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面会


母の病気がわかり、
とても安心して気持ちが救われた。


病状は、あまり良くないが
これからのことを考えていける。

入院した日、
午前中は眠ったままだった母も
午後は少し目を覚ましていて、

病室へ移動して、面会できた時、
母は、私の姿を見つめていた。


「大変だったね。お疲れ様」

「疲れたね。ゆっくり休んでね」


わかるか、わからないか
聞こえているか、聞こえていないか
わからないけれど

母の目は私を見つめていた。


面会時間は5分と決められている。
多少の融通はあるが、
長くはいられない。

疲れているだろうから、ゆっくり休んでもらおうと
早めに切り上げる。

また2日後、
すぐ会いに来れる。


私を見つめる母に、
何度も手を振り、病室を後にする。

淋しそうな顔
行ってしまうの……と言うような顔

いつも去り際に見せる
母の顔

どことなく不安な表情
少し違った感じを感じつつも

心をぐっと強くして、
姿をサッと消した。


次またすぐ会える……


2日後の面会。


目を開けることはなかった……

大きく体を揺すっても
大きな声をかけても

母の目が
私をとらえることはなかった。

体は、刺激に反応をみせ、
頭を持ち上げることもあるが、
眠り続けたまま……


母の目は、私をとらえることはなかった。



また、目が合わせられると思っていた……


少し良くなるといいなと期待もした


母の病は待ってはくれない……


母は会う度に悪くなる


覚悟しているものの
意識はもう少し待ってほしかった……


母の目に
私を映し出してくれる日を願う

願いが叶わなくとも


最後に、
ベットで横たわりながら、
私の姿をずっと追っていた
母の目

脳裏に何度も浮かばせる


その母の眼差しを
忘れないように…




今日は、医師から説明を受けるため
仕事を休んだ。

検査はまだ残っているが
今後の方向性の話を
早めにお伝えしたいので来れますか?と。


心配している妹たちも
駆けつける。


怖くなどない
ありのままを受け入れる覚悟

それさえあれば

全てを乗り越えていける


悲しい時は、悲しいと感じ
悔しい時は、悔しいと感じ

さまざまに沸き起こる感情も感じ
その感情までも愛おしい
大切にしたい



どうなるか未知だけれど
母にしてあげられることを
精一杯
尽力していく



人の命

命の尊さ


母から最後に教えてもらえることを
大切に大切に学んでいこうと思う




皆さまには
胸の苦しくなるようなお話でありますが、
また、自分の心情を吐露させていただきます。

たくさんのやさしいnote友さん方に、甘えつつ
優しく見守っていただけましたら幸いです。



・・お読みいただきありがとうございます・・



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