記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

韓国のゾンビものが面白すぎる件。

ゾンビものを見るのが割と好きである。

もし、世の中がゾンビワールド化したなら、自分はどのような役割を担えるか?ゾンビ討伐か、食糧調達か、どのような防衛ラインを張るか…?などと時々夢想することがある。

ちなみにサバイバル関連で、もし閉じ込められるとしたら、家の中のどこを選ぶか、などにも思いを馳せることもある。寝室か?キッチンか?お風呂か?洗面所か?
私のおすすめは、トイレだ。用も足せるし、最悪水も確保できる。水道が止まっていなければ、が大前提だが…
サバイバル妄想はこのくらいにして、とにかく、ゾンビの話だ。

最近ネトフリに加入したので、「今、私たちの学校は…」と「新感染」を観た。

結果、韓国のゾンビものにどハマりしてしまった。

端的に言って、韓国のゾンビは怖すぎる。
脅威の度合いが今まで自分が見てきたゾンビものと桁違いである。
韓国のゾンビは、噛まれて即感染、しかも走れるのである。
私の知ってるゾンビじゃない!
ウォーキングデッドなどは、噛まれてからゾンビ化までの時間も長いし、動きもひどく緩慢だ。

韓国には「パリパリ!(早く)」という言葉がある。
せっかちな国民性なのだろうか、ゾンビもせっかちなのである。
私は韓国のゾンビを「パリパリゾンビ」と勝手に呼んでいる。
噛まれてからのゾンビ化のスピードといい、機動性といい、あれに追いかけられるのを想像するだけで怖気がする。絶望である。

「今、私たちの学校は…」には続編があるらしいので、置いておくとして、「新感染 ファイナルエクスプレス」は、いろんな意味でドキドキ(動悸?)が止まらなかった。
ゾンビの怖さやパニックに陥る新幹線内の切迫した描写もさることながら、俳優人が豪華すぎるのだ。
コン・ユ、マ・ドンソク、チェ・ウシク…
特に自分はコン・ユが大好きなのであの長身、演技力、身のこなしに終始惚れ惚れだった。

「新感染 ファイナルエクスプレス」という映画は極上の娯楽映画であると同時に、「男たるもの、身を呈してでも自分よりも弱い女性や子どもを守らねばならない」という想いが感じられた。


※ここから先はネタバレになるので要注意



マ・ドンソクもコン・ユも自分の大事な妻、娘を最後まで守り切った。
ガールフレンドを守りきれなかったチェ・ウシクは責任を感じ、ゾンビ化した彼女に自身の最期を委ねた。
一方で、自分だけ生き残ろうとする者達は、絶望と恐怖の中で納得のいかない最期を遂げた。
結局のところ、男たちは一人残らず散った。ならばあの自分勝手過ぎる社長と最後まで女を守った三人の男の違いは何かと問われれば、「納得のいく最期を選べたかどうか」「自分の大事な人を守るために死ねたかどうか」だ。
残念な結果であれ、ウシクも自分が遂げるべき最後を自ら選んだ。彼女を守りきれなかった自分に、逃げて生きる資格などないと思ったのだろう。

生き残るのがほぼ無理ゲーな世界の中で、どうせ死ぬならどのような最期を迎えるか
人生そのものだって、いつかどうせみんな残らず死ぬのだから、ならば納得のいく最後を迎えられるその日まで生きなければならない。
ゾンビ世界という極度に凝縮されたサバイバル空間で、その意味も比例して凝縮される。そんな映画だった。

まあそんな理屈をこねずとも、後悔のない人生を送りたいのは誰しも思っていることだし、単純にエンタメとして、演出もストーリーもめちゃくちゃ面白かった。ほぼ全ての登場人物に意味があった(ホームレスだけちょっとどういう立ち位置なのか最後まで分からなかったけど…)
年老いた姉妹の伏線も「自分たちさえ良ければいい」という考えが滅びをもたらすという皮肉がこれでもかと込められていたし、最後の「歌」も見事な演出になっていたと思う。

韓国のパリパリゾンビの世界に触れてしまったら、もう普通のゾンビには戻れない。ウォーキングデッドがヌルく退屈に感じられてしまうかもしれない。

ウォーキングデッドの本編は一通り観たのだが、最初が一番面白くて、ニーガンが出てきてからは「一体何の戦い?」みたいになってきたし、ダリルがいなかったら離脱していたかもしれないレベルで中だるみも激しく、またポリコレ色も異様に強かったし、最終章もスピンオフまかせ…みたいな終わり方にも納得いかなかった(早口捲し立て)

と、二次被害的なウォーキングデッドディスりになってしまったが、ノーマンリーダスは大好きなので、ダリルが出るスピンオフも見てしまうかもしれない…


おまけ
「ソウルステーション/パンデミック」
新幹線半島の前日譚とされるアニメ映画。
新幹線の冒頭に出た、若い女性とホームレスはおそらくこのアニメに登場したキャラクターが元になっているであろうと想像する。
正直アニメとしての質はアレだが、「こういう物語もあったのね」程度に見ておいてもいいかもしれない。

「新感染半島 ファイナルステージ」
新感染の後日譚。結局釜山も陥落してしまい、国家としての機能を失った半島。そこにはまだ、たくましく生きる人々がいた。
ウォーキングデッドをもっと過激にしてマッドマックス味を足した感じの映画だった。
ストーリーは前作よりも大味。

これからパリパリゾンビに飽きるまで、韓国のゾンビものをみていこうと思う。「キングダム」は時代劇とゾンビものが合体したものらしいので、今から観るのが楽しみである。

この記事が参加している募集

#映画感想文

67,587件

#映画が好き

3,370件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?