「再現性」の重要性
前回も少し話をしましたがプロとアマチュアでは何が違うかというと「再現性」というスキルにおいてだと思います。
では何を「再現」するのでしょうか。
「写真を作る」には簡単にいうと一人で作り上げるタイプとチームワークを必要とするタイプとがあります。そして仕事のほとんどは後者です。
その際まず、打ち合わせ」とうプロセスを必ず経ます。
「打ち合わせ」とは言い換えるなら、自分の頭の中を相手に理解してもらう行為です。
ここでまず、「頭の中のふわっとしたイメージや考えを言葉やビジュアルに再現」する作業が行われます。
その作業の中で、フォトグラファーであれば、一旦「頭の中で撮影現場を再現」します。これによって必要な機材やロケーションを想像できるわけですね。
僕の場合は、言葉だけではゴールの共通認識は持てないと思っているので、打ち合わせの際に、「あの写真のトーンに似てるかな？」と思いつくまで話を進めて、本棚から近しいイメージをみんなに見せて共通のゴールを持つようにします。
そして打ち合わせで決まったゴールイメージを、そのとき与えられた条件で、再現（撮影）するのがプロのフォトグラファー です。
そしてそして、みんなが描いたゴールよりもさらにいいものを撮影しちゃうのが一流のプロのフォトグラファーと思うわけですが、ここの部分だけ見て、「フォトグラファーはノリが命」みたいに思ってしまうのは大きな間違いだと思います。（ノリも大事です。）
矛盾したようなことを言ってしまいますが、再現を求めたその先に、二度と再現できないような写真を撮ることをいつも忘れないで現場にいたいと思います。
街も人も変わり続けるけど、自分の中の変わらない部分を再現した作品がこちらです。
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