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5781年目の新年おめでとう

今年は2020年じゃないの?と思うよね?ユダヤ教では紀元前から数えているので、今年は5781年なのだそう。そしてユダヤ歴では毎年日にちも変わるので、今年は9月19日が新年。去年は9月30日だった。

これらのことはユダヤ教のNovioと付き合い始めて初めて知ったことだった。彼の宗教観はとてもゆるいので、食べ物の制限もしないし、祈っているのも見たことがないが、新年だけは家族や友人と「シャナトバ(ヘブライ語で良い年を)」と新年の挨拶を交わしている。

今年のブエノスアイレスは、まだ隔離が続いているので集まることは出来ないけれど、例年は友人宅で祝いの食卓を囲む。おきまりのメニューはVarenikes(ヴァレニケス)というマッシュポテトの入ったラビオリに、飴色玉ねぎを乗せて食べるもの。ラビオリはパスタ専門店で買うけれど、玉ねぎはじっくり時間をかけて飴色になるまで炒める。シンプルな、想像したままの味だけれど、意外と癖になる。そしてもう一つ外せないのは、リンゴに蜂蜜を付けて食べる習慣。『新しい一年がスイートでありますように。』という願いを込めて食べるのだという。
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この画像は、昨日ブエノスアイレス市のオフィシャルFBから配信された新年の挨拶。ザクロは実が沢山だから、実り多い一年の願かけ。日本のお節料理の意味づけに似てるね。

市がこんな風に発信するのだから、アルゼンチンのユダヤ教徒は多いのかな?と思って調べてみたら、そうでもなかった。
下の棒グラフは、去年2019年11月の新聞記事。2008年との比較になっているが、2019年はカトリック、無宗教、プロテスタントの順。ユダヤ教は1.3パーセントの『その他』に含まれるごく少数みたいだ。

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この11年間の差については、結局記事でも明言されていないけれど、この間にアルゼンチン人初のローマ法王が誕生したり、ブエノスアイレスでは中絶禁止問題が大きな市民運動となったりした事が紹介されていた。

さて、うちの実家は仏教徒なので、わたしも行事的には仏教のしきたりに従うが、思想的には空の上ではどの神様も友達だと思っていて、どの宗教にもオープン。教会巡りはわたしの趣味だ。徒歩圏の教会はほぼ網羅しているが、改めて考えてもユダヤ教の教会は、はてどこだった?と記憶にない。アルゼンチンには仏教徒も幾分かは存在しているが、寺も同様だ。これらの『その他』に分類される宗教は、小さなコミュニティのクローズな存在としてあるのかもしれない。

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日本から来られる皆さんも、時間が許せば教会巡りはおすすめ。ブエノスアイレスの街歩きで見られる教会はどこも美しい。大統領府(casa rosada )前広場にある大聖堂は観光コースのひとつだが、他にも写真みたいな教会もあるので、ぜひ。

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