展覧会『小林正和とその時代―ファイバーアート、その向こうへ』をみた

『小林正和とその時代―ファイバーアート、その向こうへ』@京都国立近代美術館
をみてきました。

ファイバーアートの先駆者である小林正和と、同時代のアーティストの作品が展示されていました。
時代ごとに作品の形の変化をみていく流れになっていて、非常に面白かったです。
昔に作られた「テキスタイル・マジシャン」という映像は、それぞれのアーティストの制作過程がみれて、より作品鑑賞が深まりました。めっちゃ長かったけど。
制作過程とその作品をみていると、淡々と同じことを繰り返していたり、小さな仕事の積み重ねで一つの作品が出来上がっていることに、職人気質を感じました。
なんか京都っぽい。
糸から立体が繰り広げられることに、重力は感じるけれど軽さも感じたり、編み込む技法とかみてると、生活に身近な作品のようにも思える。

ファイバーアートがひとつのジャンルとして確立されていることに納得できるような見応えがありました。

1階に展示されてた作品、冬とはいえガンガン日にあたってたりして劣化しないのだろうかと思うなど。

向かいの美術館では、えげつない行列ができあがっていて、その光景になんだかうんざりしたり。
転売ヤーが現代アートにまで目をつけてくれるようになったのだなとも思うが、アートってもともとオークションもあるし、株みたいな側面はあるから目新しいことではないのかな。
でも限定とはいえ、5万枚も同じものが印刷されたカード(種類はあるようだが)に、そのオークションのときにつけられるような価値はない気もする。
お金儲けとしての価値が全面に出されると、あまり興味がなくなる。今回のことは、戦略なのか知らないけれど、なんだか悲しい。みたい展示は、みたいときに、誰にも邪魔されずにみれるものであってほしい。

いろいろ思った休みの日。

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