円もする知識を、容易に、しかも電子書籍という文書検索もしやすい媒体で入手することが出来るのだ。更に、『ゲマトリア数秘術 聖書に隠された数の暗号』には書かれていない数秘術の情報も、本稿では筆者独自の判断で加えておいてある。即ち、これも鑑みれば、読者諸賢は約五万円もする知識と、更なる数秘学的知識を、容易に、しかも電子書籍という文書検索もしやすい媒体で入手することが出来るのだ。更に更に、本稿ではそれらに加えて筆者が独自に考案(或いは、空想)した、ゲマトリア数秘術の根底に存する機構も、記述している。なお、これは先頃主著である『ミメーシス』が再販されたエーリッヒ・アウエルバッハの比喩形象理論を参照している。……と、言う訳で、読者諸賢が本稿を一読(筆者としては二読、三読していただきたいが)されれば、
 読者諸賢は約五万円もする知識と、更なる数秘学的知識、更にゲマトリア数秘術の根底に存する機構に対する理解も、容易に、しかも電子書籍という文書検索もしやすい媒体で入手することが出来るのだ!
 これは買いだろう。
 ……と、言うのは冗談として、実際に、筆者は本稿の情報にはそれだけの価値があると、考えている。また、ゲマトリア数秘術と一口には言えども、ここ日本に於いては占いの一種と見做されている傾向があるようで、筆者が物した本稿の様な観点からゲマトリア数秘術を記述した本は、数少ない。そういった意味でも、本稿の価値は十分にあると、言えるのではないだろうか。本稿は徹頭徹尾、日本人のために書かれたゲマトリア数秘術の概説書である。
 さて、現代では、ゲマトリア数秘術を知っているのと、知らないでいるのとでは、まず生き方から根本的に変わってくることであろう。例えば、あの痛ましい9.11のことを例として挙げてみよう。
 9.11。それはテロリストによって引き起こされた、極めて痛ましい事件であり、このことがあってから、世界は「テロとの戦い」へと突入することとなった、一つの時代の転換点でもある。無論、テロの犠牲者達には、哀悼の意を示さなければならないし、筆者も、これを示したいと思う。が、今はそれを横に置いておくとして、早速だが、9.11を911としてゲマトリア的観点から考察してみるとしよう。911は、ゲマトリア数秘術的意味としては、次の様なものを有している。
①苦しめる
②憎悪
③終わりと始まり
 即ち、9.11というものは、憎悪から引き起こされたものであり、我々を苦しめる様なものであった、ということがゲマトリア数秘術的には言い得るであろう。だが、これでは意味③の終わりと始まりが、解決されない。これに関しては、少々違う観点を導入する必要がある。ワールドトレードセンタービルの爆破解体説や、その他の所謂「9.11自作自演陰謀説」をここに導入してみよう。すると、9.11のテロ自体が、単なる宗教的テロリズムから、様相を変えて、テロとの戦いとは違う、別の事象が、我々の前に立ち現れることとなる。一体、何が終わり、何が始まったのか。筆者の思うに、終焉したのは「自由」であり、始まったのは「統制」であった。そうなのだ。あの9.11のテロ以来、政府は民衆を監視する方向にシフトし、これはブッシュ政権下に制定された愛国者法を見ても明らかなことである。また、エドワード・スノーデン氏が世に暴露したNSAによる国家から国民への盗聴行為も、この9.11の延長線上に存することである。もっと身近なもので言えば、空港の飛行機搭乗時に於ける検査も非常に厳しいものとなり、その他、監視統制は、今に於いては、日本ではTwitterへの監視行為として表れ出ている。日本政府による国民のTwitter投稿に対する法的削除要請は、世界一位である。これを見てみると、日本に於いても監視社会化が極まっているとしか言いようが無い。端的に述べれば、SNSは統制と支配の道具だ。そして、これは、9.11からの監視統制の激化と軌を一にしたものである。以上から見ると、確かに、筆者の考えている様に、9.11に於いては、自由が終焉し、代わりに統制が始まった、と言えるだろう。ゲマトリア数秘術により、我々はこの様な観点を得ることが出来るのだ。そして、この観点を持っていれば、当然、生き方も変わってくる。まあ、この観点から帰結するのは、政治不信であろうが。……また、これは一つの観点であり、実際にどうであるかは、はっきりとは述べられないということは付言しておかねばならない。
 だが、兎も角、ゲマトリア数秘術を少しでも学ぶことによって、我々が普段とは別の観点から物事を眺められる様になる、というのは事実であろう。それに、ある事象に於ける数字に隠匿された意味を、ゲマトリア数秘術は暴き出す一つの手段ともなる。これは後の章にて例示する。ゲマトリア数秘術は、利用法さえ心得ておけば、我々にとっては大きな武器となるだろう。
 ここまで、本章が試し読みとして公開されるために須らくして書かれねばならなかった本稿の宣伝と、多少のゲマトリア数秘術の有用性を示してきた。なお、本稿の最終章であるゲマトリア数秘術小事典に於いて、ゲマトリア数秘術に於ける各数字の意味を記してある。すぐに数字の意味を知りたい読者は、そちらを参照されたい。何れにしても、本稿の情報を読者が有意に活用されることを、筆者は願っている。し、本稿はそのために書かれたものだ。是非、本稿を良く生きるために利用していただきたい。そうすれば、筆者の目的は達成されたことと、なるだろう。

興味のある方は、下記のURLから本編を読まれたい。


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