見出し画像

マードックからの手紙に思いをはせて。


先日、「タイタニック」がTwitterで盛り上がっていたので
なんだろう?と思っていたら、
テレビで放送されていたらしい。


公開から時が経っても
こうしてたくさんの人の心をつかみ続ける。

やっぱりすごい作品だなと思う。

私が「タイタニック」という言葉を聞いて
最初に思い浮かべるのは

実は”My heart will go on”や、例の船頭のシーンではなくて、

「マードック」という、とある航海士のこと。


映画では自ら銃で命を絶つ姿が描かれるが、
実際には最後まで乗客の救出に務めたとされている。

そして彼は、船上から家族へ手紙をつづることを
日課としていたのだそうだ。


そんなマードック航海士の手紙に着想を得て、
作られた曲がある。


「マードックからの最後の手紙」

学生時代、所属していた吹奏楽部で出会ったこの曲。

今でも印象深い1曲である。


タイタニック自体を見たことがなかった私。
そもそもマードックって誰だ?から始まった。

雄大なテーマが流れたかと思うと、
荒波を思わせるような激しいリズムへ。
そして少しもの悲しいメロディー。
でもラストへ向かっていく時には、希望も感じさせる。

心をぐわんと揺らされるような、
胸の奥をぎゅっとつかまれるような。

そんな感覚を今でもよく覚えている。



”最後の”手紙に彼は何をつづったんだろう。

船上の華やかな様子だろうか。
目の前に広がる眺めの美しさだろうか。
ほかの航海士たちとのたわいもないやりとりを
思い出してくすっと笑いながら、つづったりしたのだろうか。

そして、もしかしたら。
不穏な雲行きを案じた言葉もあったんだろうか。


何度も考えたし、
仲間たちとも何度も話をしたものだ。


実際、彼が何をつづったのかはわからない。

一番最後につづった手紙は、
もしかしたらタイタニック号もろとも、
海へ消えていったのかもしれない。

でも、いろいろと考えを巡らせた結果、

彼は家族に希望を残すような言葉をつづっていたんじゃないかな、と思うようになった。

たとえ、手紙をつづっていた時には、
もう家族にはもう会えないかもしれないと、
予感していたとしても。


だからこそ、
曲の最後に希望が見えるような演奏がしたい!と意気込んでいたし

今でもメロディーを一節聴くだけで、
当時のその気持ちがブワっと蘇ってくる。



そのようなわけで、金曜の夜、
久しぶりにこの曲をかけながら、
当時のことを懐かしく思い出したのだった。


どんな曲だろう?と思われた方、
少し長い曲ではありますが、
ぜひ聴いてみていただけたら嬉しいです。


#思い出の曲

この記事が参加している募集

思い出の曲

最後までご覧くださり、ありがとうございました😊 もし、この記事がお気に召しましたら、サポートいただけたらとても嬉しいです! いただいたサポートは、以下に使わせていただきます。 ①書籍の購入 ②執筆時のお供の購入(主にカフェラテ、時々甘いもの)