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僕の細道(本編)13 緑の道

東北の緑は深く広い

むせ返るような緑の中を車の窓を開け駆け抜けて行く

行けども行けども緑の世界が延々と続く

平野では一面田んぼの淡い苗の緑の中を

山に入れば眼前に立ちはだかる濃い緑の中に溶け込むように

目に入る緑は何か生命力を与えてくれるような気がする

私の頭と身体の中では間違いなく化学反応が起きている

夏前になるとになると緑に飢える空腹感でソワソワするのは私のだけなのだろうか?

早春に芽吹いた若葉を見つけた頃、心に小さな火が灯る

春の盛りに咲き誇る花々に酔いしれ

雨の中に青葉若葉を見守る

そして盛夏、深緑の植物たちに、生きる力を見せつけられる

盛りを過ぎた秋には冬ごもり前の美しさを競い

そして静かに雪の中でまた春の芽吹きを待つ

そんな四季が巡る島国の中で生きてきた私たちのDNAに植物そして自然からの恩恵が染み込んでいないはずがない

先人たちがそれを文化に昇華させ延々と伝えて来た世界の一つが季語を必須とする和歌であり俳句でしょう。

季節豊かな地に生まれし幸運を
和歌や俳句で二度撫でする機会を得たことを
喜びと感じるのは年のせいかな?

でも欲深き私はまだ
お腹をこわすほど自然の恩恵を味わいたいし
身体全体に五感をフルに使って浴び続けたい

昇る朝日に沈む夕日、飛ぶ鳥に舞う蝶に、散る花に、川の流れに etc etc

壮大で美しい多々の自然に触れ感動した心を大切に

そして出来るなら後世に伝える一塵となりたい。

そして思う。

はたして先人はただその感動を伝えたかっただけなのだろうか?

いや違う

そんな中から自然との接し方

踏まえて人としての生き方を示唆したかったのでは?。。。

そんなことを思いながら残りの細道を進みたい。

『古人の跡を求めず、古人の求めたる所を求めよ』 芭蕉

※元は空海の言葉より

『いにしえの 思いを求め 道をいく』  無精


⚠️この日記は10年前に書いたモノです。

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