うめすず

いらっしゃいませ。何気なくて何気ある毎日に題名をつけて、それっぽく文を書く22歳です。…

うめすず

いらっしゃいませ。何気なくて何気ある毎日に題名をつけて、それっぽく文を書く22歳です。ふらっと立ち寄ったお店で試食だけして帰る。くらいで是非読んでみて下さい。自分のために書いています。

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  • 「私のお気に入りな奴」ジャルジャル風

    その名の通りです。私が好きな文集めました。一応、好きな順ではあります。

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拝啓 好きだった人へ

私を好きだったことはありませんか。 いつか教えてくれた思わせぶりな題名の曲。何回スキップして、何回リピートしたかな。 別にもう好きじゃないよ、その音楽。でも、いつまでも作業用BGMにはなりそうにない。 別に大した会話はしていない。だから、何気ない会話が大した会話になってしまったんだ。別に特別な時間も過ごしていない。だから、何気ない時間が特別になったんだ。 少ない思い出に色を付けてしまって、好き戻りしてしまうだけなんだ。 別にもう好きじゃないよ、その思い出。でも、更新

    • 夏を迎えにいけていない

      夏が来たのに、夏を迎えに行けていない気がしてならない。 7月はいつもに増して、考えたいことがあった。何かを感じることが多かったからだ。 満月から落ちた強い光はなんだって照らしてくれそうだった。もはやそこに夜っぽさはなかった。そんなスイッチを押さない光を浴びながら、友とコーヒー片手に語らいあう日を夢見た。森の中、木の家、ベランダ、心地良い汗と風、夏の音。似たような日を、私たちは知っている。ふと、思った。私たちは「頑張っている」。だからこんなにも月の下で会話をしたいと思えるん

      • やまない雨はないだとか

        明けない夜はないとか、やまない雨はないとか。そんなこと知ってる。でも、明けない夜に朝を探して、やまない雨に青空を探す私に、そんな言葉は届かなかったりする。 愛読者の友はこの文を引用していた。特に後半部分は私の目標というか、モットーというか、忘れたくない気持ちというか、何だろう。最近の私が大事にしていたことだったので、あまりにも簡単にこの文の深い意味までも理解できた気になった。 悩みは測れないし、比べられない。他人にも自分にも測れないし。他人の悩みと自分の悩みを比べることも

        • 幸せ。探さなくても、ふと。

          繋いだ電話から聞こえる友の声と5月24日の夕陽の幸せセット。 3月頃から探していた幸せは、 探さずとも、ふとあるものだと散歩しながら気がついた。 沈んでいく夕陽に後押しされて帰路に就く。 「(はぁ~)」 「(ずっと喋っていたいな、おうちに帰りたくないな)」 でも、その「帰りたくない」は別に寂しいもんじゃない。 そんな心地の良い存在がいることは、寧ろ幸せだなと思えた。 人の分岐点にはよく立ち会っている気がする。 なんて自分のことを誰かの重要人物かのように言ってしまっ

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        拝啓 好きだった人へ

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        • 「私のお気に入りな奴」ジャルジャル風
          13本

        記事

          38歳 バタコさん

          バタコさん(仮名)は泣いていた。 バタコさんは5月に来たでっかい波に打ちのめされながら、過去のトラウマを真後ろに引きずりながら、ついでに人と人の飛び火のようなものを全部受けながら5月を生きてた。 バタコさんからどんどん出てくる話は、同じ人間が1ヶ月の間に乗り越えれる壁の厚さと高さをゆうに超えていた。 話を終えた後に泣いていたのは私の方だった。 怒りと悲しさを右と左に同じくらい含んだ瞳で、当事者である自分と向き合うような口調で話した後、自分を落ち着かせるために水を注い

          38歳 バタコさん

          夢と現実の間で棒立ち

          とだけメモを残して、また眠りについた。 何を言いたかったのだろう、あの時の自分。きっと何かを言いたかったんだろう。それだけは分かる。 なにもnoteに残さなくたっていいじゃないか。せめてメモだろう。 朝起きて1人で準備するあの時間が好きだ。 夢で見た世界に近づいていくような感覚を繰り返す。 私は夢を覚えすぎている。 私は夢で見た景色を迎えに行きすぎている。 朝、一度目を覚ます。そこで体を起こすことができたなら、朝には強いの部類だが、そこから二度寝をし始めるので朝

          夢と現実の間で棒立ち

          恋愛の種類

          恋愛として好きになった人からの好きが欲しいのではなく、その人のプレイリストにある「恋に当てはまる歌」にのせて思い出すのが私ならなと思う。 始まるかも!と期待しすぎる恋に落ちる恋愛をやめようと誓った後、長らく恋とは程遠い私だった。しばらくして、どうにもなりたくない「ステイ」な恋に落ちた気がした。なので決意とは違う種類の恋に、半月は困っている。 ステイな恋というのは、ずっとこのままの関係でいたいという訳で、、、でもそれを突き通すことで悪く言えば始まりがなく、良く言えば終わりが

