【イベントレポート】マネーフォワードグループ デザイン勉強会「フォワードするためのデザインとは?」
こんにちは。ちゅうさんです。
2022年2月16日(水)に開催したマネーフォワードグループ デザイン勉強会「フォワードするためのデザインとは?」のイベントレポートです❗
マネーフォワード”グループ”としては初のデザイナーイベント!株式会社マネーフォワード・株式会社Biz Forward・スマートキャンプ株式会社の3社のデザイナーが「フォワードするためのデザイン」をテーマにお話しました。
ランチタイムの開催ではありましたが、約70名もの社内外の方にご参加いただきました!!
『社会をフォワードするデザイン』:株式会社マネーフォワード 伊藤セルジオ大輔
デザイナーが横で繋がるデザイナーランチ
マネーフォワードのデザイナーは毎週水曜日に「デザイナーランチ」という、ゆるく繋がる会を実施しています。
テーマは自己紹介であったり、ナレッジ共有もあればマネーフォワードのデザインの方針など、お互い高めあい、学び合う場として活用しています。
お金の課題は社会の課題
マネーフォワードはお金の課題を解決する会社です。お金の課題はそのまま社会課題だと感じています。ユーザーさんのライフステージに向き合いますし、ビジネス向けのプロダクトもあるので「働く」ということも切り離せません。
そんな課題を解決するためにデザインがどんな役割を担うのか、経済産業省・特許庁のデザイン経営宣言にデザインの役割が明記してあります。
マネーフォワードは様々な金融機関と連携するアカウントアグリゲーションという技術を、お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』などのサービスに落とし込んでいます。デザイン経営宣言にあるように、研究開発したものをデザインを通して社会実装していることになります。
社会にデザインで向き合っていくために組織をデザインする
とはいえ「社会」というのはとても広い言葉です。ではどうやって社会という広いテーマにデザインで向き合って行くのか?
それは組織をデザインすることです。
複数のクオリティの高いものを持続的に生み出せる環境を作ることで、それぞれのプロダクトが連携し解決できる課題が増えて、社会をフォワードさせることができます。
組織デザインの取り組みとして、デザイン戦略ロードマップを立て、メンバーに共有したり、多様化するデザイナーの職種・キャリアを明確化した、能力定義の策定や、デザインマネジメントを行うメンバーが共に支え合う研修などを実施しています。
価値あるプロダクトを生み出す組織をデザインし、社会を前に進める
プロダクトのデザインはユーザーと向き合いますが、組織のデザインはメンバーと向き合います。ですがどちらも人と向き合うのは変わりません。
デザイナーが日常的に見ている風景は、「プロダクト」と「ユーザー」ですが、プロダクトの背景にあるデザイナーという目線が組織のデザインでは求められます。組織のデザインを行い、ユーザーと社会がどう繋がるのか考える必要があると思います。
組織のデザインすることにより「きっと社会は前に進む」でしょう。
『ジョイントベンチャーをフォワードするデザイン』:株式会社Biz Forward 井島新
「Biz Forward」は3社のジョイントベンチャー企業
株式会社マネーフォワード、マネーフォワードのグループ会社であるマネーフォワードケッサイ株式会社と株式会社三菱UFJ銀行が2021年8月2日に共同で設立した、中小企業向けオンラインファクタリング事業、および請求代行事業を行う予定のジョイントベンチャー企業(合弁企業)です。
3社それぞれのメンバーで業務を行っており、1人デザイナーとして交渉ごとからサービスローンチまで関わっています。
全てのタッチポイントにデザイナーが関与していく
一貫したイメージと体験を作ることでブランド価値を底上げし、高め、維持できると考えています。
上記をサービス単位に落とすと、サービス全体でどこがタッチポイントなのか把握することができます。認知〜成長の各フェーズの中に様々な担当者・関係者が関与してきます。
様々な考えがある中で一貫したブランドを作るには、デザイナーが各フェーズに関与する必要があります。そしてそれは金融とFintechの領域だからこそデザイナーが全てに関与できると考えています。
SaaSの領域はユーザーの体験が、全て同じプラットフォームのWEB上で完結します。だからこそデザイナーが全て関与できますし、ユーザーがファンになっていくように関与して価値の最大化することがミッションです。
プロダクトを作るために設立趣意書を作る
今のBiz Forwardのフェーズはちょうどゼロイチの「0」をやっているところです。
