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2021年3月の記事一覧
婦系図 1934年松竹
映画「婦系図」1934年松竹
泉鏡花の世界から離れがたく、それでは代表作の「婦系図」でも読もうかと思ったのですが、さすがに長編小説はしんどいなと挫けて、映画に逃げることにしました。
さてこのタイトル、「ふけいず」と打ち込みましたが漢字変換できず。
「おんなけいず」と打ち込めば、ちゃんとこの漢字に変換されるのでまず感心しました。
泉鏡花一流の「当て字」が、ちゃんと日本語として認識されているわけです
野生のエルザ 1966年アメリカ
野生のエルザ
中学校の頃(70年代初め)だったと思いますが、学校推薦の映画というのがあって、それを上映している映画館の割引券みたいなものが配られたんですね。
定番だったのは「サウンド・オブ・ミュージック」とか、「ウエストサイド物語」「南太平洋」といった「明るく楽しい」ミュージカル。
「ミクロの決死圏」「猿の惑星」といった60年代の傑作冒険活劇。
「小さな恋のメロディ」なんかもありましたね。
ディ
キングコング 1933年アメリカ
さて、和製キングコング映画を見たので、本家本元を見たくなりました。
映画史を語る上でも欠かせない元祖特撮怪獣映画です。
「キングコング」は、1933年の作品ですから、この頃はまだ「怪獣」という言葉はありませんでした。「モンスター映画」かな。
とにかく特撮映画史上では、エポック・メイキングな作品。
あまりに有名な映画ですので、本作は過去に見ているとばかり思っていましたが、どうやらそれは大きな勘違い
キングコングの逆襲 1967年東宝
キングコングの逆襲
川越市立図書館に行って、この本を借りてきました。
第一次怪獣ブームのど真ん中育ちの怪獣オタクですので、「本多猪四郎」の名前は、否応なく脳裏に焼き付いています。
おそらく、僕の世代の男子なら、誰もが、黒澤明よりも、山田洋次よりも先に覚えた監督の名前は、この人だったはず。
「ホンダイシロウ」と呼べるようになったのはずっと後のことで、当時は「ホンダイノシロウ」だとばかり思っていま
ピアニストを撃て 1960年フランス
ヌーベルバーグにも心酔していた、クウェンティン・タランティーノ監督なら、おそらくこの辺りの作品もおおいに参考にしていたかもと踏んで選んだのが本作。
実際はタランティーノ監督は、ジャン=リュック・ゴダール監督がお気に入りだったようですが、やはりヌーベルバーグといえば、彼と双璧と言えるフランソワーズ・トリュフォー。
長編デビュー作「大人は判ってくれない」で、一気にこのムーヴメントの旗手に躍り出た彼
レザボア・ドッグス 1992年アメリカ
クウェンティン・タランティーノ監督の長編デビュー作ですね。
1992年公開の映画。
マンハッタン・ビーチ・ビデオの店員をしながら、古今東西の映画を見まくっていた彼。
映画オタクであるという以外何の取り柄もなかった若者が、名作、B級関わらず、とにかく自分が面白いと思ったシーンを巧みに映画の中に取り入れて、渾身の脚本を書き上げました。
これが本作のスタート。
しかし、映画を作ろうにも、資金も
ヘレディタリー 継承 2008年・アメリカ
ヘレディタリー 継承
しばらく、ホラー映画を見ていませんでした。
本作は、アリ・アスター監督の長編デビュー作。
順番は逆になりましたが、二作目の「ミッドサマー」は、一昨年映画館で見ています。
その頃から、このデビュー作の評判は耳に入ってきておりましたね。
「ミッドサマー」もそうでしたが、この監督のホラー演出は、ジックリジワジワ型。
ショック演出は、サプライズというよりは、生理的嫌悪感の急所を責め
雪夫人絵図 1950年新東宝
雪夫人絵図
溝口健二監督なら、有名どころは、ほぼ見てきましたが、本作を見る機会はなかなかありませんでした。
溝口監督は、1953年の「西鶴一代女」で、長いスランプから脱して、以後、キラ星のような名作を世に送り出し、海外からも高い評価を受けることになりますが、本作は1950年の製作。
まだ完全復活とはいかない微妙な時代の作品ということになります。
こういう、衛生放送にはまずオンエアされないような渋
おしゃれ泥棒 1966年アメリカ
おしゃれ泥棒
1966年の作品です。
主演は、オードリー・ヘップバーン。
相手役は、ピーター・オトゥール。
監督は、「ローマの休日」で、オードリーを一躍スターダムにのし上げたウィリアム・ワイラー。
「噂の二人」に続いて、オートドリーとは、三度目のタッグ。
オードリー作品の音楽といえば、ヘンリー・マンシーニですが、本作の音楽担当は、当時マンシーニの元で修行中だったジョン・ウィリアムス。(名義は、ジ
灰とダイヤモンド 1958年・ポーランド
灰とダイヤモンド
まだまだ、見逃している、映画史上の傑作はありますね。
本作もそんな映画の一本。
1958年のポーランド作品で、監督はアンジェイ・ワイダ。
映画史上では、すでに確固たる地位を築いている作品ですので、見てはいなくても、豆知識くらいはすでにもっている映画です。
この映画を見た友人には、こう言われていたのを思い出しました。
「絶対一回じゃわからないと思う。この当時のポーランドのこと
乱れる 1964年東宝
乱れる
黒澤明、溝口健二、小津安二郎と肩を並べる、日本映画界のビッグ4と謳われるのが成瀬巳喜男監督。
彼の代表作と言えば、やはり「浮雲」でした。
学生時代に、どこかの名画座で見た記憶ですが、この映画には、シビれました。
他の三巨匠とは、全く違うテイストで、女性の繊細な心理を巧みに掬い上げる演出は、高峰秀子という類い稀なる才能を得て、世界に誇る日本映画の傑作に昇華させてくれました。
このコンビに