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テニスの召使い

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50の手習いで始めたテニス。 王子様というほど上手くも若くもない。 サーブも何十本に一本入る確率。 それでもコートに立つのは何なのか。
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#シニアスポーツ

面壁零年

面壁零年

『せっかくラケット買ったのになぁ…』と持て余していた。
職場の同好会の日程がなかなか合わぬ。
同じ趣味で日程も合う友人もいない。
でも、どこかで打って感触を味わいたい。
そうかといってテニススクールに転がり込むのもなんだし…
否定はしない。
いつかは必ず通らなければならない道だと思っている。
ましてや、将来的に自分の中での『一つのプロジェクト』を達成させるためには。
だが、今は何をやっても楽しいと

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はじめの一本 

はじめの一本 

テニスをする上で、必ず通る道がある。
『自分のラケットを用意すること』である。
しかし、困ったことに、何を持ったら良いのかがサッパリわからぬ。
ナダルに憧れてバボラ。
錦織やフェデラーに憧れてウィルソン。
ジョコビッチに憧れてヘッド。
松岡修造に憧れてミズノ。
伊達公子や大坂なおみにあやかってヨネックス。
他にもいろいろありすぎて困る。
『形から入る』とか『憧れの選手が使ってるから』という、日本人

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知らないって恐ろしい

 毎月1~2回ほどのペースでやってるテニス。
ラケットは借り物で初心者も初心者。
『ラケットはすぐに買うな』と職場の先輩に言われるがままに今日まで来てしまってる。
間隔が空きすぎてしまうと、フォアやバック、ボレーの打ち方のおさらいから始まるのがほぼルーティーン化してしまっているほど。
それでも嫌な顔一つせずに教えてくれるので助かってる。
教われば教わるほど出来るかというと、そうでもない年代なので(

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緩やかに、でも芽生える想い

 テニスは受け身スタートだった。
体型を見かねた職場の先輩が、『何か運動した方がよかろう』と勧めてきたのが『テニス』だった。
体育会系の理不尽な上下関係や無駄なストイックさもなく、同好会とはいえ色気もない。
でも、緩やかな感じがよくて続いている。
ハッキリって下手です。
サーブ打っても入る確率はイチローの打率よりも低い。
それはストロークもそうだし、ボレーがちょっとはマシなくらい。
そんな調子が一

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はじめての挫折

『今日はゲームだけ』
そんなことをある日に告げられて目が点になる。
ひたすらダブルス戦をやるというのだ。
1試合4ゲーム先取で、1試合ごとに相手を変えてのリーグ戦を。
勝手がわからず、嫌だとも言えず、後学のためにやってみようとなる。

ダブルスともなると気を遣う。
『お前のせいで負けた』って言われるのが何よりも嫌だ。
サーブも、ストロークも、ボレーも、つまるところラケットを振っても決まらないのに、

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