見出し画像

おとぎ話の結末に抱く違和感を解消してくれた「シュレック」

不定期で開催される彼との映画観賞会。



最近はハリポタ一辺倒だったのだけれど、

先日はバレンタインに思うところがあったのか、
今日は違う映画にしよう!という。


なんだろう。
タイトルまんまだけど「バレンタインズ・デイ」だろうか。

なんて考えつつ、「どの映画?」と聞くと

シュレックだよ!」という。



シュレックって確か…緑色のキャラクターのアニメだよね?
と思っていたら

なんとびっくり、口から漏れ出ていたらしく、
彼の顔全体が「嘘だろ…」と言っていた。

なんか申し訳ない。



いやその、見たことなくて、、とフォローを試みたところ、
あれは名作だよ!?絶対見なきゃだめ!!!とガン推しされ、

バレンタインデーの映画は「シュレック」になった。


見終わって思う。

確かに「愛」にまつわる、バレンタインデーにぴったりな物語だった。


あらすじ

シュレックは全身緑色のモンスター。
人々に恐れられ、森の奥の沼で1人気ままに暮らしていたのだが、
ある日、外を見ると
なんと沼地がおとぎ話の主人公たちで溢れかえっている!

どうやら彼らはフォークアード卿という領主に
今までの住まいを追い出され、行き場をなくして
シュレックの住む沼地へやってきたようだ。

このままでは1人穏やかに暮らすことができない。
困ったシュレックはフォークアード卿の元へ出向き、
彼らへ住まいを返すよう求める。
そんなシュレックに、フォークアード卿はある取引を持ちかけた。

彼らに住まいを返す代わりに、
自分が結婚する予定のフィオナ姫を助け出せ、と。

シュレックはその要求を飲み、
ひょんなことから出会った、おしゃべりなロバのドンキーと共に
ドラゴンに捕らえられているという彼女を助け出す旅に出る。

戦いの末、ようやくフィオナ姫を助け出すシュレック。
彼女とともにフォークアード卿の元へ向かうが、
実は彼女にはとある秘密があった。
そしてシュレックの心にも変化が…。


おとぎ話に感じる違和感

この映画を見ながら思い出したのが
高校の頃、英語の先生と交わしたやりとり。

その先生は「美女と野獣」が一番お気に入りだったのだけれど、
よくこう話していた。

美女と野獣が一つだけ残念なのは、
最後に野獣が元の王子の姿に戻ってしまうことさ。

わかるなあ、と思った。

確かにラストで野獣が王子に変わるシーンを見たとき、
なんだか違和感があったのだ。


呪いをかけられて姿を変えられた王子か姫がいて、

出会った相手と恋に落ちて、真実の愛のキスをしたら、
「元の姿に戻って」末長く幸せに…というのは

おとぎ話だと珍しくない展開。




でもよくよく考えたら
見た目なんか関係なく心惹かれあった相手なのだから

仮に最後に元の姿に戻れなかったとしても、
一緒にいられるはずだよなあ、と思うわけで。



たぶんそこが違和感につながっていたんだろうな。


そういう意味で言うと、「シュレック」は

「シュレックの姿かたちは変わらない」ということに加えて、
フィオナ姫の持つ秘密が、意外な結末をもたらした。

結果として、今までなんとなく抱えていた
おとぎ話に対する違和感を、回収してくれたのだ。





ちなみに「結末にびっくりしたー!」という私に
「でしょ!?」と、彼はイタズラが成功したみたいな顔をしていた。

まあキミの作った話じゃないけどな、と思いつつも
そんな顔をしたくなる理由がよくわかってしまうところが悔しい。


「こうじゃなきゃ」に対して、「本当に?」と言える勇気


おとぎ話は素敵だ。

おとぎ話に純粋に憧れて夢見た時期も、
私の人生にとってはきっと大切な時間だった。


でも一方で、シュレックのような作品にも
もっと早く出会っていたかったなあ、と思うのだ。




「美しくないと」「可愛くないと」「痩せないと」

生きていく中で、私たちは少なからず
見た目について、いろいろな「こうじゃなきゃ」に無意識にさらされる。



だから時には、「本当にそうなのかな。」って、
一度立ち止まれることも、大事だと思う。




誰にどう言われても、
自分のことを可愛い、とか美しい、と思えたらそれでいいし、


あなたがどう思おうと、誰がどう言おうと、あなたは美しい。
そう言ってくれる人がそばにいるなら、
素直にその言葉を受け取って幸せに浸ればいい。




「こうじゃなきゃ」に対して
「本当にそうかな?」と思える勇気をくれる「シュレック」。


叶わぬ夢だけど、「こうじゃなきゃ」にさらされる前、もっと幼い頃に
こんな映画に出会えていたらよかったなあと思ってしまったのだった。


まあでも、いま出会えたんだから、いっか。





ノリのいい音楽にコミカルなやりとり。
一見ただの子供向けアニメに見えるかもしれないが、

子供だけでなく、大人にもおすすめしたい
とっておきの「バレンタインデー向け」映画、である。

字幕版はAmazonにもNetflixにもないようで…。うーん残念。
U-NEXTにはどうやらある様子。(※2021-3-4時点)

吹替版はまだ見たことがないけれど、
山寺宏一さんの演じるドンキーは大変気になる…!

最後までご覧くださり、ありがとうございました😊 もし、この記事がお気に召しましたら、サポートいただけたらとても嬉しいです! いただいたサポートは、以下に使わせていただきます。 ①書籍の購入 ②執筆時のお供の購入(主にカフェラテ、時々甘いもの)