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【書評】35歳の教科書(著:藤原和博)

リクルート出身で中学校の校長先生を勤められている藤原和博さんの本です。読了時間2時間。

評価点:4点 / 5点中

おすすめな人:社会人全般

何となく過ごしてきた20代30代の人なら早いタイミングで読むべき。逆にすでに自分で決めてきた人生を歩まれてきた方は当たり前な内容です。

要約

画一的な人生が用意された時代は終わり、モノに満ち溢れた時代で一人ひとりの幸せを追求する時代へ。

主人公は自分。自分は何で幸福になるかを考え行動にうつすことが重要。

一つの企業に勤めあげ出世すればよかった時代は終わり、自分自身の力で企業とパートナーシップを築きつつ対等に、かつ多角的な環境に所属し自身を成長させ幸せを追求し続ける力が重要な時代。会社の名刺を置いて、自分の名前で勝負をするためにDo(実行)とAction(改善)を繰り返し、人とのつながりにレバレッジをかけていこう。

以上を藤原さんご自身のご経験を交えて具体的に述べられている分、解像度と説得力高く読むことができます。

学びと共感

「正解はない。納得解を探せ」

35歳の教科書(著:藤原和博)

幸せになるロールモデルが存在しなくなってきている中で、納得解を選択し続ける人生こそが重要と感じてきました。過去にやらなかったことは後悔するけどやって失敗したとしても後悔はないんですよね。
インターネットで誰でも情報が手に入り発信できる世の中だからこそ、自分が納得できる人生を歩みたいですね。

概要(ネタばれあり / 実物がおすすめです)

  • 高度経済成長から低成長が続く成熟社会になり、人生の勝ちパターンが消滅

  • モノで満ち溢れ、幸福の尺度が人それぞれと個人にフォーカスされる時代へ

  • 会社依存からの脱却しよう

    1. 会社での昇進≠スキルアップではない。その会社での調整力が高まるが、スキルアップしないため他の環境で通じない

    2. 会社の名刺をつかわず個人の共感力で懐に飛び込もう

  • これからの時代は論理的思考力とプレゼン力

    1. 肩書には価値はない

    2. 相手を知り相手のツボをついたプレゼンが重要

    3. 多くの価値観・多様性のある地域コミュニティで磨くのがおすすめ

  • 10代は集中、20代は夢中、30代は五里霧中と決断

    1. 10代は打ち込めむ力を、20代は目の前のことを徹底的に行う

    2. 30代は「自分の技術」に向き合い「会社以外に打ち込めること」を見つけること

  • 正解はない。納得解で修正を繰り返せ

    1.  「理想の職場」も「運命の人」も幻想

    2.  どうしたらよりよい職場になるのか、共に人生を歩む可能性を探すことが重要

  • 長くやってきたことこそ自分の武器となる

    1. 続けることが重要。1年間で100冊本を読めば出版業界でも雑談ができる

    2. ネットの時代でどんなコアなものでもバズる可能性

    3. 「圧倒的に練習量が多くなる環境」が重要。そのためにもコミュニティの中で切磋琢磨

  • PDCAでなくDADADAで修正を繰り返しやったもの勝ち

  • 大人の分かれ目は①演じる自分がいるか、②公共的なリテラシー、③複眼思考

    1. 常に自分以外の客観的な視点を持つ

    2. いろいろな立場で考えることで、社会でのコミュニケーションも円滑にできる

    3. そのために、すべてのことに疑問を持つこと・常識を疑うことからはじめよう

  • 名刺なしで働けるのが本当の自分力

    1. 子どもにとって著名な有名人もただのおじさんおばさん

    2. テレビや新聞、接待がなくても生きていける。捨てることからはじめよう

    3. まず100からはじめよう。100件の飛び込み、100社へのエントリーシート提出

    4. 1万時間投入すれば何でもプロレベルへ。何に1万時間投資する?

  • 会社と個人の関係は「企業人」「起業人」そして「寄業人」へ

    1. 寄らば大樹の陰。企業に寄りながらパートナーシップを結ぶ

    2. 会社と個人のベクトルを最大化するため、わかりやすいアクションか(可視性)、やりたいと思えるアクションか(共感性)、具体的なアクションか(運動性)が重要

  • 家族以外の第三の居場所をもとう

  • レバレッジを効かした人生を生きよう

    1. 「人」「物語」「人との関わり」が重要。一人ひとりだからこそ人とつながってレバレッジを


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