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再現性のある「価値創造の体系化」と多国籍チームが一枚岩になる「仕組みづくり」に挑戦。時代の転換期における成長戦略をSun* COO 梅田が語る

「誰もが価値創造に夢中になれる世界」をビジョンに掲げるSun*では、さらなる事業の発展やコーポレート・ガバナンスの強化を目的に、経営体制を刷新しました。

これまで会社の成長に貢献してきた取締役の梅田 琢也さんが、新たに取締役 執行役員 COOとしてSun*の成長戦略を推進していきます。

今回はCOO就任の背景や、パラダイムシフトが起きる時代の組織のあり方、
多国籍チームで価値提供していく上で重要なことについて、梅田さんに話を聞きました。


金融ディーラーからスタートアップの世界へ飛び込む

── はじめに、これまでの経歴を簡単に教えてください。

私は日本の大学を中退し、アメリカへ留学したのですが、現地の大学では金融を学んでいました。

その後、学生ビザが切れるまで何をやろうかと考えたときに、掲示板で偶然見つけた証券ブローカーの求人に応募し、その会社で働くことになりました。

リーマンショックの影響で3ヶ月くらいしか働くことができませんでしたが、その間に証券ブローカーのライセンスを取得したり、1日100件以上の電話営業をしたり。

本当にいろんな経験を積むことができ、この時に自分にとっての「セールスの概念」が出来上がったなと感じています。

2009年に日本へ帰国した後は、自社のお金を運用する金融ディーラーの仕事に就きました。

最初は手取り15万円だったのが、2年半くらい勤めて月収450万円まで跳ね上がり、日本の金融市場でアルゴリズム取引が主流になってくると、手取り5万円に下がるなど、収入の浮き沈みが激しい仕事だったのが印象に残っています。

そして、2014年に友人が会社を立ち上げるとのことで「手伝ってほしい」と声をかけてもらって入社したのが前職のSpaceeになります。

この頃にスタートアップ業界へ入ってきたわけですが、これまでビジネスメールを書いた経験がほとんどなかったので、最初は見よう見まねでやっていましたね。

SpaceeにはシリーズBラウンド直前まで在籍していたのですが、会社の資金調達、事業開発など様々な業務に横断的に関われたことで、それが今の仕事の礎になっていると思っています。

また、マッキンゼー出身で大手テック企業の取締役から「ビジネスの戦略とは何か」を学べる機会があり、数年間ほど参加させていただいていました。

この経験を通して、自分の持っている教養とビジネススキルを具体的に言語化できるようになった気がします。

── Sun*へはどのような経緯で入社することになったのでしょうか?

前職時代に友人とスタートアップ関連のイベントを主催した際に、Sun*の服部さん(現取締役CSuO)とお会いして名刺交換したのがきっかけになっています。

その後、平井さん(現取締役)や代表の泰平さんたちと飲みに行き、ざっくばらんに話していくうちに打ち解けて仲良くなりました。

2017年の年末にはハノイでの忘年会にも誘ってもらい、Framgia(Sun*の前身)の雰囲気の良さや将来性に惹かれて、2018年4月にSun*へ正式にジョインすることになったのです。

Sun*と一緒に仕事をすれば厳しい競争環境下でも競合に勝てる

── これまで金融業界やスタートアップでのCFOなど、企業の財務戦略を担うキャリアを歩んでこられましたが、今回COOに就任した背景を教えてください。

新しく執行役員CFOに就任した福冨さんが、CFOとしてのケイパビリティをしっかりと持っており、M&Aも得意としていることから、私がCOOとしてビジネスサイドをメインに管掌していく体制に変わったのが要因のひとつです。

今までSun*のボードメンバーは、「取締役」という肩書きしかありませんでしたが、個々の得意領域を踏まえた上で、新しく「CxO」の肩書きを付与することで、より執行体制を明確にしていく狙いがあります。

── 梅田さんから見えるSun*の立ち位置はどのように捉えていますか?

「本気で課題に挑む人たちと、事業を通して社会にポジティブなアップデートを仕掛けていくこと」というミッションを掲げているように、

競争環境にさらされている企業がSun*と組むことで、競合他社よりも優位に立てる状況を作り出していける。

これこそ、Sun*が本来あるべき姿だと考えています。

また、パートナーであるクライアント企業を勝たせるためには、どんなニーズにも応えられる潤沢かつ強力なリソースをSun*が持つべきだと考えていますが、そのためにもビジネス(B)、テクノロジー(T)、クリエイティブ(C)の各領域に数多く所属するプロフェッショナルな人材が継続して企業が市場競争に勝っていくために必要な支援や伴走を手がけていくことが重要だと考えています。

── 本気で事業を大きくしたいと考える企業がSun*と組むことで、他のどんなところよりも力になれるという状態を目指しているというでしょうか。

おっしゃる通りです。伴走する主体がクライアントでも自分たちで新規事業をやる場合でも、どこかの企業を買収してきても、常に競合優位な状態を作り、社会的バリューを生み出せるようにしなくてはなりません。

その際に、AIなどのテクノロジーをどう活用していくのか。あるいは、人材の能力がどのくらい高くないといけないのかも考えていく必要があると思っています。

── Sun*自体がより組んだ企業に対してバリューを発揮するようになるためには、なにが必要だと思いますか?

