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視聴済み1000作品から推し映画を選ぶ Part.9 ヒーロー映画編

MCU作品全般(マーベル・シネマティック・ユニバース)

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 真っ先に上げるべきはやはりこのマーベル・コミックの一大ヒーロー映画シリーズ。エンド・ゲームの興行収入が世界一になったことは記憶に新しいですが、もちろんそれぞれのシリーズの映画としても単体で面白く、かつそれが他の作品たちと有機的に繋がりやがてワンチームを結成していくという構成は唯一無二にして世界一と呼んでも過言では無い映画体験だと思います。

 どのヒーローも個性があって好きなのですが、あえて推しを挙げるなら、アイアンマン、キャプテンマーベル、スパイダーマン、アントマン。

 そして、アベンジャーズシリーズでは、ヒーロー総進撃で衝撃の展開も待ち受けているインフィニティ・ウォーが好きです。

 現在進行系で、むしろこれからヤバ過ぎる展開が待ち受けている世界一のシリーズなので、これからも絶対に追いかけていきたいと思います。

X-MEN(新シリーズ)

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 こちらも大人気ヒーローシリーズ作品。やがてMCUと合流していくとされるミュータントヒーローシリーズ。個人的に新シリーズの方が好きです。

 こちらは、実は歴史的な事件の裏側にはミュータントが暗躍していたという設定で、世界の危機を救うミュータントたちの活躍と同時に、異端の存在であるマイノリティの彼らの葛藤が描かれていて、テーマ性も深い作品となっています。

 そして、何よりも私が新シリーズで好きなのが、各話ごとにジャンルが異なるヒーロー映画になっているところ。1作目のファースト・ジェネレーションはスパイアクション、2作目のフューチャー&パストはタイムトラベルモノ、3作目のアポカリプスはディザスターモノ、4作目のダーク・フェニックスは宇宙モノ、というように全く違うストーリーが楽しめる構成になっています。

 ヒーロー映画に欠かせない特殊能力を発現するシーンの映像に趣向が凝らされているのも本作の見どころのひとつです。

ダークナイト三部作

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 バットマンの誕生と活躍を描いたシリーズ。本作が他のヒーロー作品と一線を画しているのはダークな世界観。綿密に作り込まれた重厚な世界観は完全に大人向けのヒーロー映画。バットマンの基地や乗り物、ガジェットは男心をくすぐる。

 中でも人気の高い2作目の「ダークナイト」が私も大好きで、ヒース・レジャー怪演の大悪党ジョーカーは映画史に名を残す敵ながら最高に魅力的なサイコキラー。むしろジョーカー見たさにバットマンを見ていると言っても過言じゃない。

ジョーカー

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孤独で心の優しいアーサー(ホアキン・フェニックス)は、母の「どんなときも笑顔で人々を楽しませなさい」という言葉を心に刻みコメディアンを目指す。ピエロのメイクをして大道芸を披露しながら母を助ける彼は、同じアパートの住人ソフィーにひそかに思いを寄せていた。そして、笑いのある人生は素晴らしいと信じ、底辺からの脱出を試みる。

 そして、こちらが大ヒットしたジョーカーが主役のキングオブダークヒーローの誕生譚。めちゃくちゃ面白い。

 悲哀の男がジョーカーになっていく様は悲しくもありながら清々しい気持ちにもなれる、何とも不思議な感情になる映画です。誰しも少なからず抱く彼への共感や同情が悪の華として咲き誇る姿は、正当なヒーロー誕生譚よりもある意味で爽快で、感動のパワーがありました。

 正義と悪、喜劇も悲劇も主観次第。社会に必要とされてないと感じる腐り切った世界の中で、彼は自分が必要とされる輝ける場所を見つけた。それが、彼が登るべき"ステージ"だったのだと。

 それに呼応する市民もまた"希望"を見つけて立ち上がることができたと考えると、彼は正義でありこれは喜劇だと思えてきます。一度死にかけ民衆の前で復活する姿はまさしく救世主のようにも見えました。

 考察が飛び交うラストは、私的にはジョーカーはこれまで生い立ちについて幾つも語り、真実を誤魔化して来たので、本作についても壮大な"ジョーク"だった、というユージュアルサスペクツ的な顛末を支持しています。しかし、それについて考えること自体がジョーカーに笑われてるような気がして堪りません。そんな尾を引く部分もまた、本作のパワーだと思いました。

アンブレイカブル/スプリット/ミスター・ガラス

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フィラデルフィア。ある日、乗客、乗員131名が死亡するという悲惨な列車追突事故が発生する。かつて有望なフットボールの選手だったデヴィッド・ダンは、その列車事故の唯一の生存者だった。しかも傷一つ負わなかったのである。“なぜ自分だけが奇跡的に助かったのか”と悩むデヴィッドのもとに、ある奇妙なメッセージが届く……。

