「初めての明晰夢」
<私という生き物…Vol.3>
3歳の頃は不思議な体験ばかり。
夢と現実が同じ世界にある。
3歳の頃に、何度が明晰夢を見ていた。
うん。だぶん明晰夢。
その頃団地に住んでいて、団地の公園の丸太でよく遊んでいた。
団地の下にはスーパーがあって、小さな駅前にバスのロータリーがあって、
屋根のついた腰掛けるベンチがいくつかあって、少し先には市営プール、
遊歩道を通った先にはテニスコートがある。
これが、私が3歳の時の自分の活動エリアの頭の中に入っていた地図
ある時、その自分の住んでいる場所の上に私はいた。
宙に浮いて、私は空を飛んでいた。
(うわ〜。私の住んでるところが見える〜。)
(わ〜!飛んでる〜すっご〜い!私、飛んでる〜!)
(うわ〜、住んでるところが全部見える〜)
(あっちに行くとプールがあって、あっちに行くとテニスコートで)
(よーし、このまま飛んで、テニスコートまで行こうっと)
と、とっても感動して、当時の発した言葉と実際にした行動を覚えている。
このように、空を飛ぶ夢を何回か見ました。いつもこの同じ場所。
飛んで移動する目的地は、その時その時に決めていた。
たまに、下に降りて公園の丸太で遊んだりもした。
空を飛ぶ夢には、どうも決まっていることがあった。
・いつもたった一人きり
・いつも同じ場所(自分の住んでいる所と全く同じ世界)
・空を飛んでいる
・自由に動き回れる
空を飛んで、自由に好きなところへ移動できるのは楽しいのだけど、
いつも一人ぼっちで、つまらなくて。
誰かいないかな〜、何で誰もいないんだろう?と、思っていました。
当時、母に一緒に外で遊んで、とお願いしていたのだけど、
生まれたばかりの妹の世話で手が離せず、一人で遊んでおいでと言われていた。
私は、公園は誰もいないから嫌だと、いつも母に言っていた。
きっと、明晰夢の誰もいない公園を思い出して言ったのだと思う。
結局、一人で公園に遊びに行き、友達がいてとても安心したことを覚えている。
(あ、今日は友達がいた!)
友達がいる時と、この街に全く誰も人がいない時があるんだと思った。
明晰夢は楽しかったのだけど、たった一人きりなので、夢にいる時に
(もしかして、世界で生きているのは、私たった一人だけ?)
(え、そうだったら、どうしよ)
(みんな、みんなはどこに行っちゃったの?)
(え、なんで?)
(このままになったらどうしよう…どうなっちゃうの…)
(いやだ、そんなのいやだ、え〜ん、誰か助けて〜)
と、心細くなって、怖くなってしまうこともありました。
今の私には、それが夢であり想像のこととわかるけど、
その当時、リアルに感じた感覚は、
今でも、体験した出来事として、体に刻まれている。
感受性豊かな、3歳の頃の、私の大切な思い出。
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