見出し画像

ゲーム音楽DJのディグログ#1:プリマジにフューチャーハウスが来てる話、ドンキー日本語ラップに出会った話、64の伝説的UKガラージゲーの話など

こんにちは、ゲーム音楽DJのすいそです。

前回、DJミックスを紹介しながら好きな曲の好きなところを書いていくのが楽しかったので無限にやりたいんですが、毎回ミックスを作って全曲語るとなると日々曲をディグって聴いているペース的にどうしてもラグが出てしまうので、もう少しライトに曲紹介したくて書いています。

ここでピックアップする曲の条件というかコンセプトは、「ゲーム(中で実際に使われている)音楽ではなくてもゲーム音楽DJで使える程度にはゲームとの関連性が高いこと」、そして「曲がフィジカルデジタル問わず正規ルートで買えること」です。

これはなかなか現場に出なくなってしまったゲーム音楽DJとして、せめて日々現場でバリバリ回しているDJへのキュレーションができればという思いからです。なのでサントラがリリースされていないゲームの楽曲や、サブスクやYouTubeだけで公開されているような楽曲は基本的に取り上げないつもりです。

あと、あくまで自分が日々ディグっていたログなので新譜紹介とは限りません。とは言えあまりまだゲーム音楽として充分に語られていないような曲を新しい視点で紹介していけたらとは考えていますので、ぜひお付き合いいただけるとうれしいです。

GO ON YA WAY (feat. 超学生) / FAKE TYPE. / グーニャモンスター

ネオタンゴ/エレクトリックタンゴにしては早すぎて、エレクトロスウィングのようにも聞こえる手数の多いトラックに圧倒されました。そしてこの哀愁感はアルゼンチンタンゴというより日本の歌謡曲の面影を感じます。とにかく魅力的な曲です。FAKE TYPE.というと『SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS』に「FAKE STYLE II」が収録されていて、いわゆる音ゲーコアがひしめく中で当時かなり異質な存在感があったのを覚えてます。『MAD RAT DEAD』への提供曲もそうでしたし、『maimai でらっくす UNiVERSE PLUS』収録の「Princess♂」も彼らの楽曲ですが、土着的な音楽をリリック含め極めて現代的なセンスで尖らせているのが好みです。

Starlight!/ 弥生ひな (内田彩) with チムム (引坂理絵) / ワッチャプリマジ!

3月に「ワッチャプリマジ! ミュージックコレクション」がリリースされていたので買いました。プリティーシリーズは『アイカツ!』ほどコンテンツを追っているわけではないのですが、『プリパラ』で軽く沼ってから音楽はチェックしています。そして『アイカツ!』では「硝子ドール」のリミックス(「AIKATSU! ANION "NOT ODAYAKA" Remix」収録)でリディムをぶちかましていたTeddyLoidさんが、今回普通にインゲーム収録のプレイアブル曲で激重キックのフューチャーハウスやってるんですよ。かわいいイントロで騙しておいてからのこのドロップ、やってます。相変わらず女児先輩の将来が楽しみです。

Supermarioland (Club House Mix) / Ambassadors Of Funk / スーパーマリオランド

Tobi Louの「Game Ova」を聴いていて、ふとマリオサンプリング漁りたくなって探していたら見つけた曲です。「Super Mario Compact Disco」という1993年(デジタルでリリースされたのは2016年頃)のアルバムが元なので、自分がたまたま出会ってなかっただけで相当有名なんじゃないかとも思いますが、自分にとっては今アツい曲だったのでピックアップしました。「Theme of beatmania」のような、あのオールドスクールな四つ打ちヒップホップから急に馴染みあるGB音源が入り込んできてニッコニコになれます。今年は映画マリオのブームに乗ってマリオサンプリングネタもまた流行るかもしれませんね。

ドンキーコング / あっこゴリラ / スーパードンキーコング

その流れでゲーム音楽をサンプリングした曲(主にヒップホップ)をディグっていたら遭遇しました。イントロの鳴り物からいきなりすさまじいゴリラ感が香ってくるんですが、キレッキレのライムのバックで『スーパードンキーコング』の「DK Island Swing (JUNGLE LEVEL)」が流れ始めてもうテンションウホウホですよ。あの物悲しいピアノのフレーズまで入っているのがニクいですね。いつかDJで使いたいです。

Title Track / Alec Falconer / Buck Bumble

UKガラージ/ガラージハウス/ツーステップのゲーム音楽でDJミックスを作って記事も書きたいとnoteはじめた頃から考えていて、『Buck Bumble』を使いたかったんですがサントラ出てないしなーとか思ってたら去年の5月に事件が起きてました。どうやらこのAlec FalconerというプロデューサーがUbisoftや作曲者のJustin Scharvonaと交渉しオリジナルデータからクラブエディットを作ったみたいです。行動力のモンスターか。ありがとうございます。これぞUKガラージという感じのタイトなビートがたまんないですよね。MCのカットアップもクセになる味わいで(『beatmania GOTTAMIX 2』にも収録されていた「Jacques Your Body」を思い出しました)、マニアの間でキラーチューン化していたのも納得。

Doki Doki Jump! (feat. Puniden) / Club2Tokyo / Muse Dash

「INTERNET YAMERO」収録のニュースの横でしれっと追加されている曲が激アツいので紹介。フューチャーファンク/フューチャージャージー系の聴きやすいトラックなんですが、カラーベースのような歪ませ方をしたシンセと消え入りそうな萌え声ウィスパーで、全体的に倍音マシマシの心地いい圧を感じる楽曲です。何気に『Muse Dash』にぷにぷに電機関連曲が入るのって初でしょうか。今回過去リリース楽曲から持ってきているので、ほかの曲や、なんなら書き下ろしの新曲もいつか収録してほしいですね。


ありがとうございました。最近はサントラを待ち望みながら『勝利の女神:NIKKE』と『404 GAME RE:SET ‐エラーゲームリセット‐』を遊んでいます。Steamのサマーセールも近いので、インディーゲーのサントラも発掘していきたいですね。数曲分溜まったらまたやりたいと思います。それでは。

この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?