          恋愛の種類

          視力2.0

          視力2.0で見たいものは、好きな物の詳しい色で、好きな人の見たい顔で。 何度も何度も思った。日に当たる時だけブラウンが際立つあざとい瞳がカメラのレンズで、奥二重に重く乗る瞼のアーチを下ろして、好きな物や好きな人を見た時の一瞬のトキメキでシャッターボタンを押せたならと。 逃したくないというより、何度も頭の中で繰り返しては追いかけたその瞬間を忘れたくはない。 本好きのある友はどこかから引用した。 "まるで刻々と姿を変える夕方の空のように、いろいろな種類の別れに満ちたこの世

          何もかも賞味期限短いんか

          自分が信じてたはずの自分は、もういなかったりする。だから賞味期限切れの自分を疑う。おい、昨日までのあんたは、昨日までの賞味期限なのかよ。 何かが始まると、終わりが想像できてしまって恐ろしい。一度封を開けた後のおいしいひと時は一瞬で、いざ封を開けてしまえば腐りやすくなる。 一定の、安定の、一貫した、左右されない、という魔法の言葉はホントの意味でありのままに魔法の言葉だ。 そんな味付けの感情があるなら、その調味料が欲しい。 信じたいものを一定の想いで信じたい。「好き」なら

          何もかも賞味期限短いんか

          何が私の背中を押してくれるか

          スタートダッシュが得意な人の背中は、しょっちゅう何かが押してくれていて、、、 そう思ったのは、鹿児島時代に出会った「ぼく」という一人称がなんだか愛らしくて、よく似合う友達と電話をしたあの夜だった。 「ぼく」はその夜私の背中をそっと押してくれた。おそらく「ぼく」も意図せず私は「ぼく」に励まされたので机に向かう選択をした。そして自分のために自分の時間を作った。 「ぼく」は人生の分岐点にいて、露頭に迷っていて、行き詰まっていて、とにかくそんな言葉を並べてしまうくらい自身の人生

          何が私の背中を押してくれるか

          自分と自分の仲が悪い

          3月、とてもてこずった。7月ぶりにてこずった。 ヘマをして、手こずった。なんてもんじゃなく、日々を送ることに手こずった。といった感じ。 シートにゆっくりと座れた電車でうたた寝した時に降りたくないような日が、陽が好き。 この3月にもそんな日がきたり、そんな陽が降り注いだ。だけどずっと、手書きの渦よりもしぶとく終わりも始まりも見えない渦のどこかをさまよった私だった。 言葉(感情)は沢山浮かんだ。絵の具で言えば黒から白まで沢山浮かんだ。1番離れてパレットに置かれたふたつは何

          自分と自分の仲が悪い

          書いてないな最近。喋りたいことは沢山あるよ春だもん。今度雨降ったら書こう。

          書いてないな最近。喋りたいことは沢山あるよ春だもん。今度雨降ったら書こう。

          苦手でいいし、苦手が良い。

          「嫌い」って結構怖いなと思ったので、最近は食べ物にでさえも「苦手」という言葉を宛がう。 22歳。苦手なことは全否定だと気が付いた。全否定をすることもされることも両方苦手。ここで「全否定は嫌いです」と言えばそれは全否定を全否定してるわけなので、苦手と言っておく。 大学時代にできた一生モンの友たちは、今思えば肯定の神だった。彼女たちが私にウケた理由の一つは確実にこれだ。他人を全否定しない彼女たちだったからだ。 そんな肯定の神(友だち)の一人が卒業式の日に手紙をくれた。自称手

          苦手でいいし、苦手が良い。

          タバコ喫茶と店主の付け合せ

          初めて行く喫茶店。お店に入った理由はごくごく普通。「お腹空いたな」「美味しそうなとこ見つけた」そんな感じ。 入店したら店内満席ですと言われた。カウンターでよければどうぞとの事で、わざとかのようにお洒落に少し散らかったカウンターに陣取った。店主とお姐さん2人で満席の店をまわし忙しそうだったので、オーダーせずに待っていた。すると、 店主「メシ食うか?」「ハンバーグやろ?」 え!? 「メシ食うか?」のその常連相手な感じに驚いた。また、ハンバーグ狙いの心の内を読まれたようで「

          タバコ喫茶と店主の付け合せ

          チョコの断面

          チョコレートの断面を研究するように、小さなキャンディーチョコレートをもったいぶって2口で食べてしまった時、世界の秘密を知ってしまったような感覚に陥った。 ショッピングモールのおもちゃ売り場で我が子におもちゃを買い与える親よりも甘く、カフェで働いている無地しか似合わなそうなくるくるパーマのお兄さんの「いらっしゃいませ」と同じくらい甘いミルクチョコレートの中には、内に秘められたイチゴチョコレートのピンクがあった。確かな色のコントラストで。 困るよ、イチゴチョコレート。先に言っ

          チョコの断面

          雨なんかは誰も知らない夜に降れ

          淋しくて、美しい。そんな雨は誰も知らない夜に降れ。 多くの生命が始まりを迎える朝も、多くの生命が息をし生きるをする昼もきっと多くの雨が降ることを望んでいない。 淋しいからこそ夜に。美しいからこそ夜に。 誰も知らないところで誰も知らない涙を流すように、夜に降れ。 そして、朝露の思ったよりも綺麗な丸に、朝陽が取りこぼしのないよう一つずつ煌めきを与える。 そんな朝に、昨日人知れず流した涙の意味を朝露色に上書きする。 雨なんか。 1日中雨が泣いてる。いや、泣いていたのは

          雨なんかは誰も知らない夜に降れ