よしかわの内省と着想

世界40カ国200都市の酒場とワイナリーを放浪した元バーテンダー&ソムリエ。1…

よしかわの内省と着想

世界40カ国200都市の酒場とワイナリーを放浪した元バーテンダー&ソムリエ。1歳娘育児に奮闘中。 今は広報/PR業を主軸に取材・編集・執筆などいろいろ。 #おいしいはたのしい コンテスト受賞

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そら豆を食べたら10年後にソムリエになった話

「おまえ...そら豆食べたことないのか?」 これは当時弱冠19歳、アルバイトで働いていたバーの店長に言われたセリフである。 「こ、これがそら豆か......」 ぼくは驚きを隠せないまま、はじめてみたそら豆をじっと見つめていた。 お客様を帰した後、カウンターはまかないを食べる場所に変わる。 さっきまでお客様が吸っていたキャスターマイルドの甘い香りがかすかに残っている。 スツールに腰掛け、数百種類のお酒の瓶が暖色系のライトに照らされているバックバーを見つめる。たくさんのお酒

    • 「空き家ジパング」 外国人が地方で購入、5DK600万円 ノマド生活の拠点になる?

      https://www.nikkei.com/article/DGKKZO78195620S4A200C2H11A00/ 記事の要約 マイホームやセカンドハウスを求める外国人にとって、日本の空き家は割安で手に入る「ジャパニーズドリーム」となっている。リモートで働くスタイルが増えていることもあり、政府も新たな在留資格を創設して需要を取り込んでいる。 総務省の調査によると、2038年には全国の3分の1の家が空き家になるとの予測もある。治安の悪化懸念や倒壊の危険性などから社会問題

      • 久しぶりにワインセラーをあけたら、「コロナ禍でも人生を楽しむぞ」という意気込みがそのまま眠っていた。

        今からちょうど2年前になる。60本収容のワインセラーを買った。ちょっと小ぶりの冷蔵庫くらいのサイズ感だ。 飲食店に行って美味しいおつまみとワインを楽しむのが趣味の夫婦が、コロナのせいで飲みにいけなくなってしまった。それでもなんとか明日への活力を養いたくて、もういっそのことセラーを買ってしまえ、家でお酒を楽しんでしまえと、えいやと気合を入れて買ったのだった。 人間は空白があると埋めたくなる生き物だ。以前から気になっていたワインをはじめとして、あれやこれやと方々からワインを取り

        • 長い旅の意味

          がむしゃらに働いていた仕事を辞めて、無期限の旅に出た。片道航空券だけ買って、とにかく西に西に移動した。気に入った場所があればいくらでも滞在して、飽きたら移動するという気ままな旅をしていた。今から5年前のことだ。 とにかくいろんなことにがんじがらめだった自分を開放したかった。そのためには日本を出てさまざまなことから物理的に距離を置くことが大事だと思った。 世界各地で出会った人達が、道を闊歩する野良犬が、当たり前のようにある大自然が、現地の食堂で出される料理が、ローカルバスで流

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        • とりあえず 30分で書く note
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          昔の服を今も大事に着ている両親の気持ちが、少し分かった気がする

          別に貧乏ではない。 でも、ぼくの両親は本当に服を買わない。 昔のものをずっと大事に着ている。 ヒートテックはヨレヨレだし、ジャージもクタクタだ。 たまに兄弟でお金を出しあっていい服や靴を買ったりすると喜ぶのだけど、「いいよ、そんなの買わなくたって」という態度。 でも父も母もおしゃれには興味があるのをぼくは知っている。 それでも両親は服を滅多に買わず、昔からの服を着続けている。最近のことではない。物心ついたときからずっとだ。 子どもの頃から疑問で、大人になってからも「いつまで

