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サンタも私も多忙な師走

気がつけば早12月。バタバタしていている内にゆっくり振り返る暇もなく、なんと秋学期がついに終わってしまった…!というわけで、ちょっと遡って、最高にアメリカンだったここ1ヶ月を振り返ってみようと思う。

11月の中頃、クラスメイトが「11月に流れるクリスマスソングを許せるかどうか」で口論していた。非常にアメリカンな議論だ。ハロウィンが終われば次はクリスマスなのだから別にいいのでは…と思っているそこのあなた。アメリカにはハロウィンとクリスマスの間にもう一つ、忘れてはいけない祝日がある。そう、thanksgivingだ。

11月の第四木曜日はアメリカでは伝統的な祝日。この日は家族や友人と集まってディナーを囲む。寮で暮らす留学生にとってはあまり縁のないイベントなのだが、今年は嬉しいことにそんな私にthanksgiving dinnerの招待がやってきた。

実は私は高校の頃、二週間だけカリフォルニアでホームステイを経験した。その時のホストファミリーがthanksgivingに遊びに来ないかと誘ってくれたのだ。ずっと連絡は取り続けていたけど、実際に会うのはなんと四年ぶり。

というわけで私はこのthanksgiving、アメリカの家族に会いにカリフォルニアに行ってきた。

朝3時に寮を出発して空港へ向かい、朝6時発の便でコロラドへ。飛行機を乗り換えて、ついにカリフォルニアの州都サクラメントへ到着。11月中旬ですでに氷点下のシカゴと違って、カリフォルニアはまだ暖かい。

ホストファミリーのお家へ到着すると早速子供たちが出迎えてくれた。まだ大人になりかけの私が言うのもなんだけど、子供の成長って本当に早い。最後に会ったのが四年も前となるともうまるで別人。あの時はまだ1歳で言葉も喋れなかったホストブラザーはキッチンでおままごとをするのに夢中で、8歳だったホストシスターはすでに身長が私と変わらない。アメリカのteenagerってなぜだかすっごく大人っぽく見えるのだ。

長時間フライトの後全力で子供たちと遊びまくって、その日は気絶するようにベッドに倒れ込んだ。次の日は朝から早速thanksgiving dinnerの準備。私もお手伝いした。夜になるとホストファミリーの親戚家族が続々とお家に集まって、子供の数は二倍に。賑やかにディナーを囲んだ。

メニューはこちら。Thanksgivingには欠かせない七面鳥、stuffing(野菜やパンを七面鳥の中に詰めて調理したもの)、マッシュポテト、サヤインゲン、コーン、さつまいも、フルーツサラダ、deviled egg。Deviled eggは、ゆで卵の卵黄をくり抜いて潰し、お酢、マスタード、マヨネーズ、塩胡椒などと混ぜて白身に盛り付け、パプリカを振りかけた料理。初めて食べたけど美味しかった。味は卵サンドの中身に近い。

Thanksgivingが終わるとクリスマスまっしぐら。次の日にはファミリーとクリスマスショッピングへ出かけて大量のオーナメントを買い、ツリーを飾り付けた。こうして一週間、子供たちとゲームをしたりおままごとをしたり公園でスクーターを乗り回したり、朝から晩まで遊んでヘトヘトになりながら、最高にアメリカンなthanksgivingを過ごした。

そこからは怒涛の1ヶ月。この学期末最後の二週間はアメリカの大学生にとって地獄の日々だ。次々迫ってくる課題、コンサート、テストに追われて息をつく暇もない。しかしそれでも無理矢理楽しみを挟んでこそ大学生。忙しさの間を縫ってシカゴのクリスマスマーケットへ行ってきた。

はるばるドイツからやって来ているらしいクリスマスマーケット。ディズニーランドを軽く超える人混みで、常におしくらまんじゅう状態だった。かわいいマグカップに注がれたホットチョコレートを片手に、寒空の下立ち並ぶお店を見て回る。美しく精巧な絵が描かれたオーナメントや、小さなくるみ割り人形たち。高すぎて私には手が出せなかったが、見ているだけでため息が出るほど美しかった。胸いっぱいのワクワクと一緒にどこか切なさも運んでくるクリスマス。私の大好きな季節だ。

この記事を書いている今は無事に日本に帰国して、念願だったグラコロを片手に一休みしているが、この数週間は本当に嵐だった。最も忙しい期末試験直前の週末に体調を崩して寝込んでしまうという不運のせいで、どう考えても無謀なスケジュールでエッセイを書き上げ、テスト勉強をして練習をして…死ぬ気で乗り切った自分を褒めたい。何はともあれようやく冬休み。日本でクリスマスを満喫して、美味しいものをたくさん食べて、正月太りする予定。

みなさんにも素敵なクリスマスが訪れますように。

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