ふいに近江牛が「君はもう若くない」と語りかけてきた。
妻の友人が結婚祝いとして高級な近江牛を送ってくれた。これがまた霜降りのとびきり素晴らしい肉である。なかなか食べる機会がないのでいつ食べようかと楽しみにしていた。しばらく冷凍庫に眠っていたのだけど、いつまでも冷凍させていても仕方がないので、ええいと気合をいれて、2週間前から「この日に食べよう!」と計画を練った。わざわざカレンダーに赤丸をつけたくらいである。庶民っぽすぎる。
それが昨夜だった。
いつもよりいい卵と、ちょっといいしいたけと、すき焼きにあわせたおいしい赤ワインを用