【退職まで】あと1日。
ついに明日が最終出社日となった。
9年近く務めた会社。意外と思い残すことはない。
最後まで仕事をやりきったな、という実感がある。最後のほうは引き継ぎや精算のために実務に入りきっていたから、よりそのように感じるのかもしれない。或いはマネジメントや会議体への参加がなくなったから、自分の中で迷いが生じる余地がなく、集中できたのかもしれない。
人が会社を離れるのにはいろんな理由があると思う。ミクロな個人環境に由来するもの、マクロな市場環境に由来するもの。対して会社へのポジティブ度を秤にかけて、決断する。多分、僕たちは無意識のうちに「辞めるか」「続けるか」を選び続けている。
ポジティブ度っていうのは、成長性とか、働きやすさとか、ミッションや文化への適合度合いだとか。もちろん待遇や給与も。
自分はどうだったか。
会社の文化と、自分の性質はもとから離れていた気がする。目指す姿もそれぞれに違っていた。だけど、理想を目指す過程でクロスする部分があり、その接近する感覚に高揚した覚えもある。
でも、やっぱり目指す方向が違ったんだな。交差点を通過したら、お互いの差は拡がるばかりだった。その拡がりは止められなかったし、止めたところで歪が生じるのは明らかだったから、止めようとも思わなかった。
このギャップをコミュニケーションするのはなかなか難しかった。かといって会社や経営者、上司への不平不満に変えるのは筋違いだ。そもそも、会社が目指している姿は真っ当だ。だから自分が離れようと思ったんだ。
っていうのは今だから振り返ることができる。かっこつけが9割。ネガティブな思いも当然ある。だから離れることに安堵もある。だけど、感謝している。発展し続けてほしい。全部、本心。
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