見出し画像

エンジニア経験0の私がエンジニア採用をできるようになるまで|①理解編

こんにちは!「すごい人事(※)」情報局のたまです。

※すごい人事…「採用トレンド」を理解し「アジャイルな(変化に対応できる)組織づくり」ができるVUCA時代の引っ張りだこ人事!


私は人事9年目ですが、その経歴のほとんどでITエンジニア採用を担当してきました。新卒のころ情報機器の営業の仕事をしていたこともあり「パソコンのことならちょっとわかるしIT業界かな~」と、今考えればひどい思い違い(!)で、未経験でIT業界に飛び込んだのが始まりです。

今回は、エンジニア経歴0の私がエンジニア採用ができるまでのお話を複数本立てで書いていこうと思います。

【このシリーズを読んでほしい人】
・エンジニア採用に携わることになった方
・今後採用できる職種の領域を広げたいが、何からすべきかわからない方
・エンジニアではないが、専門職の採用を行っている方
という方にぜひお読みいただきたい内容となっております。


エンジニア採用に携わるうえでのハードル

エンジニア採用 = 難しい…と言われていますが、実際のところどうなんでしょう?と問われたら、結論、難しいです

大手からスタートアップ、自社でSaaS開発している会社、上場しているSIer、老舗の小規模SESなどけっこういろんな会社でのエンジニア採用に携わらせてもらいましたが、エンジニア採用は結論しんどいです。
上長や現場から、たとえば
「JavaやPHPとかで3年くらいやってるエンジニアを採用したいんだよね」
と言われたものを、知識や戦略なしにそのまま求人に反映し
「増員のため募集します!JavaやPHPでの開発経験3年以上」
とだけ掲載しているだけでは入社者はおろか、応募者を集めることも難しい、しかしこんな企業もまだまだたくさんある。
これがエンジニア採用の現実です。。。
私が思うに理由は結構あるのですが、
・業務への理解・関係者とのコミュニケーションに専門知識が必要である
・現場からの密な協力のうえ、積極的に動いてもらう必要がある
・採用市場が依然売り手市場である
というのが大きな理由になると考えました。
そこで、知識0であった人間がエンジニア採用できるまでの過程を
 1. まずは業界や専門知識を「理解」する
 2. 現場(開発部門/IT部門)とよくあることを「解決」する
 3. エンジニア採用を「成功」に導く

の3本立てで執筆していこうと思います。
(ここでは主に、経験者の中途採用について言及します)

まずは第1ステップ「理解」編

専門用語多すぎ問題

まずエンジニア採用担当がハードルを感じるのは、専門用語多すぎるということ。そして、あまりに専門用語が多すぎて、人事が覚える知識とそうでないものを分けることができないということから始まると思います。
実際に開発現場等で頑張るエンジニアと同じレベルで知識をインプットするのはあまりに道のりが長いですが、
 ・求人と応募者のレジュメを一人で読めるようになる
 ・現場のエンジニアと、採用についてのコミュニケーションを1対1でとれるようになる

がまず1つの着地点だと思います。
そもそも「エンジニア」「システムエンジニア」と一括りにいっても、たくさんの職種が存在します。

出典:doda・求人検索画面

技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)と書かれているところが、日常会話で「SE」とか「エンジニア」と一括りに言われている方々。
まずはこの細かい職種の立ち位置や業務内容をおさえておくことから始めましょう。

そして次に技術的な用語。
実際にエンジニアの開発環境は、プログラミング言語はもちろん、フレームワーク・サーバー・データベースや各種ツールの組み合わせでできています。(それぞれの用語説明については、もっと良いサイトはたくさんあるのでここでは割愛します)

採用担当としては書類や求人を読み取れることがまず重要なので、それぞれの言葉の意味や原理を知るよりも、そのツールや用語はどんな場面で使われ、どうして必要なのかを知ることが大事だと考えています。
そして、応募者が今持っている技術スタック(利用可能な言語やツールなどの環境)が、自社で活かせるかどうか、スキルの見立てができるようになることが大事です。

じゃあそれをどのように行ったか?は下記です。

書類選考100本ノック

上記の知識キャッチアップ、ならびに社内の選考基準の目線合わせも含め、過去の選考含め100人以上は結果を確認しました。
たとえば求人の採用要件に「開発経験3年以上」など書いてあっても、3年以上あれば誰でもよいというわけではありません(他の職種でも一緒ですね)。

・どんなフェーズで担当していたか?
・どのような業界の開発なのか(お堅い金融系の古いシステム?スタートアップでSaaS?)
・自社での開発?SIerやSES?
・言語以外の環境はどのようであるか?

