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家事動線を意識する!本当に使いやすいキッチンパントリーとは

最近トレンドのリフォームトピックスについて「それって本当はどうなの?」と設計のプロに聞く、というコラム。
今回のテーマは「キッチンパントリー」。
百戦錬磨のプロ目線だからこそ、リフォームのヒントが満載です。

デザイナーに聞く_今回のデザイナー


ー 光畑 祥子 ー
大阪店デザイナー。
お客さまにあった生活動線や収納スペースの提案が得意。

――キッチンパントリーって最近人気で、事例でもよく見ますよね。
日本語に直訳すると「食品貯蔵庫」ですが、おしゃれキッチンの代名詞のようなイメージですよね。
光畑さんは、キッチンパントリーを設計する際のポイントってどんなところにあると思いますか?

光畑:
私がいつもお客様にお話しするのが、袋小路(一方通行)のパントリーはあまり意味がないということです。入口が2つあって2WAYで通り抜けできる「ウォークインスルー型」であることが、家事効率を上げるポイント。

そういう点では、廊下からキッチンに抜けることができるスペースにパントリーを提案することが多いですね。
オススメは洗面所とキッチンを行き来するルート上につくること!
家事動線がぐんと短くなって、家事の効率をあげることができますよ。

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▲キッチンと洗面室の間にパントリーを設置した例

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▲キッチン・パントリー・洗面にいける家事動線が良く、スムーズに動きやすくなっています。

鳶川邸アフター図面

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――なるほど。
物を置くためにパントリーに入るというよりも、物をもって入りつつ、次の場所への移動距離も短縮できると、より使いやすくなるということですね!洗面とキッチンって近ければ近いほど家事効率あがりますよね!
ちなみに、キッチンパントリーをつくることのメリット・デメリットってありますか?

光畑:
デメリットは、パントリーを作ることでその分スペースをとってしまうことでしょうか。
本来とれるはずだった廊下やキッチン、リビングの広さを削ることになりますので、スペースに余裕がない場合は慎重に検討したほうがいいでしょう。
また、パントリー内はオープン棚収納になるので、どうしても虫やほこりを完全に防ぐことはできません。きっちり食器などを収納したい方には向かないかもしれませんね。
一方で、オープン棚収納は一目見てどこになにがあるか把握できるメリットがあります。
キッチンの後ろって、どこの家も物が溢れてごちゃつきがちで、今トレンドの対面キッチンの場合それが目立ってしまいがち…
パントリーがあれば散らかりそうなものは収納してしまい、見えるところはすっきりとした空間を保つことができますよ。

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▲可動棚にすれば、置くもののサイズによって可変できて便利。

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▲ごちゃつかない、すっきりしたキッチンに!

榎本邸AFTER図面2

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――憧れだけではなく、使う人の生活スタイルや、パントリー以外の間取りも考慮することが重要なんですね。

光畑:
生活スタイルで言うと、パントリーはカウンターや椅子をつければ、ちょっとした作業ができるワークスペースにもなります。
キッチンに立つ時間が多い奥様で、お勤めもされている方には、そのような提案することもありますよ。

――ちょっと狭くて囲まれた空間が、逆に集中できるかもしれません!

光畑:
デザインとしては、アール開口が人気ですね。
扉は物を持って出入りすることが多いキッチン側には付けないほうが便利。
一方で廊下側は家族以外の目に触れることも多いので扉をつけることを提案します。

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▲アール開口の入り口がパントリーらしくてかわいい!扉がないのでスイスイ移動可能。

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▲廊下側の入口は引き戸の扉なので、来客時も慌てずにすみますね!

西村邸After図面

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もし我が家にパントリーをつくるなら、どんなものを収納して、どこからどこに通り抜けられるようにしようか、考えるだけでワクワクしませんか?
ぜひリフォームの参考にしてくださいね。

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