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【創業ストーリーvol.2】30歳で100日間の世界一周の旅にでた理由と、旅しながら考えていたこと(当時の日記より)

ちょうど30歳になる日、私はニューヨークにいました。

世界一周(地球一周)の船旅の途中で、ニューヨークに寄港していました。
同日に46回目の結婚記念日というご夫婦に出会い、一緒にお祝いしたのを覚えています。

なぜ、世界一周の旅へ?

なぜ、このタイミングで世界一周をしょうと思ったのか…
私は、大抵1つの職場を離れるタイミングで旅にでます。

直前のスタートアップで働いていた時、年数としてはそこまで長くはなかったけれど、私にとっては、とても意味のある充実した時間でした。
退職したとき、今後の自分のキャリア、生き方をどうしていこうかと考えていました。
ただ、日本にいると、いろいろな情報をインプットし、動き回ってしまう性分です。

もう少しゆっくりちゃんと自分自身と向き合う時間を作ろう…
もっと、視野を拡げよう
そして、せっかくなら人生のネタになるような面白いことをしよう!

そんなことで、思い立って3日ほどで、
地球一周の船旅「ピースボード」へ数百万円振り込みましたw

一人部屋で毎日ゆっくりと過ごして、瞑想して、読書して、
寄港先では思いっきり楽しんで、また船の中で自分と向き合う時間。

もちろん、お友達もできました。
同い年の素敵な女性と、親よりも年上のカンボジアツアーへ一緒に参加した方々。
楽しい旅の話や、どの国がよかったー?などこの辺りは、番外編でお話ししたいと思います。

ここからは、私の拙い日記のごく一部をそのまま載せています。

出航日(8月13日)

◎いよいよ地球一周の旅が始まった。
ワクワクする、ドキドキする。
一晩過ごして、船の揺れにも少し慣れてきたかな。

退職してからの約2ヶ月間、色々と情報収集して、
プログラミング受講して、京都で瞑想しに篭って、
ジャズピアノを習い、ジムで身体を絞ったり、
多くの方々とお話しさせてもらった。

視野を広げて動きまくりインプットしてきたことを、
今度はゆっくり考え、心で感じる時間にする。
仕事に没頭したり、目の前のことや誰かのことを考える方が心地よくて
自分を向き合うことを逃げていた気もするけれど、
長期的な視点で自分と向き合う時間にする。


予定を入れない、
誰かのために動かない、合わせない、
自分の時間自分を大切にすること

25日目(9月7日)

◎船の中にいる私
まず、環境を変えることが大切。
人間はそう簡単には変われない。
「変化すること」よりも、環境に「対応すること」の方が簡単だ。
世界が変われば、前提が変われば、環境が変われば、自然とそれに対応していく。
ただ、環境に「流される」ことはないように。
自分の軸をぶらすことのないように。

私の性格上、動きまくってしまう。
結局、退職してからもスケジュールは満杯。
情報収集したり、何かに挑戦したり、誰かと出会って刺激を求めたり、学ぶための場所に行く。
だからここに来た。

ゆっくりと自分と向き合うため、自分の次の生き方(キャリア)を見つけるため。
そして、日本には安心できる場所がある、待っててくれる人がいることに感謝。

37日目(9月19日)

◎女性のキャリア
世界から見ても、日本の女性の社会進出は遅れている。
経済の低迷、正社員の削減、安い労働力としての歓迎、高齢化、介護負担、自立疲れなど、様々な要因はある。

少しずつ改善されているかもしれないが、
圧倒的に女性のキャリアの考え方には偏りがあり、簡単に解決できない問題である。

もっと女性が活躍できる場、そしてトップに立つ指導者的存在の人が増えると良いと思う。
私もかつて新卒コンサル時代、女性の働き方、指導者として変革していこうと思っていたが、自分の人生をもっと価値あるものに、まだ未知の世界を創っていきたいと考えた。

パートナーとそのステージ毎にキャリア、家庭について、考えて共に生きていきたいと思う。

39日目(9月21日)

◎旅するように働き、生きる
「あなたは何を中心に生きていますか」
初めはちょっと違和感を覚えたが、お話に納得した。
なかなか自分の好きなことだけをし続けながら、人生を楽しむことは難しいと思う。
単に好きなことをしているだけではなく、
キャリアもしっかりと築いてこられているからこそ、
それができるスキルと能力を持ち合わせているのだと感じた。

