ゆうずどの結末 夏川さり 読書感想
「ゆうずど」の本を読むと最後まで読まなくても死ぬ
黒い栞が挟まっていて、それが最後まで来ると死ぬ
本を捨てても戻って来る
ゆうずどに関わってしまった人達の連作短編集
モキュメンタリ―ものかと思ったら、ちょっと違っていた
ゆうずどの本はいつのまにかそこにあったとか、手に入れたとか、図書館にあるのを探したりとか色々な現れ方をしている
大学のサークルで飛び降りた女性 その死体の側にあったのがゆうずどの本
呪ってほしいと願いゆうずどを手に入れた人
いじめっこへ復讐する為にゆうずどを探す小学生達
親はゆうずどの呪いから逃れたが、子のところへとゆうずどの本が現れた
最終章は作者の話
1章は正統派ホラー
2章はミステリー
3章もミステリーかな
4章はホラー
最終章はオチとしてホラーとなっていると思う ゆうずどの意味もしっかりと明かされる
本にはある仕掛けがあり、だんだんと読んでいくと、という怖さはある
ただあまりモキュメンタリ―っぽく思えなかったために、そういうやり方か、なるほど、と一線引いて読んでしまった
それより怖いのが角川レーベルでゆうずどという本は発行されていないと、記載されている
現在の角川の騒動を見ていると、本が発行されていくかという心配
これこそがあるかどうかわからないホラー
ゆうずどの結末という本って発行されたの?という伝説になっていくかもしれない