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【オススメ本】久保田崇『官僚が学んだ究極の組織内サバイバル術』朝日新書、2022



内閣府職員→岩手県陸前高田市副市長→立命館大学教授を経て、現在掛川市長をお務めの久保田崇さんの近著(8冊目!?)。

ご自身の一兵卒としての国家公務員や地方自治体のトップ2(副首長)、またある種個人事業主的な要素がある大学教員、そして、政治家(首長)という異なる4つの顔や立場を経験した久保田さんならではの切り口からの「ハック本」。

具体的には

①人間関係で最も注意を払うべきは直接の上司。
②「内なる人脈」を作れ。
③敵を作ってはいけない。
④正攻法がダメな時に使う「空中戦スキル」を身につけよ。
⑤部下の仕事を奪ってはならない。
⑥大きな壁に当たった時こそチャンスだと知れ。
⑦ブラックな職場から身を守れ。

の7つ。いずれも幅広く経験された久保田さんの経験から絞り出されたものであり、公務員はもとより、企業や大学でも応用が効きそうなエッセンスが詰まっています(詳しくは本編をご覧ください)。

小生も久保田さんが内閣府におられるときに出会う機会(大学にゲスト講師としてお越しいただきました)があり、また、京都(立命館)におられる時もお会いしたり、飲んだりという知己に恵まましたが、こうした仕事のマネジメントのお話は伺ったことがなかったので、新鮮でした。

個人的には陸前高田市の戸羽太市長の「上に立つ者はユーモアのセンスが必要だ」とのメッセージ、そして、久保田さんの「大きな仕事は人脈が持ってくる」「コツコツとヒットを打とう。ホームランはいきなり打てない」とのコメントが印象に残った次第です。

ともあれ、一人で完結する仕事はなく、また人間関係に悩まない社会人はおられないと思います。

正解などはもちろんなく、時代においてもハックは変わると思いますが、令和黎明期の組織内サバイバルのあり方を考える一冊としてオススメです。

(参考)https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=23553

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