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サンタ信仰

中学2年生の国語の時間
何気なく授業を受けていた私に突如訪れた衝撃

私の担任でもあった国語教師
いとも簡単に子供の夢を消し去った

「みんなサンタさん何歳まで信じてたの?」

は?
まだサンタさんに手紙書いてますけど?

思い返せば我が家のサンタ信仰は
とんでもないレベルだったように思う

両親が新婚旅行で行ったフィンランド
そこで両親と共に写真にうつるサンタさん
アルバムの後ろに挟んである異国の言葉の書かれたサンタさんからの手紙
数々の物的証拠を並べられていかにもサンタさんは存在すると小さい頃から教えこまれていた

クリスマスイブの夜には必ずサンタさんが来るからと極寒の中窓を開けて寝かせられ
子供たちはせっせとまだもらってもないプレゼントに対してのお礼のお手紙を書き
早めに就寝
これが我が家のクリスマスナイトルーティーン

その甲斐あってか子供はまんまと
サンタさんを信じ切り中2まできたわけだ

今思うと何がなんでも信じたかったのかもしれない
物理的に考えたら空をソリが飛べるわけないし
勝手に人の家に入るなんてしっかりとした犯罪だ

でも信じたかった
なんて綺麗事かもしれない
ある日、正体が分かってしまったらもうプレゼントが貰えないのでは?と子供ながらに察した
その結果、物欲が勝りサンタ信仰を続けることにしたのだ

と言いつつ高1の秋
突如親から告げられたサンタの死亡宣告
流石にもうサンタを続けることが困難になったのだろう
だから今年のクリスマスからはパパがプレゼントを買ってくれるらしいとのこと
最後まで優しい親だ

こうして私のサンタ信仰は
呆気なく終わりを迎え
何気ない日常と共にクリスマスが訪れることとなった

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