2024ファジアーノ岡山にフォーカス10『 ≫≫真価が問われる3連戦~反転への狼煙~≪≪ 』J2 第4~6節vs藤枝・水戸・群馬 プレビュー



1、クラブ名鑑~藤枝MYFC~


『 基本情報 』
クラブ名称:藤枝MYFC
主なホームタウン:静岡県藤枝氏
創設年:2009年
ホームスタジアム:藤枝総合運動公園サッカー場(収容人数:10,057人)
クラブマスコット:蹴っとばし小僧
クラブカラー:藤色 白 緑

『 Jリーグ通算成績(JFL以降) 』
J2(1期):14勝10分18敗(61得点72失点)
J3(9期):114勝62分117敗(393得点392失点)
JFL(2期):20勝16分30敗(79得点106失点)

『 Jリーグ最高成績(JFL以降) 』
J2:12位
J3:2位
JFL:11位

『 クラブ紹介』
 どんなスコアでも攻めへの拘りを捨てない。攻撃的なサッカーを志向しているが、サッカー王国静岡のクラブらしく、テクニックを重視した攻撃的サッカー。攻撃的なサッカーが災いして、大量失点で敗北する試合もあるが、対戦チームに、怖さを植え付けるだけの勢いという推進力や迫力がある攻撃ができる。また、サポーターも温かく、対戦クラブを迎えるような雰囲気があり、サッカーを楽しむ土壌は既に完成している。スタジアムの改修も終了し、クラブとして、少しずつ上を目指す力を着実につけている。昔は、サポーターの意見から選手を獲得していた時期もあり、サポーターとクラブの関係も良好。堅実かつ大胆に、超攻撃的スタイルで、今季もJ2に藤枝旋風を起こす。

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2、注目選手~藤枝MYFC~


『 左WB:10番 榎本 啓吾 選手 』
 快速ドリブラー。スピードを活かしてサイド深く進入するの仕掛けとカットインして、シュートまで行ける小刻みなドリブルが武器。また、球離れも良く、味方とパス交換して、狭い所でもシュートを狙える形を作れるアイデアも持っていて、感覚派でありながら、スピード感がある。まさに攻撃的WBという選手。藤枝のサポーターの心を魅了する華麗さと泥臭さを兼ねた藤色のハートを持ったファンタジスタ。

『 右WB:19番 シマブク・カズヨシ 選手 』
 大分戦で、今季初出場でフル出場。テクニカルなドリブラーで、独特のリズムで、1対1の局面を打開し、前線に運んで行く。現J1の新潟でも活躍した実績十分のドリブラーで、右サイドの攻撃を牽引する。人数と勢いを持って襲い掛かる藤枝サッカーのスタイルと合わさって、怖さと巧さを持った選手。

『 FW:81番 中島 大嘉 選手 & DF:99番 ウエンデル 選手 』
 終盤のパワープレー要因としての2人。81中島選手は、188cmで、99ウエンデル選手は190cmの長身。81中島選手は、和製ハーランドと言われていて、未完の大器。スピードと高さの合わさった仕掛けには、迫力がある。99ウエンデル選手の高さは、ロングパスやセットプレーのターゲットとしても脅威であり、守備固めとしても高さは壁になる。未完成だからこそ「 ∞ 」の可能性という秘めたる武器を持った両選手。


3、クラブ名鑑~水戸ホーリーホック~


『 基本情報 』
クラブ名称:水戸ホーリーホック
主なホームタウン:茨城県水戸市
創設年:1994年
ホームスタジアム:ケーズデンキスタジアム水戸(収容人数:10,152人)
クラブマスコット:ホーリー君
クラブカラー:青

『 Jリーグ通算成績(JFL以降) 』
J2(24期):310勝271分446敗(1105得点1371失点)
JFL(1期):16勝0分42敗(48得点32失点)

『 Jリーグ最高成績(JFL以降) 』
J2:7位
JFL:3位

『 クラブ紹介 』
 J2在籍期間が、最長のクラブ。関東圏の立地を活かして、関東圏の有望な新人選手を獲得の流れを、関東という有利な地の利を活かして、これまで多くの有望な選手が、水戸のユニフォームを背負って戦って来た。今季も実に9人もの新人選手が加入した。関東圏のクラブからの期限付き移籍加入してきた選手も多い。その分入れ替わりこそ激しいが、そこに適したチーム作りと若さを前面に出したアグレッシブで強度の高いサッカーで、今季もJ2を戦う。プレーオフまであと一歩のシーズンも近年あり、クラブとしても着実に前進している。伝統として、1つのプレーをやり切るサッカースタイルが武器で、プレー強度はかなり高い。J1昇格を目指す目標を掲げるクラブの夢を何度も打ち砕いてきたが、クラブとして打ち砕こうとするクラブを迎えるクラブを目指して、納豆のように粘り強く、不屈のサッカーで今季もJ2を戦う。


