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孤独の部屋

 世界は広く、人の心は狭い。

 しかし、

 見聞きし、経験した数だけ、

 その心の幅を広げることができる。



 私の心はひどく狭い。

 そこは、じめじめとしていて、空気とカビの匂いがするような、

 そんな部屋に似ている……。


 生死、そのものへの悩みが頭に浮かぶ。


 私は生きていても死んでいても、どちらでもいい存在。

 いっそのこと、解き放たれれば楽になるのだろうか。

 いや、それをすれば誰かに迷惑がかかる。

 この世界は、生きづらく死ににくい。



 私は怖い。

 他者の優しさが、他者の思いやりが。

 表面だけの付き合いや愛想笑いが。


 人の、荒んだ感情が怖い……。



 それらの負の感情が、

 いつか自分に牙を立てるのではないかと考えてしまう。


 それらの負の感情が、

 いつか自分を包み込んでしまのではないかと考えてしまう。



 ひどく臆病な私は、

 私自身でこの小さな部屋に引き籠もった。



 湿気、蒸し暑い……。

 うだるような熱。


 この環境は生きにくい。

 それでも、この空間の方が外の世界よりも生きやすい。

 皮肉なものだ……。



 人は怖い。

 裏切り、騙し、嫉妬する。そうして怒り狂う。

 善意は悪意に、悪意は死へと繋がる。

 決して救われぬ世界。



 そんな世界で生きるなら、

 私はここに閉じこもろう。


 その時が来るまで、独り涙を流そう。

 いつか終わる人生の最後まで。

人を変えることはできないけれど、誰かの心に刺さるように、私はこれからも続けていきます。いつかこの道で前に進めるように。(_ _)