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『 春が降る 』 ジャケとロゴができるまで

こんにちは。
4月から終日柄メンバーではなくなる暮方薄明です。

1st full album " 雨の水葬 "より6th single 『 春が降る 』が3月20日にリリースされました。

私はこの曲のジャケット写真のレタッチと、ロゴの制作を行いました。
その制作経緯など書いていこうと思います。


ジャケットデザイン

終日柄からでているほとんどの楽曲のジャケットデザインを担当してきましたが、今作は仕上げの部分でしか私は関わっておらず、終日柄美術班以外の協力もあり今作が生まれたことを冒頭に書いておきます。

さて、ジャケットを製作するにはまず曲に対してどのようなイメージを与えるかという構想を作るところからになります。
終日柄の楽曲に関しては作曲者である淡甘さんが紡いでいます。

その構想をもとに今回は くすりさんという方が 華菜さんかほさんをモデルに撮影をしてくださりました。

そしてその写真をもとにジャケットに仕上げていきます。
ここからが私の仕事です。


写真のレタッチ

くすりさんから頂いた写真を、楽曲のイメージに近づけつつ綺麗に見えるようにLightroomで調整しました。
(受け取った写真はとても作業しやすいように整えられており、円滑に調整を進めることができました!ありがてぇ….)

レタッチの意図としては、春が降るのストーリーに基づいて、儚さを残しつつ色味を出したり、明るさの調整をしました。

屋外・白いシーツ・目を閉じた少女にそっと触れる手
画面にある要素としてはシンプルなもので、それらの要素を丁寧に整理します。

レタッチ前からとても綺麗…

まずこの写真は大部分を白が埋めています。
女性の着ている服・布・曇り空、全て白色。
そこでレタッチをする際に、
・白のグラデーションを失わない
・全体の色味の統一
・奥行きの見え方の調整
などを意識して調整しました。

服の装飾は細かいところまで見えるように
布の柔らかさは残しつつ、情報の優先度を下げるために質感は落とす。
空と布が交わらないように、質感を変えるように調整する。
などなど。

ここまで調整した段階で、メインとなる女性の調整を行います。

全体の調整を行なった後のため、肌の色などがあまりよろしくない状態に変化してしまっていたりするので、それを調整します。
髪の一つ一つが美しく見えるように、黒色につぶれないよう調整します。

人のレタッチをするときは「かわいくなれ〜」って思いながら調整してます。

かわいくなれ〜


ロゴデザイン

写真素材の主なレタッチが終了し、これにロゴを追加します。
基本的な終日柄ジャケットデザインのやり方です。

今回は手書きロゴです。
理由ももちろんございます。

『春が降る』は余命少ない少女のお話です。歌詞やストーリーを読み解きながら、この曲に合うロゴはどんなものかと考えておりました。

そこで考えたのは草書体で『春が降る』と言う文字を書くというものです。

草書体は時間をかけて簡略化された文字で、『春が降る』のストーリーの少女が病院生活を行う中で心が単調になりながら死を待つ気持ちと重ねて、フォント選びより草書体で自分で書いた方が良いと判断してデザインしました。
また、すでにある写真との相性も理由に含まれております。

「降」に苦戦

というので実際にいくつか紙に書いてみて、良さそうなものをスキャンしIllustratorでなぞって淡甘さんに提示しました。すり合わせをしつつデザインが確定し、なぞっただけの線に肉付けして線に書き順が見えてくるような仕上げをしました。

Illustratorでなぞっただけ(Ver1)
筆跡が出るように肉付け仕上げ(Ver2)

小学生の頃の書道の経験が役に立っております。


デザイン仕上げ

レタッチした写真にロゴを組み合わせます。
どこにおいたらいい感じになるかな〜?
↑このときは何の意図も考えずに配置を決めようとしています。

いくつか配置パターンを試して淡甘さんに提示しましたが、結果的にあまり良いものはなく、淡甘さんに任せました。
その後、淡甘さんが提示したものを終日柄メンバー全体で擦り合わせしつつ、左下に配置することが決定し、そこから私は仕上げに取り掛かります。

最終仕上げでは、ロゴを配置した上でその視認性を上げたり、ジャケットを見た際にどこを見て欲しいのか、情報の優先度を考えながら調整いたしました。

そして完成したものが以下になります。

聞いてね!

わぁかっこいい!

これが僕が終日柄として出す最後の作品になると思います。
過去のジャケットも全部デザインしてますので、チェックしてみてください〜!


また、この『春が降る』のMusicVideoも公開されておりますのでぜひチェックしてみてください!


以上、暮方薄明でした!



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