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脚本の専門書を読み直してみた!

脚本家・壽倉雅(すくら・みやび)でございます。

春先から、少しずつ読書する時間を設けるようにしたのですが、今月は改めて自分の仕事である『脚本』の専門書を読み直してみました。
脚本家である私が、読み直した専門書5冊を簡単にご紹介していきます。


1.1週間でマスター 斉藤ひろしのシナリオ教室

『黄泉がえり』や『秘密』など、映画脚本を中心としている脚本家・斉藤ひろし氏著による一冊。
タイトルにもあるように「1週間」と記載されており、全7章に分かれて脚本の基礎的スキルやご自身の体験談を踏まえながら解説されています。

時に辛口で正直で、おすすめすることや、逆におすすめしないことも丁寧に記載。ご自身が担当した作品に関するエピソードも紹介されています。
全体を読んで、『ハコ書き』を重要視されている印象でした。
巻末には、斉藤氏が担当した映画『遊びの時間は終らない』の脚本も収録されています。

2.脚本家という仕事

ペリー萩野氏による、業界の最前線を行く人々への取材インタビューをまとめた一冊。大石静氏、岡田恵和氏、井上由美子氏、古澤良太氏、バカリズム氏には普段の創作活動に関する話を、NHKの訓覇圭氏、テレビ朝日の内山聖子氏という現役ドラマプロデューサーには求められる脚本家についてを、日本シナリオ作家協会理事長の加藤正人氏にはシナリオスクール意義を、フジテレビドラマプロデューサーの河毛俊作にはシナリオ賞の審査過程を伺っています。

まさしく業界を行く人が参考にすべき内容がたくさん記載されています。中でも脚本家さんの取材では、制作工程や普段の執筆スタイルなどが詳しく記載されています。

3.脚本力

『北の国から』や『やすらぎの郷』など、数々のヒット作を執筆した脚本家・倉本聰氏に、メディア文化評論家の碓井広義氏が聞き手として様々な話を伺っていく一冊。
毎日原稿用紙に向かっていることや、創作の根底を深堀していき、倉本氏の脚本創作に対する考え方がまとめられてあります。

本書のために書き下ろした新作ドラマ『火曜日のオペラ』の企画書や、完成台本(第1話)を収録しているほか、創作過程も碓井との対談の中で紹介されています。
1つの作品がつくられるまでの経緯が分かるので、業界を目指す人にとっても参考になるかと思います。

4.3年でプロになれる脚本術

『結婚できない男』や『鬼嫁日記』などのヒット作を手掛けた脚本家・尾崎将也氏が、発信していたブログを再構成・加筆をした一冊。
ドラマの定義や、脚本の根底、ヒットドラマ誕生の秘話などを丁寧に解説されています。

シナリオスクールの講師をされていることもあり、図解による解説や理論的なことも書かれています。構成やキャラクター、ストーリー、プロット作りにおけるノウハウや考え方が丁寧にまとめられており、初心者から経験者まで幅広く参考になると思います。

5.プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方

シナリオ・センター取締役副社長である新井一樹氏による珠玉の一冊。『シナリオ・センター』方式の法則やルールを全6章に分けて、細かく解説。
設定や登場人物の作り方、構成の組み立て方、シーンの描き方など、現場におけるヒントもたくさん記載されており、原点に返りつつも、基礎をしっかりと固められると思います。

シナリオにおける広辞苑と言っても良いほど、各章盛りだくさんの内容かつ細かく丁寧に紹介されています。また、シナリオに限らず小説やエッセイ、ゲームシナリオに関する記述もあるので、『ストーリー』を活用する方には参考になることこの上ない書籍でしょう。

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次回もお楽しみに!

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