②評価制度は必要なのかを考え始めたら、ベンチャー経営者はスゴいなと思った話し。
前回①の続きです。
05.人事評価制度が必要のない例
一つ目のケースは、フルコミッションなどのセールス的組織が一般的かなと想像します。「報酬制度」でうまくいくのであれば、あえて「評価制度」や「等級制度」を導入する必要性が低い例です。
もう一歩踏み込んだとしても、「報酬制度」+「等級制度」の組み合わせで十分だったりすることもあります。
2つ目はこの後に触れますが、わたしの過去を振り返ると「人事評価制度は早かったかもな〜」と、思い当たることがあります。一言えば「今じゃない」的なことです。「今じゃない」をよりイメージするために、架空の経営者や上位役職者を例に、会話例を考えました。
06.今じゃない的組織の会話例
一つ目は理解ができなくはないですが、2つ目の冗談みたいな実話もあります。もちろん人事評価制度導入は、組織セオリーに照らせば必要なことが大半です。しかし、「人事評価制度で目的達成は可能か?」「本当に今なのか?」当時このような問いに対して、冷静に判断すべきだったなとも思います。
07.そもそもベンチャー経営者はスゴい
冒頭触れた内容の続きになりますが、まだ大きくない会社(特に少数ベンチャー企業)であれば、経営者や事業部のオーナーがプレーヤーとしても優秀な方で、かつ強烈なパワーとカリスマ性を備える方が多い(個人的な主観)印象です。
起業あるいは新規事業を立ち上げ、人事評価制度導入を考える(すでに導入している)までの事業、組織を作れていることがその証拠なのでは、と思うワケです。シンプルにスゴいです。
そうであるならば、経営者を中心に個々の力で行ける所までは、組織・事業を成長させつつ、評価(報酬でも)は鉛筆ナメナメで良いこともあります。
08.構成する人材のレベル感も関係する
加えて優秀なNo.2やCxOの存在があれば、人事評価制度導入のプライオリティは下がる可能性があります(分かりやすくNoにしましたが、組織にいる方という意味です)。
もちろん、「より早く事業・組織をスケールさせる」手段として、人事評価制度が有効であれば、導入すべきタイミングもあります。一方、いきなり人事評価制度ではなく、案外「評価・報酬のガイドライン導入」で良いケースもありえます。
やり方を人事評価制度だけに限定せず、広くフラットに考えることが大切ということです。
09.結局…人事評価制度導入ってどうなの?
これまでの整理ですと、導入すべきではない!というスタンスに聞こえてしまいますが、人事評価制度導入自体を目的化せず、目的達成に有効であれば導入すべきです。
さらにブレイクダウンすると
1.「報酬」「等級」「評価」の各制度を独立して捉える
2.自社に必要な制度・機能の検討を繰り返す
3.その先に現状で必要な機能を統合(制度構築)
この順番と考え方が大事だと考えます。
人事評価制度そのものは、次のフェーズに行く上で有効な選択肢の一つかつ、強烈な一手になりえます。まさに、良くも悪くも組織全体に多大な影響を及ぼすインパクトです。
今回は目的達成の為に数多くある手段の一つとして、評価制度を位置付け、目的・組織状態・時間軸で判断することが大切。という話しでした。
10.まとめ
制度は目的を達成する為の手段。他に良い手段があることも。
世の中のベンチャー企業の経営者や事業部オーナーはスゴいと思う。
制度導入は、目的・組織状態・時間軸で判断することが大切。
最近制度設計での課題感を感じていたので、良い思考整理ができました🙇♂️
今後も制度設計・設計思考や、マネジメント分野の記事にも挑戦したいなと思います。
新規プロジェクトの海外人材採用のあれこれ記事も見てくれたら嬉しいです。長々とお付き合いありがとうございました!