いやいやシロ

シロの食事療法

6時35分に出て、55分に帰宅。
きょうは20分の散歩。やはりシロは途中で座り込み「いやいや」をして帰ってきてしまった。

それでもきょうは調子がいいようで、起きて顔を合わせた時は、ご機嫌のブルブル、身震いをしてから、「クゥーン」と切ない声で散歩をせがんだほどだった。

歩いて数分の第4公園の手前でウンチングスタイルでひり出すると、公園に入ってウロウロしているうちに、桜の樹の根方でまた腰をすぼめてまたやって、ウンチを立てつづけに2回した。快便だった。

シロはこれまで10年あまり、ずっといいウンチをしている。ほとんど下痢というものをしたことがなく、豚足を食わしてしまった時と、あと1、2回した程度だ。

快食・快便。
これが彼女の人生というか犬生の信条となっているのだろう。
今も窓の下で、「早く飯をくれろ」と吠えている。

老衰し間違いなく乳がんも進行しているはずなのだが、時折、それを忘れさせるように元気な日があるのだ。
もしかして乳がんが快方に向かっているのか、そう思うこともある。

がんを腹部に認めてから、シロの食事を変えた。

それまでご飯にイリコと野菜と鶏肉を混ぜていたのを、飯を控えて野菜に飯を少し混ぜるような食事にした。
なるべく炭水化物を控えるため。人間の世界で流布している食事療法を参考にしてのことだ。

以前は1日にご飯中心の食事と缶詰とを1回ずつ食べていた。数年前に皮膚に異変が見つかった折、その原因が缶詰ではないかと疑い、以来、缶詰をやめることにした。

すると嘘のように疾患が治った。
それで、食事療法の効果を目の当たりにしたので、今回も期待はしている。
というか、数年前から明らかに乳がんであるにもかかわらず、いまだになんとか元気でいるのはそのお陰なのかもしれない。

食事療法のほかに、最近は民間療法にも手を染めだした。
不肖私が我流で気功をしているのだ。
暇をみつけては横たわっているシロに手をかざして気を送っている。

それをはじめると、シロは鼻面を指先に持ってきてクンクンやっている。
きっと「強烈な気を嗅いでいる」のだろう(笑)
そして施術中は、おとなしくしている。
時折、腹部に顔を持っていくのは何かを感じてのことかもしれない。

シロはシロで散歩中にしきりに雑草を食べている。ここ最近は、特にその頻度が高くなった。
たぶんからだにいい草を求めてのことだろう。

そうそう、きのう書いたがシロを飼う時の決め事のもうひとつは、草を食べているときにリードを引かない、ということだ。
思うがまま食べさせる。決して急かさない。からだが欲するものを欲しいだけ。シロがそれを一番よく知っているだろうからだ。

それとウンチだ。
シロが歩みを止めて腰を屈めてウンチの態勢に入っても、嫌な顔をしたり面倒くさそうな表情は見せない。
それでウンチをするのに抵抗感を持ってしまっては、気持ちよくできないだろうし、もし遠慮でもするようになったら、それこそからだによくないだろうからだ。

飼い犬がウンチをしているのを笑顔で見守り、終わったら頭をナデナデしている白髪の男を世間はどのように見ているのかは知らないが、まあ知ったことではない。
それでもシロは、申し訳なさそうな目をしてこちらを見上げたりしている。

シロにも「ウンチは恥ずかしい」というテレはぬぐい難くあるのだろう。

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