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漫画みたいな毎日。「〈好きなだけ、どうぞ。〉は、しあわせのことば。」

比較的、菜食寄りの我が家ですが、最近は、お気に入りのお肉屋さんがあります。そのお店の名前は「ひこま豚食堂」。

北海道駒ケ岳で育てられた豚のお肉を販売しているお店で、デリや食堂も併設されています。

お肉の臭みが苦手な子どもたち(末娘のみ肉食)は、こちらの豚肉は、「美味しい」と食べることができるようで、時々利用させていただいています。

お店は我が家から車で30~40分。近いとは言い難い距離なので、そちらの方面に用事がないと、なかなか訪れないのですが、昨日は、近くに用事があり、じゃあ、せっかくだから、お弁当をテイクアウトして夕飯にしよう!と母の〈夕飯の支度楽々計画〉が持ち上がりました。

初めてこちらのお弁当をテイクアウトしたとき、家族でそれぞれ違うメニューを注文してシェアし、色々試してみよう!ということになりました。こんな時、家族5人だと5種類のメニューを試すことができて、なんとなくお得感があります。

色々食べてみて、子どもたちは、それぞれお気に入りのメニューがあるようで、長男はミルフィーユカツカレー、二男がミルフィーユカツ弁当、末娘はデミハンバーグ弁当。まったくかぶらない・・・。ホントにそれぞれ。私と夫は、子どもたちとかぶらないメニューを試したり、その時々で選びます。

昨夜も、それぞれのお気に入りのメニューを予約注文し、お味噌汁とキャベツは家で用意して、お弁当で楽々夕飯。

数年前の自分では、〈お弁当で夕飯〉は、考えられないことでした。夫や子どもたちのアレルギー体質もあり、今よりも完全に菜食に近い食事を選択していたので、夕飯にしてもいいなと思えるお弁当がなかなか見つからなかったことと、夕飯をお弁当で済ませることへの罪悪感みたいなものもあったと思います。時々、外食するときにも色々調べてから出掛けていましたが、それも面倒になり、自分で作った方が早いな~となるのでした。

でも、〈数年前からもっとお弁当を利用して楽すればよかった!〉とは思わないのです。あの時、ちょっと工夫したりしながら乗り切ってきたから、今なら、たまにはいいね、と心から思えるのかもしれない。子どもたちも、時々だから、「お弁当は特別」と特別感も併せて楽しむ事が出来るような気もしています。意外にも?変に生真面目な自分がいることに気がついた、楽々夕飯です。

皆でテーブルに付き、自分の好きなお弁当を目の前にして、子どもたちは、「美味しいそう!」とワクワクした様子です。本当に食べることが好きな子どもたちなのです。この日は、夫が体調的に軽めで良いとのことで、お弁当は私とはんぶんこでシェア。それをみた長男が、「お父さん、分けるよ!」と分けてくれようとしました。

すると夫が、「お父さんのことは、気にしないで大丈夫。いいだけ食べていいんだよ。」と言いました。すると、長男が、なんとも幸せそうに笑い、「いいだけ食べていいって言われるのって、しあわせだね。」と。

私と夫は顔を見合わせて、笑いました。

というのも、私も、その言葉にしあわせを感じるからです。

まだ夫と結婚する前のこと。私は東京、夫は仕事で広島におり、遠距離恋愛でした。私が休みを利用し、旅行も兼ねて広島に行くことも多く、広島の美味しい物を二人で食べ歩くことが、楽しみのひとつでした。

お互いに違うメニューを注文し、私がシェアしようとすると、夫が、必ず、「好きなだけどうぞ。」と言ってくれるのでした。

好きなだけ食べていいんだよ、

そう言われると、とてつもない幸福感が訪れ、私はこの言葉を聞くだけでニコニコしてしまうのです。

なぜ、こんなに嬉しくなるのだろう?と、昨夜の長男の笑顔を見ながら考えました。

好きなだけ食べていいんだよ、いいだけお食べ。

と言われると、

「私は、あなたが満たされることが嬉しいよ。」と言われていると感じるからかな、と思いました。

月が満ちていくように、自分の好きな相手が満ちていく様子を眺めることは、とても心地よいものかもしれない。

実際、美味しい物を食べると、満ちるのは、お腹だけでなく、心でもあるのだと思います。

あなたが満たされることが、嬉しい。

それは、自分をまるごと受け入れてくれている、と感じられる言葉なのかもしれないな、と思ったのです。

夫の真意はわかりませんが、長男の様子が私にそっくりで、夫と顔を見合わせ、クスッと笑ってしまいました。

懐かしい二人だけの時間を同時に思い出していたと思います。

「こんなことも、遺伝するんだね。」と夫は笑っていました。

佳き夕飯でした。



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