実際の書類を見ながら、「なぜOKなのか」「なぜNGなのか」を見極めていくことで、おのずと専門用語の意味、そして求人の背景にある自社の採用基準に気づくことができます。
過去応募者の合否結果でもよいですし、スカウト媒体を利用しているようであればピックアップして現場に確認してもらう方法もよいです。
慣れてくると、自社の求人に使われている抽象的なワードもわかるようになり、求人のブラッシュアップの必要な情報も得られると思います。(詳しくはまた次回の記事でお伝えしたいところです)

無知になり味方を頼る

上司でも仲のいい社員でも誰でもよいので、「レベル1から不明点を解決してくれる人」がいることはキャッチアップの速度UPにつながります。技術に明るい同僚を1人以上つかまえましょう。
私はSES企業で人事をしていた頃、最初のうちは技術経験のある直属上司や営業をつかまえては質問しまくったり、一緒に書類選考をしてもらったりしていました。
開発現場で勤務するエンジニアに時間を割いてもらうのはさすがに難しかったので、新人研修のプログラムをエンジニアに相談する用件ついでに、業界知識や専門用語の不明点は都度教えてもらっていました。若手エンジニアと面談した際には「どんな風にスキルアップできたの?」と聞きがてらちゃっかり教えてもらうことも。笑
社外ならエージェントの担当者や研修講師など、味方につけられる人はどんどん味方にすべきです

あとは面接でどうしてもわからなければ、「不勉強で恐縮なのですが、●●と仰った点についてどういった意味かお教えいただけますか?」と思い切って聞くのが重要だったりします。
無知になって、たくさんの疑問を持ち、知識を吸収しましょう(もちろん、無知を棚にあげてはいけませんが)。

エンジニア採用は、エンジニアをいかに巻き込めるか 

私は過去、エンジニア出身の採用担当の方に
「エンジニア採用をエンジニア出身者以外がやってもうまくいかない」
と言われたことがあります。

…が、それって本当でしょうか?

私の答えは
「エンジニア出身でなくてもできるが、エンジニアの言葉を必要に応じ借りるべき」
と考えます。
その言語やツールの名前や利用場面・経験年数が分かっても、
 ・該当のスキルに関して、どの程度のレベルでできるのか
 ・応募者の技術的な興味を理解し、技術面でアトラクトできるか
など、エンジニアに共感し次の一手のアプローチをするには、社内の開発部門などエンジニアの協力は不可欠です。
開発部門の社員にとっても、自社にマッチするのはどんな人か知ってもらう必要があるため、採用現場に参加してもらうことは非常に意義があります。
そのうえで、「エンジニア出身者が採用活動の前線に立てると有利にはたらく」のは本当なのかもしれません。
採用担当は、採用におけるプロジェクトマネージャーなのだと私は思います。採用担当は戦略・戦術を考え、市場や取引先(媒体やエージェント)からの知見を展開し、技術談義できる開発部門のエンジニアに協力を仰ぐ。
まさに「指揮役」なのだと思います。

とはいえ、エンジニアを巻き込むのは大変!採用活動にリソースがとれる現場ならよいですが、大小問わず多くの会社がここに苦労しています。
こんな時どうする!?のQ&Aを次回で書いていこうと思います。

さいごに

エンジニア採用、最初のハードルは高いですが、できるようになるメリットもたくさんあります。フリーランスが携わるエンジニア採用ひとつとっても、自社でサービスを展開する企業やSIer・SESはもちろん、様々な業界・業種の企業にIT部門・開発部門がおり、それぞれが採用で苦労しています。その難しさの反面、エンジニア採用ができることで採用担当としてのスキルの幅は広がります。

次回以降は今回の知識を踏まえたうえで、どうしたらよりよいエンジニア採用ができるかを考える、解決編」「成功編」を書いてまいります!
ぜひ引き続きお読みいただけますと幸いです。



ライター:たま
人事歴9年目。35歳女・1児の母。
元々営業として入ったスタートアップで新卒採用を兼任したのが人事としてのキャリアの始まり。
人事の経歴のうちほとんどでエンジニアの採用を担当し、採用戦略策定~一連の実務を担当。小規模組織の採用の仕組みづくりや立ち上げが好きです。

「すごい人事」情報局 運営元:株式会社Crepe
Crepeでは、「人事が変われば、組織が変わる」というコンセプトのもと、
・3年かけて1000名から採用率10%「即戦力」プロ人事シェアリングサービス"すごい人事パートナー"
・1日2時間〜使える「マネージャークラスの採用代行」"すごい人事採用おまかせパック"
・月額10万円〜100社以上の人事課題を解決してきた「プロに相談し放題」人事責任者、経営者むけ"すごい人事メンター"
などのサービスを通して、より良い個人と企業の関係の質向上支援を行っています。
◆お問合せはこちら


この記事が参加している募集

#採用の仕事

2,167件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?