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本を出版するまでの道のり①出版物を作って発行する

最近はご飯とスイカグッズの紹介しかしていない疑惑がある西瓜社のSNSですが、繋がっている方々の書き込みやコメントを見るたびに、それぞれの生活に物語があって、いつか一緒にお仕事させていただく機会があったらいいな、なんて妄想したり、そのあたりの距離感を全部すっ飛ばして、全国あちこちに届く本ってすごいなと思います。

自分が携わった本をネット上で繋がっている、離れた土地にいる誰かが手にしてくれているって、本当に奇跡的なことじゃないかな。

子どもの頃から本が好きで、国語の授業だけを熱心に聞き、大学は文学部に進み、大学では学内ミニコミなどを編集し、将来は出版社に入るものだと心に決め、出版社兼編集プロダクションに入りました。

本を読んだり文章を書いたり以外のことはことごとく苦手で、本や文章なしでは、とても世の中をわたっていける気がしなかったし、本を読んだり文章を書いたりするときに、自分以外の本好きな人たちがたくさんいて、どんどん輪が広がっていく。そんな世界はきっと楽しいだろうなと思ったからです。

そして、それと同時に、嫌がらせのように狭い出版業界の門をなんとかくぐったときからずっと感じていたのです。

「出版」ってもっと自由にできないもんなのか。

その気持ちは、思った以上に楽しい編集作業の過程でも、ときに業界の閉塞感に腹立たしくなったりする中でも、だんだん大きくなっていきました。

最近は、「ひとり出版社」なんて言葉をよく耳にするようになりました。ひとり出版社を検索で調べると

「昨今の出版業界は、会社組織としてではなく、少人数やひとりによる出版社が増えている。 「独立系出版社」や、「ひとり出版社」と呼ばれ、大手取次(問屋)を通さず、小取次や直接書店と取引をするなど、少部数発行による“小商い”が注目されている。」
と出てきます。

「出版社(出版者)」という言葉を考えるとき、そもそも、何をもってそう定義されるのかを考えてみると、さまざまな解釈があるとは思いますが
出版物を作って発行する発行した出版物を流通させる
ということが重要になるのではないでしょうか。

まずは
出版物を作って発行する
について考えてみます。

本を作るには、一連の編集作業が必要になってきます。
ざっくりこんな感じでしょうか。

・企画を立てる・予算や体裁、部数などを決める・台割やラフを作る・デザインを組む・原稿を書く(著者に執筆依頼や取材をする)・必要に応じてイラストや図表などを用意する・原稿やイラストをデザインに流し込む(DTP・完成したページをチェックする(初校・再校)・印刷所に入稿する・本が仕上がってくる

……書き出してみるといっぱいあるように思えますが、基本的に企画は自分で立てるし、あとは自分で原稿書いて、デザインを組んで(複雑なものなら外注して)自分で流し込んで、自分で印刷所に入れればいいわけで、正直そんなに難しい話でもない気がします。

よく自費出版数百万+買取最低数百部、なんて話を聞きますが、そんなにハードルを上げなくても、紙代と印刷代(場合によってはデザイン+DTP代、イラスト代)以外を一括で対応できるようになれば、思い描いた内容を本にするのは、そんなに敷居が高くないはず。そうなれば、数十部でも数千部でも、必要なだけの冊数を希望や予算に応じて作れば良いのではないでしょうか。

そうなると西瓜社でも、そんなにとんでもない金額にならずに、小規模ロットや個人レベルでもっと自由に本を出したい人の編集作業のお手伝いや、ミニマムレベルでの自社出版ができるんじゃないかな。

おお、なんだか先が見えてきたぞ。

とはいえ、そんなこんなで本ができてきたとしても、この本、流通させなければ、ただ家や倉庫に大量の本を積み上げているだけの人になってしまいます。(本の管理は意外と大変……)

それではまだ、「出版社」とは言えない気がします。

そこで
発行した出版物を流通させる
のステップが大事になってくるわけです。

長くなってきたので分けます。

続きは

⓶発行した出版物を流通させる

を読んでいただければと思います!

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