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筋膜リリースの真実

こんにちは!渋谷の姿勢改善専門パーソナルジム「grlowパーソナルジム」代表の助川です。

前回、「筋膜とは」をお伝えさせていただきました。

今回は前回の続きである

「筋膜リリースは直接筋膜にアプローチできないのになんで筋膜リリースっていうの?」

「丸い筒でコロコロしたときに変化がでるのって本当に筋膜が剥がされたからなの?」

という疑問点をご説明したいと思います。


結果からお伝えすると

「筋膜リリースは筋膜を剥がしているのではない!」です。


まず、筋膜リリースとは

「筋膜の萎縮・癒着を引き剥がしたり、引き離したり、こすったりすることで正常な状態に戻すこと」を言います。

上の効果を得るためにストレッチポールやフォームローラー、トリガーポイントなどツールを使ってコロコロとさせるのが皆様の知っている筋膜リリースです。


ではここで皆様に考えて頂きたいことがあります。

鶏皮を剥いだ時に見える薄い膜がありますよね?

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これも筋膜の一部と言われています。

この筋膜、皮の上から丸い筒でコロコロさせたらぺりっと剥がれると思いますか?

・・・

そんなことはないですよね(汗)

けれど、丸い筒でコロコロと転がすと

「身体が軽くなった」や「痛みがなくなった」など実際に効果を感じれる方も数多くいらっしゃると思います。

じゃぁなぜ筋膜を剥がしてないのに身体が良くなるのか。不思議じゃありませんか?

その理由を今からお伝えいたします。


まず最初に考えられるのが

【圧刺激による血液や間質液(リンパ)の循環】です。


布団を圧縮してしまうときを想像してみてください。

布団を圧縮する際に掃除機などで袋の中の空気を抜き、布団をペッシャンコに潰しますよね?

そしてペシャンコになった布団をもとに戻したかったら袋を開けることで繊維間に空気が入り、布団が元の形に戻っていきます。

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筋膜リリースの際もこれと似たような形で行われているのです。

皮膚の上からポールやフォームローラーを押し当てることで一時的に「血管や組織の流れを制限する」ことが起こります。

制限がかけられた場所はいざ圧力から解放されると「血液や間質液(リンパ)」が硬直してしまって潤いを失った筋膜・組織へ一気に流れ込みます。

その結果、正常な潤いが取り戻せるので筋膜の収縮活動が良くなり、柔軟性が上がったり、筋出力が上がるなど身体の変化を感じるということです。


もうひとつが

「脳(固有感覚受容器)への刺激」です。

体の動かしやすさや、痛み・硬さなどは患部ではなく「脳」が決定づけていると言われています。

筋膜の中には感覚を司る「固有感覚受容器」といった”痛みなどの感覚を感じるセンサー”があり、

この固有感覚受容器が刺激を受けると痛みをはじめとした感覚に対するキャパシティーが向上し、前よりも強い刺激を受け入れやすくなるのです。

筋膜リリースをするとされた部位の固有感覚受容器が刺激され、痛みや伸びを感じるポイントが下げることが出来るため、ストレッチでの限界値が広まるなどの効果があると考えられています。

しかし、注意点があります。

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あまりにも「痛い」という信号が脳に伝わると逆効果です。

脳は常に「安全」を求めているので、痛みが強い場所があるとそこを守ろうとして「硬化」させる習性があります。

「痛い=ほぐれている」では決してありません。

痛気持ちい程度に抑えてあげると効果が出やすいのでそこはお間違え無く。



この二つの要素が筋膜リリースを行った結果、動きがよくなる・柔軟性が上がるなどの効果が表れるとされています。


筋膜についてはまだ研究が続いている段階なので今後さらなる見解が出てくるかもしれません!

実際に”筋膜は交通事故を受けたくらいの衝撃がないと動かすことが出来ない”という報告も発表されています。

それを踏まえると丸い筒でコロコロしても筋膜は微動だにしない・実際に筋膜そのものを剥がすことは不可能に近いというのが想像つきますね。

ここまで書きましたが

フォームローラーでコロコロするだけでもポジティブな変化がでるのは確かなので知らなくても良い情報かもしれませんが

なぜ?を説明できるとクライアントへの安心感・信頼感が高まりますよね。

クライアントから聞かれたら答えてあげてください!

助川



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