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合格体験記

『 不安なのは頑張っている証 』

 私はとにかくお豆腐メンタルです。過度に緊張しがちで、周りを見ては自信をなくして不安になり、伸びない成績にたくさん涙を流しました。さらに試験当日に新型コロナウイルスに感染し、併願校をほとんど受けることができないという息の根も止まるような経験もしました。そんな私が第一志望の大学に合格できた経験から学んだことを二つ、夏を目前にしている皆さん、特に今から不安で仕方ないと悩んでいる人に伝えて、少しでも役に立てたらいいなと思っています。

 一つ目は、何よりも自分の心と体を一番大切にしてほしいということです。受験生なのだから今は無理をしてでも頑張るべきだと考える人も多いと思います。しかし、自分のことをしっかり管理せずに周りの情報に流されて、自分が向かうべき方向を見失ってしまっては意味がありません。

 実際の私は心も体も壊しかけてしまいました。どんなに気をつけていても一番試験が続いている期間に感染症を防ぐことができませんでした。また、周りの友達が賢く見え、自分はまだ基礎も危うく置いていかれているように思っていました。常に思考がマイナスになっていたので勉強しても伸びている気がせず、その自信のなさから模試でも毎回ひどく緊張してしまい、12月の最後の模試まで成績はずっと右肩下がりで志望校から次第に遠ざかっていきました。勉強していると涙が出てきたり心が不安定だったりしたので、周りの人にもたくさん迷惑や心配をかけてしまいました。

 しかし、そんな弱い自分と日々向き合ってきたからこそ、本番緊張しないためにどうすれば良いか準備することができました。実際に私は、試験前確認シートを作り、毎回ルーティーンとしてそれを見てから赤本や試験に臨むようにしていました。受験に向けて自分だけの作戦を練ることで、問題のどこから見るか、なんの問題から解くか、時間がなくなってしまった時はどう飛ばすかを決めておき、試験中に焦らないように自分のリズムを作ることができました。

 普段から自分自身と向き合って、今自分に必要なことを考えてみてください。どんなに家族や先生が応援してくれても、試験中に助けてくれるのは自分しかいません。心の中の自分と普段から仲良くなっていれば、試験中に困った時にはきっと助けてくれるはずです。

 二つ目は、周りに感謝する心を忘れないでほしいということです。大学受験はたくさんの人の支えがあってできることです。勉強で悩んだ時に助けを求められる人が必要ですし、勉強に集中させてもらえる環境にも感謝しなければなりません。

 私は本当にたくさんの人に助けられました。自分のことで大変でも大丈夫だよ、一緒に頑張ろう!と励ましてくれた友達や、悩んだ時にたくさん話を聞いてくださった先生方、そしてコロナに感染し療養期間の不安から試験に行くことを諦めかけていた私の背中を押してくれた家族には感謝してもしきれません。たくさんの人に支えられていることをプレッシャーだと思わず、仲間がたくさんいるのだと前向きに捉えてほしいです。

 受験は最後まで何が起こるかわかりませんし、不安に思うことも多いと思います。私自身も途中で諦めそうになり、逃げたくなることもありましたが、自分ができることを少しずつ積み重ねていたおかげで憧れの大学に合格することができました。たくさん悩んで、何度も挫けそうになった1年間でしたが、自分で決めた道を信じて頑張って本当によかったと思っています。

 受験を終えて、合格できたことはもちろん嬉しいですが、難しい道を挑戦したことで自分自身の成長を実感できたことを本当に嬉しく思っています。受験を経験した同志として、皆さんそれぞれが最善の道に進めることを心から願っています。

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