4、注目選手~水戸ホーリーホック~


『 GK:21番 松原 修平 選手 』
 岡山に在籍したこともある水戸の守護神。岡山のトップチームでは、出場機会に恵まれなかったが、多くのクラブを渡り歩く中で、水戸で正守護神の座を射止めた。シュートへの抜群の反応と、動作や表情から観てもその冷静な判断が光る。岡山では熱い一面を見せていた選手も、90分間顔に表情を読ませない無表情でのプレーで、得点を狙う相手選手との駆け引きに勝つことで、シュートをセーブする。失点しても表情を崩さないポーカーフェイスぶりは、まさに冷静なイメージであるブルーそのもので、水戸の守護神として、水戸のハートを纏っている。

『 左SH:13番 野瀬 龍生 & OH: 8番 落合 陸 選手 & 右SH:23番 甲田 英將 選手 』
 水戸を攻守で牽引する2列目。左右のSHは、スピードを活かした推進力のあるドリブルが武器で、ハイプレスのスピードは凄まじい。トップ下のOH8落合 陸 選手は、プレースキックの右足の精度が武器の選手。もしもロングパスやロングスローの流れからCKやスピードを活かした仕掛けで対応を誤れば、ファールでのFKで得点を狙える流れを作れる3選手。連戦の中日なので、誰かが欠ける可能性こそあるが、水戸のサッカーを攻守で牽引する水が流れるような力強さと速さ、柔らかさを持っている水戸の誇る2列目トリオ。

『 CF:45番 寺沼 星文 選手 』
 水戸に、流れを引き寄せる長身フォワード。水戸に速さと力だけではなく、高さという攻撃の概念を生み出す。前線に起点を作り、懐の深い攻撃を可能とする。水戸の決定機を増やすことができる選手で、水戸の粘り強さや勢いを作り出し、順位が上のチームを何度も倒して来た伝統的な強さを体現を可能とする選手の1人と言える。


5、クラブ名鑑~ザスパ群馬~


『 基本情報 』
クラブ名称:ザスパ群馬
主なホームタウン:群馬県
創設年:1995年
ホームスタジアム:正田醤油スタジアム群馬(収容人数:15,190人)
クラブマスコット:湯友(ゆうと)
クラブカラー:紺、黄

『 Jリーグ通算成績(JFL以降) 』
J2(17期):188勝218分349敗(710得点1,055失点)
J3(2期):33勝16分17敗(96得点69失点)
JFL(1期):19勝5分6敗(63得点35失点)

『 Jリーグ最高成績(JFL以降) 』
J2:9位
J3:2位
JFL:3位

『 クラブ紹介』
 昨シーズンまでは、温泉の街であることを前面と出して戦って来たが、今季からは「草津温泉」のクサツの名前もクラブ名から消えた。過去にクラブ運営で、悪い意味で話題になった時期もあったが、この変更からも、クラブが誰のために戦っているか。そして、群馬県を1つとなって戦う意味の重要性を、クラブとして内外に示していく時期に来たと言っていいだろう。クラブは、ホームタウンを中心とした全国のサポーターのために戦う。そこに向けて、1つとなった時、クラブはより前へと進むことができるはずだ。昨年も終盤までプレーオフの可能性を残して戦うことができた。結束したクラブは強い。クラブをあげて戦い、ザスパ群馬の勝利を掴み、温泉に入った時のようにクラブのために戦う人達の心を温かく、幸せなにする。そのために、堅固な守備組織と安定感のある繋げるサッカーで、上を目指してJ2を戦う。


6、注目選手~ザスパ群馬~


『 GK:21番 櫛引 政敏 選手 』
 世代別代表として活躍した21櫛引選手も31歳となり、ベテランと呼ばれる年代となった。それに伴い課題であったポジショニングの隙は小さくなり、ビックセーブを連発できるJ2屈指のGKとなった。岡山時代も武器であったフィード精度と飛距離は、今でも彼の武器である。攻守共に、群馬の守護神として、抜群の存在感を放つ選手。