 「もしも世界に本当にヒーローがいたら」を、シャマラン監督流に上手く映画に落とし込んでるシリーズです。ヒーローVSヴィランという構図の映画を期待してる人がいたら、オススメできません。

 特に私が好きなのは一作目のアンブレイカブル。この映画は、列車事故で唯一生き残ったディヴィッド(実は不死身の体)というどこにでもいそうな男の内面にフォーカスしたミニマムなヒーロー映画になっています。そのミニマムさが他のヒーロー映画には無くてツボです。

 また、この作品におけるヴィランは一概に勧善懲悪では無い描かれ方をしているのもポイントです。3作目のミスターガラスには、2作目のシリアルキラーのケヴィン(多重人格)、1作目でも登場したミスターガラス(壊れやすい体)らのヴィランたちが一同に会するのですが、彼らにも肩入れできる展開が待ち受けているところもユニークです。

デッドプール

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元特殊部隊の隊員から傭兵に転身した男ウェイド・ウイルソン(ライアン・レイノルズ)は、突然末期ガンを宣告され、悲惨な人体実験の被験者となったために、驚異的な治癒能力を手に入れる。

 驚異的な治癒能力を持つデッドプールの痛快爽快なヒーローコメディシリーズ。下ネタやオフザケが過ぎる最低なヒーローですが、メタ的な構造も気にせず暴れまわれる実は最強のヒーローです。もう本当にアメリカンジョークが面白すぎてヒーロー映画なのに一生笑って見れちゃいます。

 しかし、アクションシーンは本格派で、おふざけが混じりながらも敵を圧倒するシーンがテンポが良くて本当に見ていると爽快な気分になれます。デップーはX-MENと繋がりのある存在なのでX-MENを見ているとより楽しむことが出来ますし、最初に紹介したMCUにも出演することが噂されているので今後の動向からも目が離せません。

バンブルビー

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1987年。18歳の少女チャーリー(ヘイリー・スタインフェルド)は居場所がなく、孤独な毎日を過ごしていた。ある日彼女は、海沿いにある小さな廃品置き場で1台の黄色いボロボロの車を見つける。彼女は、この車をバンブルビーと名付けて直そうとするが、それは普通の車ではなかった。

 トランスフォーマーシリーズの前日譚とも言うべきスピンアウト的な立ち位置の作品ですが、ド派手さを増して行った本編とは異なり、人間とオートボットの出逢いと成長に焦点を当てたジュブナイルムービーに仕上がっています。少女と地球外生命体の出逢いはETに通じるものもありますね。バンブルビーの行動もキュートで愛くるしい。

 物語に彩りを添えるのは、80年代の音楽。どれもノリが良くて楽しい気分になれます。もちろん最後にはしっかりトランスフォーマーバトルが見れるので、一度で二度美味しい作品になっています。

シャザム!

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思春期を迎えたビリーは、魔術師にヒーローの才能を見いだされ、世界の救世主に選ばれる。「シャザム!」という言葉を唱えると、S=ソロモンの知力、H=ヘラクレスの強さ、A=アトラスのスタミナなど六つのパワーを持つ筋骨隆々のヒーローに変身する。だが、ビリー(ザカリー・リーヴァイ)の心は少年のままだった。

 ある日スーパーパワーに目覚めた少年がその力を使って好き勝手やり放題する話。前半はそんな感じでコメディテイストですが、後半からは本物のヴィランが登場してDCらしい重たい話もあります。ヒーローとヴィランの生い立ちの描写が重要な役割を占めてる作品だと思いました。

 しかし、もちろんラストの方はその闇を払う超展開が待ち受けており、ヒーロー映画の王道の面白さも用意されています。

脳男

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残忍な手口の無差別連続爆破事件を追う刑事の茶屋(江口洋介)は犯人の居所を突き止めるが、身柄を確保できたのは身元不明の鈴木一郎(生田斗真)だけ。共犯者と見なされた一郎は犯行が常軌を逸したものだったため、精神鑑定を受けることに。担当となった精神科医・鷲谷真梨子(松雪泰子)は感情を表さない一郎に興味を持ち、彼の過去を調べ始めるが……。

 アンチヒーローが巨悪と戦う日本の作品。生田斗真演じる殺戮天才マシーン(脳男)と、二階堂ふみ演じる狂気の爆弾魔の二人の演技が神がかってました。

 感情は喪失しているが、善悪の分別と殺人術を祖父から叩き込まれた悲しきヒーローの脳男。"悪人は殺していいのか"というアンチヒーロー映画では定番のお題でそれに対する解は得られるタイプの映画ではありませんでしたが、ラストに一片の光が見えるような後引くエンディングはかなり好きな終わり方でした。

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