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対話についてあれこれ(平田オリザ著「対話のレッスン」)

日本語には対話の概念がないという筆者の指摘に興味を抱いて読み始めた。

筆者の定義で“対話”とは、他人と交わす新たな情報交換や交流としている。それに対して“会話”は、仲間内でのお喋りで、他者にとって有益な情報はほとんど含まれていない。“対話”は他者と自分は異なることを前提としていて、異なったお互いの価値観を擦り合わせていくことでもある。

他者の価値観を押し付けられたり、相手を変えさせようと話すことは犠牲を生み出しかねない。“対話”は対等な言葉として自分自身の価値観も他者の価値観も変わっていく可能性を持っている。だから面白いらしい。

演劇を通して、思いもしなかったところに自分が到達したり、他者と差異を共有していく楽しさに気付きつつある。この感覚が、演劇に留まらず生み出せられたらこの世界は更に面白くなるかもしれない。簡単ではないけれど…!

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