テクノロジーを活用することで、私たちの選択肢は大きく拡がる。
知らないことで損をすることはないが、世の中の様々な動きや機能を知り、うまく活用することで、不可能なことを可能にしたり、自分の価値観を大切にしながらできることが拡がる。

それは、自分の人生をどのように組み立てたいか、自分のアイデンティティや価値観を人生にどのよう反映させるかが重要であり、それを達成するためのあくまで手段にすぎない。

私の中では「ワークライフバランス」という言葉は違和感がある。
その境界線はない。
新しいビジネスエコシステムの中で働く機会が広がり、「ワーク」と「ライフ」が再統合される。

64日目(10月16日)

◎30代の始まり
今日から30歳。
なんだかずっしり重たく感じ、まだよく実感がわかない。
こんな30歳を迎えるなんて、思ってもいなかった。
が、今改めて充実した人生を歩んでいると感じる。
結婚して子供も産んで子育て中…のイメージもなんとなくあったが、人生は分からない。

新卒でコンサル会社に入社し、多くの経営者と向き合った経験が、私にとって本当に強いものへ繋がっている。
本気で人と向き合い、仕事と向き合い、人の人生と向き合ったと改めて感じている。
その想い、姿勢、価値観は決して忘れてはならない。
これが私の大きな軸となっている。

そして、1年前のスタートアップの経験、
そこで新しいことを創り出す 楽しさと、難しさを知る。

今後の日本の経済、そしてテクノロジーによる第4次産業革命の先にある人々の暮らし、仕事、働き方、生き方に大きな興味を持ち、そこから多くの情報収集をしてきた。

そして、今の時間がある。
今の100日間の船旅でじっくり考え、感じ、点と点が繋がる感覚。
焦らなくてもいい、ゆっくり過ごそうゆっくり考えようゆっくり感じよう

70日目(10月22日)

◎カリブ海の海賊はNGO
海賊をテーマにされる映画やアニメでは、実際の海賊の名前などが使われている。
海賊の歴史はどこから始まるのか・・・
-中略-

ロマ民族のジプシーは、起源は北インド、インダス河のほとりであり、5世紀から世界へ放浪していく。

人はなぜ旅をするのか?

それは、一箇所に留まっていれば精神が腐るからだ(ロマの教え)

パイレーツ=やってみよう!

98日目(11月19日)

マイクさんは、テクノロジーやもっと他の方法などで解決策があるのだと問い続けている。
-中略-

私は、世界平和、地球のための取り組みについて、
本気で考えるレベルまでまだ到達していない。

今、私ができることは、まず人間としての力をつけること、人脈を作ること、経済的な力をつけること、
「貢献」のレベルに行くには未熟過ぎる。

もっと多くの経験をした先に、このレベルで物事を考えたい。

衝撃的な米国の文化、日本のあり方、そして世界情勢、地球のためということを改めて考えさせられた。


今、改めて日記を読んで

これまで生き急いでいた私にとって、
とにかくゆっくり考えて、感じることを意識していたんだと思います。

これまでの情報とは異なる視点での考え方、
世界という視野を拡げた上で感じたこと、
そして、今後の日本の情勢を踏まえた上で私自身がしたいこと。

いろいろな葛藤をして、もがきながらも、この時考えて感じていたことが、今に繋がっているなと感じています。

  • 未知の世界を創っていきたい

  • 新しいことを創りだす楽しさと難しさ

  • まずやってみよう!

  • 「ワーク」と「ライフ」の再統合

  • テクノロジーの活用

  • 人々の暮らし、仕事、働き方、生き方

  • もっと多くの経験をした先での「社会貢献」

日記の中でも「ゆっくりする」とは言っていても、
結局この船旅で「毎日1つの事業アイデアを書く」というミッションを掲げて、実践していましたw

既にこの時から、漠然と起業する意思があったと思います。

そして、「人々の暮らし、仕事、働き方、生き方」に興味を持っています。

この頃はまだ気づいていませんでしたが、ここからしばらくして、
今の「不動産テック×インテリア」領域での起業に繋がっているんだと思います。