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異世界の島第一章(第八話 火をつけろ)

こんにちは、彗星です。「異世界の島」連載なのですが、文章のコツが掴めなくて最近投稿を続けられなくて困っていました。あと、連載よりも本を読むのに魅力を感じてしまうという悪いことが起きていたので、書く時間も削ってしまっていました。ですが、ダラダラと主人公たちの一日を進めるのではなく、重要なところを切り取って進めていくのがストーリーに読者を引き込んでいくのにどれだけ大切かやっとわかったので進められそうです。どんどん進めていこうと考えているところです!(本当にそうかはわからない)



私たちは海沿いを歩きながら島の観察をした。
この島の全貌は全ては見えないのだが、海を見ても見えるものが全て青い海だけなので、ここはやはり島なのだと思えた。人が暮らしている時にあるような電灯や火なども全く見えず、この島はきっと無人島なのだと私は思った。私は不意に家に帰りたくなった。
「ああ、家に帰れないかな。けれど、私の体力じゃ無理かもしれないな。」
「家か…」
何故か烈は浮かない顔をしていた。家で何かあったのかもしれない。


ふと海岸沿いに目を向けたとき、河口が見えた。キラキラと光る水はとても澄んでいた。真ん中に綺麗に咲いている桜が1本だけある三角州がある。
「あれ…あれは川の河口じゃないか!川はあったんだ!あそこの水は飲めるんじゃないか?試してみよう。」
烈がそう言って早足で近寄った。私たちも追い、3人は河口まできた。
「少し上の方で水の味を試した方がいいね。」
そういって烈はどんどん上へ登っていく。下の砂がサラサラと音を立てた。
烈は私たち2人に「まってて」と合図を出して小指を川に浸し、舐めた。
「水だ!これで喉が十分潤うまで飲めるぞ!…まてよ。ここの水は安全なのか?もし毒があったら俺はもう死んでしまうんじゃ…」
烈は真っ青になっていた。
「さすがに小指ぐらいだと大丈夫だとは思うけれど。小学生の頃、私は山に行ったことがあるんだけれど、そこで川の水をガーゼに通して、その後に水を沸騰させて飲んでいたかも。」
「ふーん。でも水を入れる鍋とか私たちはもってないわよ?」
「そうだ!そのイチナムを使ってみたらどうだろう?出来なかったらそのときだ。」
「火は?」
「チャッチャラーン!『冒険セット』!これには虫眼鏡がついていて、今日みたいな晴れの日だったら太陽の力で火をつけられるかもしれない。乾いた木の枝で黒めのものとか落ちていないかな。枯れ葉でもいいから探せ!」
私たちは烈のテンションが上がってきているのを感じながら探した。


たくさん集まった頃、烈が虫眼鏡を取り出して太陽の光を1点に集め、更にそれを黒い枯れ葉に当てた。
5分ほど経つと、煙が出てきた。私たちは風をおくった。さらに3分経つと、火がついた。
「よし、木の棒に移せ!」
私たちは協力しながら木の棒に火をつけた。木の棒はよく燃えて、周りの木の分も燃やしてくれた。