今回紹介するのは「-1」の「やったこと」の部分です。ブランドとしての価値ってなんだろう、というところから、社名の決定やビジネスサイドの部分もやってきました。
例えば設立趣意書は立ち上げ交渉からコミットし、各役員に5つくらい質問を作って何を目指すのか聞いたりしてメンバーと一緒に作成しました。またMISSION/VISION/VALUEや社名などもみんなでアイデア出し、夢を語りながら作成していきました。社名で何をやっていて、どんな会社が関与しているかわかるのでとても大事です。
時間がないので割愛しますが、名刺なども作りました。
設立趣意書をなぜデザイナーが関与したかというと、それが決まらないとプロダクトまで落とせないからです。コンセプトにあたる部分ですので、ここが決まらないと会社名もグラフィックも決められないのです。
デザイナーはもっと様々な場所に関与し、事業を前に進めることができると思います。
『ユーザーのSaaS選定をフォワードするデザイン』:スマートキャンプ株式会社 柿澤丈一郎
本当はとても重要なSEO
私はSaaS選定をサポートするSaaS比較メディア『BOXIL SaaS』でデザイナーをしています。
SEOとデザインってどういう共通点があるのか。そもそもサービスの比較サイトってなぜ必要なのでしょうか。
スマートキャンプで取ったアンケートを見てみると、SaaS選定の際に比較サイトやまとめ記事を見る人が最も多かったです。それだけまずどういったサービス群があって、それがどういう口コミなのかをみんな気にしているのです。
それだけ比較サイトが見られているということは、ユーザーが『BOXIL SaaS』にたどり着いてもらうためにもSEOが超重要。ですがこのチームに配属された当初、SEO改善とか言われてもわからないし、少しネガティブなイメージも持っていました。
SEOは検索を通じて知りたい情報を届けるコミュニケーション
SEOのことを知るためにメディアチームにSEO勉強会をお願いしました。当初は開いてもらうことで負担になってしまうと思いました。ですがむしろ喜ばれ、SEOに興味もってくれて嬉しいという返事が帰ってきました笑
SEOを学んでいってわかったことは、検索結果で上位にするためのテクニックではなく、検索を通じて知りたい情報を届ける手段だということ。そしてSaaS導入を検討している方検索を通じ、何を知りたいか考えてコンテンツ作ることが重要だとわかりました。
ユーザーが知りたいこと事例と口コミ
実際の施策の事例をご紹介します。みなさんが家具や家電など大きな意思決定をするときは事例や口コミを見ると思いますが、SaaSも同様。
知りたい情報としては価格に次いで、事例・口コミが多いです。またSaaSは既存のサービスのリプレイスとなると、検討に半年〜1年程度かかるので、各企業の担当者さんはとても慎重に検討しています。
実際口コミがどう使われているのかというと、「特徴を知りたい」はもちろん、ファジーな情報も知りたいというニーズがあります。
また事前にネガティブな情報も確認しておくことで、導入してから後々困らないかも確認しているのです。
全ての道はユーザーフォーカスに通ずる
実際にデザイナーとしてどのように改善したか。当初の『BOXIL SaaS』は口コミからサービスの特徴が知ることが出来なかったり、ファジーま情報やネガティブな情報を探しづらいという課題がありました。
ではどのような改善をしたか。施策としては口コミから得られたデータをもとに各評価をビジュアライズすることと、口コミのサマリーを表示しました。
質の差が多い口コミをテキストマイニングで分析し、特徴がどんなのがあるかをエンジニアを相談して、具体性の高い口コミを抽出したのです。
その結果表示順位が上がりPV数がアップしました!
最後にまとめです。
SEOは検索を通じて何を知りたいかを考えてコンテンツを作ること。
すべての道はユーザーフォーカスに通ずる。
デザイナーとしてデザインという武器をもってコラボレーションすれば未経験の領域でも成果を出せる。
ありがとうございました。
最後に
それぞれの会社の「デザインの取り組み」と「フォワード」する姿勢が見えた、とても面白い勉強会でしたね❗
マネーフォワードグループで定期的にデザイン勉強会を実施していきたいと思います❗乞うご期待❗
また株式会社マネーフォワード・株式会社Biz Forward・スマートキャンプ株式会社ではデザイナーからマネージャーまで様々なポジションで採用を求めています。ご興味があるかたは是非カジュアルにお話するところから始めましょう。
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