「価値創造の体系化」はキーになると思います。

Sun*のビジネスは、大企業からスタートアップまでの「0→1」や「グロース」の両方を作るものです。

プロジェクトごとにビジネスフェーズも違えば、業種・業界や求められる価値も異なっていて、それらを連続的に体験しているプロフェッショナル人材が、日々0→1、1→10そして10→100を作るために取り組んでいる。

つまり、各フェーズにおける再現性を個人としても身についていくし、組織値としても蓄積されていくため、これを体系化してみんなが訓練することで「守破離の正しい守」を作れたら、ものすごいパワーを持ったチームが構築できると考えています。

勝ち馬に乗るよりも一緒に勝ちに行くスタンスを貫きたい

── 生成AI時代が到来し、既存の産業構造やビジネスモデルが大きく変化していますが、こうした状況下にどう対応していくことが重要なのでしょうか?

生成AIなど、テクノロジーの進化によってもたらされる歴史的なパラダイムシフトが起これば、日本の大企業も厳しい競争環境にさらされて、新たなイノベーションを起こさなければならない時代がやってくると予測しています。

そうなった時に、正しく意思決定する能力が求められますし、ある種クライアントワークでしか価値提供ができなければ、混沌とした市場環境の中で埋もれてしまうでしょう。

さらに、雇用の流動化が進展すれば内製化が進むので、いわゆる外注型の企業体は何か別の強いバリューを持っていないと生き残れないわけです。

将来、大きなパラダイムの転換期を迎えた際に起こりうるリスクとして、「多くのクライアントが消滅すること」と「規制緩和から内製化が進むこと」の2つが挙げられます。

そうしたなか、どんなに環境が変わっても逆境に立ち向かえ、勝ちに行けるチームでありたいと思っています。

今は大きく網を張っている状況ですが、社会が大きく進歩していくときに、「勝ち馬に乗る」というよりも「一緒に勝ちに行く」というスタンスを大事にしていきたいですね。

多国籍チームを持つSun*独自の価値を最大化させるために必要な仕組みづくりに挑戦

──  Sun*はグローバルに拠点を持つ多国籍なチームを有していますが、文化や慣習が違うからこそ、チーミングやマネジメントで意識していることはありますか?

日本とベトナムのチームにおける「人と人との理解」や「組織としての関わり合い」、「業務プロセス上の一致」などがテーマになると思っていて、今までもなんとなくうまくやってこれていました。

しかし、ベトナムと日本のチーム間でより強い関係を築き、単一ではなく“複数民族”の複利で得られる大きな成長を実現するには、まだまだ足りない部分があると感じています。

文化的背景や言語の違いからくるコミュニケーションの難しさやコラボレーションのしづらさなど、一定の障壁があるなかで、そこを仕組みでどれだけスムーズにできるかが肝になってくるでしょう。

Googleがうまくいっているのは、人種や国よりも企業文化が上位のレイヤーにあるからです。

それがダイバーシティを生み出し、力を発揮することにもつながっています。

他方で日本の企業は、単一民族がベースになっているため、ダイバーシティによる力を発揮させるのはなかなか難しいと言えるでしょう。

ですが、Sun*の場合は文化としてダイバーシティが根付いており、国や言語、人種などに左右されないスケールの仕方を今の段階から見出せていけば、Sun*ならではの強みを生み出せる可能性があるのではないでしょうか。

Sun*という稀有な多国籍チームが一枚岩になる仕組みづくりはこれからの挑戦だと思います。

──  Sun*というチームがプロフェッショナルとして価値創造していくために個々に意識してほしいことはありますか?

私自身、「ビジネスはスポーツ」だと思っていて、自己研鑽を積んで何事にも挑戦していくマインドセットを持つことが重要だと思っています。

Sun*のメンバーにおいても、「自分がどこに位置しているのか、何を目指したいか」というのを明確に持つことが各々のプロフェッショナルとしての価値創造につながっていくと考えています。

こうした企業文化を創っていけるように、これからも組織に向き合い、成長し続けていきたいですね。


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