朝に夕にMedia Luna半月を

ブエノスアイレスのパン屋さんPanadería (パナデリア)で一番の売れ筋は間違いなくMedia luna(メディアルナ)。
mediaは半分、lunaは月で半月という意味のクロワッサン。フランス風なサクサクハラハラのクロワッサンではなくて、しっとりふんわり、小ぶりなサイズ。たぶん日本のスーパーで売っている袋に複数個入ったクロワッサンを想像してもらうと割と近い食感。ただこちらでは、当日焼き立てを買うので、その分美味しい。
いや正しくは、ブエノスアイレスの地で、昔から人々に愛されていて、生活の一部として欠かせないMedia lunaとして、美味しい。

一般的なMedia lunaは、Manteca(マンテカ)で、バター使用のぷっくり型。店によってはシロップがけしてあって、ほんのり甘め。
もう一つGrasa(グラサ)と呼ばれる種類もあり、こちらは油脂を使用した細身の形。ざっくり食感であっさり味。

Panaderíaでは、朝一番から焼かれたMedia lunaが天板のまま店頭に並べられて、その甘く香ばしい香りは魅惑的。
Panaderíaの数はとても多くて、我が家からだと２ブロック圏内に４軒もあるので、朝起きてからMedia lunaを買いに行ける。どうせなら焼き立てがいいもの。

ブエノスアイレスでは、朝食に食べる他に、Merienda(メリエンダ)という夕方のおやつの時間にも、Media lunaはよく食べられる。

カフェにはCafé con leche(カフェオレ)とMedia lunaのセットメニューがあり、それがどこの店のメニュー表にも当たり前に載っているという事からも、愛されコンビなんだってことが分かる。
このセットメニュー、Café con leche単品とそれほど価格差がないので、お腹が空いてなくても、つい頼んでしまう。
食べると大抵の場合、一個少なくてもいいなぁと思うのだけど、うらはらに、この先もちょっと余分なこの分量は変わらないでいて欲しいとも思う。

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