「偏差値」よりももっと大事なもの

こんにちは😀

今回は「偏差値」についてお話ししたいと思います。

偏差値についてですが、まず言葉の定義から見ていきます。

大辞林より

まあ要は平均点に対してどれほど自分が優位な位置、不利な位置にあるかを示したものです。

よく指導で、「〇〇大学の△△模試での偏差値は65だ!」とか「偏差値を上げるように指導しろ/勉強しろ」と言われます。

偏差値とはわかりやすいもので、相対比較した際に自分の立ち位置がわかるという、データを活用した学習法です。

まあいろんな塾や企業が様々な模試をしているため、△△模試の結果=◇◇模試の結果になるわけではないので、そういう意味では欠陥なんですね。

塾や企業にも相手にしたい「お客さん(生徒)」も違いますので、当然差が出てきます。

それでも、偏差値というものは「学力レベルを測る」ものとしてはわかりやすいものだと思います。

しかし、それを指導に入れる際、間違えた考えを吹き込ませてしまうのでは?と思います。

例えば、ある塾や企業の模試を受けて、その数ヶ月後にまた同種の模試を受けた時に、「50➡︎55」に上がったとしましょう。

この「5」を上げるのは相当大変なことで、一生懸命に勉強したように見れます。

しかし、あくまで「平均点が違う」わけですから、もしかすると、素点は同じだっただけかもしれません。あるいは平均点の上下が激しかったのかもしれません。

それで指導で「偏差値が上がった」とか「偏差値を上げろ」とするのは、どこか間違っているような気がします。

今、私の個別で受け持つ医学部志望の高1生がいます。

私は指導で「偏差値だけで判断するな。そして『偏差値』を上げるな。」と言っています。

続けて「偏差値は平均点や企業や模試の種類で全て変わってくる。あの模試では65あったけど、この模試では55しかなかったとかは、よくある。」

さらに「だから、模試によって、偏差値に惑わされて、一喜一憂してしまう。偏差値ばかりを見て、見えない相手をいつまでも追い続けるのは辛い。なので、もっと安心感のある項目を重視しよう。それが『素点』だ。」と。

素点であれば、相対的評価よりも出来がよかったか悪かったの2択、つまりは『絶対的評価』です。しかも、自分の間違えも指摘して、詳しい解説も見れるので、受験を控えていない学生にとっては1番大事なものではないでしょうか?

受験を控えている生徒にも現状打破させるために『素点』の大切さを教えることも時には優先して話すべき項目ではないでしょうか?

賢い生徒なら目標を満点に、できない生徒なら目標をステップアップを考えた点数を取らせることを意識させてみてはいかがでしょうか?

以前に、私が受け持つ高3生の英語の偏差値が69だと報告したと思いますが、彼にはまだ「素点60点以上」の解決すべき問題点がありました。偏差値だけを追い続けると、その「60点以上」の損失に目を向けることはあまりないでしょう。

できる生徒には「偏差値よりも素点こそが至高」だと教える方がいいでしょう。学問が好きな人は相対的評価よりも絶対的評価の方を追いかけるのが好きだと思います。無限に多くのことを学べるモチベーションを保ち続けられることが楽しくて仕方がないでしょう。

そこに偏差値を入れてしまうと、興醒めてしまう、「なんで他者と比較されなきゃいけないんだ」と思ってしまうでしょう。

1点でも多くの素点を稼ぐために勉強をしていくことのほうが目標がわかりやすくていいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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