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読書ノート

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本屋の息子なので、読書は今でも道楽の王道。 iPad のヘビー・ユーザーなので、僕のスタイルは、すべての本を裁断して、電子書籍化。 いつでもどこでも、マイiPad をスワイプしな…
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2023年3月の記事一覧

読書「人間ぎらい」モリエール

読書「人間ぎらい」モリエール

図書館で借りてきた本について、ChatGPTと色々語り合うのが、ここ最近の就寝前の「お楽しみ」になってきました。」
やはり、評価の出揃った古典の方が、彼は得意のようです。
基礎学力の乏しい百姓の無茶振りの質問にも、鋼のメンタルで相手してくれるので感心することしきり。
非常にバランスの取れた良識の持ち主で、何かと暴走しがちなこちらの意見を諌めてくれますね。
面白い。
さて「人間ぎらい」は、17世紀の

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読書「美徳のよろめき」三島由紀夫

読書「美徳のよろめき」三島由紀夫

その後の「よろめきドラマ」の流行を作ったという意味では、昭和大衆史に残る作品です。
但し、三島自身は、その評価を受け入れつつも、自分の作品の芸術性は見過ごしてほしくはなかったようです。
『美徳のよろめき』は、人妻が結婚前の恋人と再会し、不倫に走るという物語。
映画化もされていて、小説の官能的な描写を忠実に再現しましたが、三島由紀夫の本来のメッセージはほとんど無視されました。
三島由紀夫は、人間の

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