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消えない悲しみと消えない美しさ

悲しいことの方が多い気がしていた人生だったけど、悲しみがなければ気づけなかった感情がたくさんあって、傷つかないと想像できなかっただろう痛みもあったから、これでよかったなと思う。

もしかしたらこんなに悲しまない方が無邪気に楽しいまま人生を送れたのかも知れないけど、無意識にそれは違うような気がしたのか、だんだん自ら悲しみを知ろうと自分の感受性を闇に曝して生きてきた気もする。悲しみを避ける道はいくらでもあったと思うけど。

いや、楽な方を選んだこともあるけど。というか沢山あるけど。全然まだまだ甘えてるんだけど。

少なくとも、僕は悲しみを知らないで生きていくのはそんなに幸せだとは思わない。きっと世界にはまだ自分の想像できない悲しみや感情を抱えている人がたくさんいて、すれ違う人だってそうかもしれないから。

想像力への想像力を広げながら、自分や他者の悲しみや苦悩と向き合って、少しでも世界が美しくなっていけばいいなと思っている。

悲しみをひとつ乗り越えとき、ふと世界が少し明るく感じるような、不思議な感覚がするのも楽しい。想像できない悲しみがあるように、自分の想像しなかった幸せがあったりする。

たしかに世界は悲しくて、僕たち人間は弱くて、でも、消えない悲しみと同じくらい、消えない美しさと幸せがここにあるって信じてる。

でも、僕が自分を傷つけてばかりの弱い人間だと人を傷つけてしまうとわかったから、最近は自分のために生きてる。まずは自分が明るくなろうって気持ちで。

静かで明るい人になりたいです。


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