漫画みたいな毎日。「適材適所?」
ある日、子どもたちが、テレビのチャンネルを探している途中、ある芸能人の方が馬に乗って番宣をしている場面が流れた。
キャー!!!!という声が沿道あちこちから上がる。
大勢のファンなのか野次馬なのか、何にしても、熱っぽい歓声に爽やかな様子で応える。あっちにもこっちにも爽やかに応える。
彼が視線を送るだけで、キャー!!!!である。
いや、スゴイわ。プロだなぁ、なんて眺めていたら、それを観ていた長男が一言。
「・・・自分にはムリ。」
アハハと大笑いしてしまった。
確かに、うん、色々な意味でムリだろう。
まずアイドルや俳優、タレントと言われる仕事自体に向かないでしょうよ。アナタ。
不特定多数の方々に笑顔をふりまくとか
そつなく対応するとか
如何に自分が輝いて見えるかとか
カッコイイと言われたいとか
そういったことに一切興味がない。
そもそも、自分をよく見せたいという思考が彼にはない。今のところ。
さらに、面白いと思ったのは、彼が、「自分にはムリ。」という言葉の意味として、
〈多くの人にキャーキャー言われないだろうし、言われたいとも思わない〉
〈時間と労力を他に使いたいから、もし始めたとしてもモチベーションが続くわけがない〉
〈そのような仕事に自分は向かないであろう〉
彼が客観的に、そんな風に自分を観察している気がしたからだ。
2023年1月現在、長男が積極的に自分を合わせるのは、自然環境のみ。
適材適所。
最初は適してなくても、どうしてもやりたい気持ちがあれば、人のご縁に恵まれたりしたら、それも乗り越えてしまうだろうけど。
そこに身を置いている間に、その環境に適した自分が生まれ出ることも無きにしもあらずだけれど。
環境は大事。
個人的には、どちらかというと、合わないと感じる環境に自分を合わせるより、自分にあった環境を選びとればいいと思っている。
自分の身を置く場所を、自分で嗅ぎ分ける野生を失わないで生きていって欲しい。
私も、くんくんと鼻を動かし、身体全部の感覚を研ぎ澄まし、自分の身の置き場を嗅ぎ分ける力を、衰えさせないように進んでいく。
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