          昔の服を今も大事に着ている両親の気持ちが、少し分かった気がする

          「焼肉食べ放題に行きたい」と産後の妻がおっしゃった

          ある日、妻が唐突に「あー、焼いた肉をお腹いっぱい食べたい。焼肉食べ放題行きたい」と言った。 ぼくは「あ、これはなにかのサインだ。行かなきゃ」と直感で思った。 このところ、ぼくも妻も日々を忙しくしている。 生後2ヶ月半を過ぎたばかりの娘を妻は愛を持って接している。育休を取らずに働いているぼくも、合間を縫ってはできるだけ家事や育児をするようにしている。がしかし、やはり妻の負担が大きくなってしまう。 花よりもケーキよりも、なにより欲しいのは睡眠時間というのは知っている。が、数時

          「焼肉食べ放題に行きたい」と産後の妻がおっしゃった

          娘が産まれて2ヶ月たったので、気づいたこと、発見したことを100個書き出してみた

          娘が産まれて2ヶ月が経った。あっという間という表現はあまりにも陳腐すぎるけど、あっという間と言うしかないほど、あっという間だった(人生はそもそもそういうものだけど)。 でもその「あ」っと言っているその間に、ものすごくさまざまなことが起きている。僕もこの2ヶ月でいろんなことを感じるようになった。 そこで2ヶ月育児してきて感じた気づきをわわっと書き出してみたら、簡単に100個でてしまった。 娘が産まれて、娘を見つめて思ったこと、感じたこと、見つけたこと。 もしかしたらただの赤ち

          娘が産まれて2ヶ月たったので、気づいたこと、発見したことを100個書き出してみた

          水道局から通知が来て、家族が増えたことをじんわりと感じた件

          先日水道局から1通はがきが届いた。 内容は「いつもよりご請求する水道料金が高いです。心当たりはありませんか?漏水の可能性はございませんか?」というものだ。 おぉ、水道局。なんて親切なんだろう。 さて、考えてみる。心当たりはない。 はがきをよくみてみると、心当たりない場合は連絡をくれと書いてある。 おぉ、水道局。なんて親切なんだろう。電話をかけてみよう。 すると感じの良い水道局員が出て、いろいろと説明してくれた。 「例年より1800円ほどあがっています。ここまで高かったこと

          水道局から通知が来て、家族が増えたことをじんわりと感じた件

          ゴミ袋のサイズを変えただけで、部屋が綺麗になってしまった話

          私の住む自治体は有料ゴミ袋に入れてゴミを捨てる。SS,S,M,L,LLとサイズのバリエーションが豊富で、ゴミ袋のサイズによって値段が違う。 我が家は今のところ妻と二人暮らしなので、SSサイズの袋で事足りている。 それでも今回は偶然ゴミが多かったのか、SSサイズでは足りなそうだと気づいた。そこで棚をあさってみると、いつかの年末に大掃除を始めた時に1枚だけ使った「LL」のゴミ袋を見つけた。他のサイズはないようだ。仕方ない。LLサイズに詰めなおそうと思い、LLのゴミ袋に詰め込んだ

          ゴミ袋のサイズを変えただけで、部屋が綺麗になってしまった話

          あぁ、いずれは海外移住するんだろうなと感じてしまった理由3つ【地震・景気・教育】

          20代の頃、バックパッカーとして海外を40カ国ほど回って気づいたのは日本の素晴らしさだった。外に出たことによって気づく日本の良さ。 ぼくはもう一生日本で暮らしていくんだ。そう思っていた。 なのに最近、「あぁ、もしかしたらぼく、いずれ海外に移住するのかもなぁ」と直感的に感じてしまったので、理由とともにざっくりとここに記しておく。 まず前提としてぼくは経済学者でもないし未来預言者でもないので不確実で安直である点はもろもろご了承いただきたい。ぼんやりとそのようなことを考えた(

