「こんなに面白くないものを面白いって言うなんて、面白い人だな」
ドラマや映画を観てて、大した名シーンでもないんだけど、なんか妙に覚えているセリフがある...。なんてことはないだろうか。
昔はそういうのをメモにためておくクセがあったんだけど、最近は怠っていた。でもちょうど昨日観ていたドラマでふと気になったセリフがあったので残しておきたい。
ここ最近、大変今更な話なんだけど「カルテット」をアマゾンプライムで観ている。お、面白い......。2017年のドラマだからもう4年前なのか。
カルテット:脚本・坂元裕二×松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平。偶然出会った男女がカルテットを組み、軽井沢で共同生活を送る大人のラブストーリー×ヒューマンサスペンス。(C)TBS (Amazonプライムより)
キャストもとても良くて、ぐいぐい引き込まれる。大豆田とわ子と3人の元夫も良かったけど、カルテットも面白い。
まだ7話までしか観ていないんだけど、7話ではドラマの中で演じる松たか子さんが夫婦生活を営む中で夫とすれ違うシーンを回想しながら言うセリフが印象に残った。
夫からもらった詩集を見つめて、彼女はこう言った。
「結婚する前に彼がくれた詩集。よく分からなかった。彼が教えてくれる映画も、どれも面白くなかった。こんなに面白くないものを面白いって言うなんて、面白い人だなーって。よくわかんなくて、楽しかった。」
なにが良くてどこにひかれてどんなめぐり合わせで結婚したかなんて人それぞれだけど、この観点を持つ人って素晴らしいなと思った。
・自分は面白くないと感じている詩集や映画を、彼(夫)は面白いと思っている。そこに面白さを感じている。
・自分はよく分からないけど(彼が面白いって感じているから)楽しかった。
ドラマのセリフのなかでもたいして名言でも名シーンでもないところなんだけど、7話を観た後、このセリフだけが脳裏に残っている。
以前ピースの又吉さんのYouTubeでも同じような発言があった。正確には思い出せないんだけど、「つまらないと思っている中に、つまらない(面白みを感じられない)自分がいる」みたいな(なんだそりゃ)発言だったような。
ある事象をみて「面白くない」「つまらない」と言ってしまうのは簡単だ。でも面白みをもって事象を観察する心持ちがないと、いずれ世界はつまらないことだらけになってしまうのではないか、と感じる。
「面白い」といっても、「=声を上げて笑ってしまうようなこと」ばかりではない。面白い=「自分の感度ではすくいとれないようなもの、今までの自分ではそう感じなかったもの」だってある。
「つまらないものなどないのだ!」というと世の真理を超越したような仙人の言葉みたいになってしまうけど、つまらないなと思ってしまったら、「自分には面白みを感じるセンサーがまだまだ弱いんだな」と考えてみる。常に、「どう面白がるか」の視点が大事なんだなぁ。
なんてことをドラマを観ながら思いました。
最終話まで残り3話。楽しみます。
※アマゾンプライムで観れる「これは面白いぞ!」っていうドラマがあったらこっそりおしえてください。観ます。
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