          あぁ、いずれは海外移住するんだろうなと感じてしまった理由3つ【地震・景気・教育】

          Notionはじめて3日目だけど、めっちゃよくない?っていう話

          つい一昨日から「Notion」というアプリサービスを使い始めた。 Notionは簡単に言えばタスク管理やログをデータベースに保存できて、かつ複数のデバイスから瞬時にアクセスできるすぐれものだ。 きっかけはクライアント先から「業務の詳細や記録はNotionに入れてるんで、見ておいてくださいね〜」という連絡からだった。 当然Notionとは初対面of初耳だったので(え、Notionてなに!?なんかGoogle documentとかEvernoteとかそんな感じの便利系のアレか

          Notionはじめて3日目だけど、めっちゃよくない?っていう話

          我が家を占領する「3つのモノ」について

          みつばちまぁやさんの記事を読んでいたら、自分の家はどうだろうと改めて考えるいい機会になった。 ぼくが今住んでいる家は、祖父母が住んでいた空き家の一軒家。祖父母が反物屋をやっていたこともあって、とにかくモノが多くて遺品整理(処理)が大変だった。いまでも、まだたくさんの遺品が残っている。 ぼくだけの意志で動かせるならとっくのとうにすべて廃棄しているのだけれど、母親がいわゆる「捨てられないタイプの人」で、何度交渉しても「また今度ね……」とにごされる。 一体ここにいつまでも保管

          我が家を占領する「3つのモノ」について

          「もう二度と来ない」と誓った場所に、ふらっとこれちゃった件について

          つい先日、妻と地元の駅前にあるファミレスに入った。外食する際はいつも事前に予約して、2〜3軒回ってへべれけで帰るのがお決まりなのだけれど、今回は妻が午後出勤ということもあり、「たまにはファミレスでさくっと食べていくか」という気持ちで入った。 そのファミレスでごはんを食べ終わり、食後のパフェをつまんでぼんやりしていると、あることをふと思い出した。「あ、ここのファミレス、もう一生来ないって誓った場所なんだった」と。 * もう、5年前になる。当時勤めていた会社を退職すると社長

          「もう二度と来ない」と誓った場所に、ふらっとこれちゃった件について

          アンパンマン作者から学ぶ「満員電車から降りない」生き方

          日本で知らない人はおそらくいないであろう不朽の名作「アンパンマン」。ぼくも小さい頃親しんだアニメだ。もうじき3歳になる姪っ子も「アンパンマン!アンパンマン!」と夢中になっている。 ある日古本屋さんで本を物色しているとき、「やなせたかし」という著書をみて「あ、アンパンマンの作者だ。本出してるんだ。読んでみようかな」と中身もろくに見ずにかごに放り投げたのがこの本との出会い。 2011年に出版された本で、当時すでに92歳。「あれだけ有名なアンパンマンをつくった人なんだから、さぞ

          アンパンマン作者から学ぶ「満員電車から降りない」生き方

          これからの5年間を可視化する。

          毎日日記を書こうと思ったのは、大学生の頃だったか。高校を卒業して大学生になった頃、毎日の些細な出来事とそのときどきで考えごとをするようになってから、「小さなことほど、覚えておきたい」となんとなく思うようになった。 それからというもの、あるときは手帳に、あるときはA3の大きなノートに、あるときはA5の小さいノートに、と毎年のようにノートを変えてはつらつらと日々の出来事をつづっていた。とはいえ実際読み返すことはあまりない。次第に日記は記録でもなんでもなく、心のもやもやを外在化す

          これからの5年間を可視化する。

          本を買い漁ってひたすらよみふけっていると「谷の時期」なんだなと気づく話

          先日、ワーママはるさんがVoicyで「絶不調のときの過ごし方」について話されていた。 絶不調への対処法は「インプット系」か「アウトプット系」に分かれるという。 お酒を飲んだり、美味しいものを食べたり、買い物をしたり、自分に何かを「入れる」タイプか、それとも自分の中にある排泄すべきなにかを「外に出す」タイプか。外に出す方法は例えばお風呂に入って汗を出すとか、断食をして体内をきれいにするとか、持っているものを捨ててリセットするとか。 他にはあまり深く考えずよく寝るようにした

          本を買い漁ってひたすらよみふけっていると「谷の時期」なんだなと気づく話