『 右SH:10番 佐藤 亮 選手 』
 群馬のファンタジスタ。視線や意識の細かい変化を感覚で察知し、無意識で、その隙を突いたボールコントロールで、囲まれた局面や狭い局面を打開する。重心の低いチームの状況を、一気にビックチャンスへと変える事のできる技巧派アタッカー。自身のパス・ドリブル・シュートに沸く歓声を力に、群馬を一段上へと押し上げることができる選手。

『 FW:7番 和田 昌士 選手 & FW:40番 佐川 洸介 選手 』
 千葉戦の前半のシュート1本は、7和田選手のGKのポジションを見ての思い切りの良いロングシュート。そして、ファールにこそなったが、オーバーヘッドキックシュートの形を見せる中で、劣勢の中でもシュートに持ち込める嗅覚と強いメンタルを持っている。交代で入った40佐川選手も高さという武器を前線に生み出して、同点に追いついても不思議ではない勢いをポストプレーを中心に作り出して、抜群の存在感を放った。タイプの違うストライカーだが、群馬の攻撃を支える選手のうちの2選手。


7、プレビュー~藤枝MYFC~


『 通算対戦成績(岡山視点) 』
H & A(ホーム & アウェイ)
0勝1分1敗(4得点5失点)
H(ホーム)
0勝0分1敗(2得点3失点)
A(アウェイ)
0勝1分0敗(2得点2失点)

『 スギさん的重視比率(イメージ) 』
岡山重視比率
個人 6 : 4 組織
藤枝重視比率
個人 7 : 3 組織

『 藤枝のスタイル分析 』

 攻撃でも守備でも「前への意識」を全面に出して、アグレッシブに戦うスタイル。中でも攻撃は、純粋な速さを前面に出したスピードでぶち抜く仕掛けと、卓越した技術で打開するテクニカルに突破する仕掛けと、創造性と正確性が伴ったパスで守備ブロックを連動したムーブで崩す仕掛けといった多彩な攻撃ができる。これを守備側が真っ当に受けてしまえば、一瞬の内に失点してしまうような勢いと怖さを持っている。

 一方で、守備は、昨年のサッカーに前からのハイプレスが加わり、繋ぐサッカーを著しく制限するだけではなく、全体を押し上げて行くという攻撃的な姿勢を前面に出している。ただ、新たな試みという事もあり、そこに組織的な狙いまでは、意思統一できていないくて、ゴール前でも各選手が味方と連動した守り方までは、まで整備できていない。

 ゆえに人数が足りていても失点してしまう事もあれば、逆に人数が少なくても得点に繋げる攻撃力もある。ただ、そこに共通することは、妥協がないこと。サッカーで、勝つ喜びと共に、サッカーを楽しむスタイルがそこにはある。全力で楽しんで勝ちに来る。藤枝にはセオリーは通用しない。藤枝スタイルは、唯一無二で、対応を許さない。

『 対藤枝の岡山の戦い方 』

 連戦の始めという事もあり、9グレイソン 選手を起点にシャドーの思い切りの良い仕掛けで得点を狙う。サイドの1対1で負けない。前からのハイプレスに対しては、危ないと思えば迷わず、ロングパスを蹴っていく。

 今季の岡山のサッカーであれば、藤枝のストロングポイントを緩和して、岡山の強みを出せるサッカーができる可能性は十分ある。

 ただ、どんなスコアになっても藤枝スタイルは死なない。最後まで、攻撃的な姿勢を貫いて戦い切れば、攻撃に飲まれる時間帯はあっても、勝利には近づけるはずだ。

 矛vs矛のような、過去の対戦成績のようなスコアになっても驚かない。魅せるスタイルの藤枝相手であれば、8ガブリエル・シャビエル 選手の岡山デビューの相手として、最高の相手と言えるのではないでしょうか。

 とても楽しみな一戦!


8、プレビュー~水戸ホーリーホック~


『 通算対戦成績(岡山視点) 』
H & A(ホーム & アウェイ)
8勝9分14敗(32得点38失点)
H(ホーム)
6勝2分7敗(18得点16失点)
A(アウェイ)
0勝1分0敗(14得点22失点)

『 スギさん的重視比率(イメージ) 』
岡山重視比率
個人 6 : 4 組織
水戸重視比率
個人 7 : 3 組織

『 水戸のスタイル分析 』

 J2のフィジカルを武器に戦っていたイメージとしては、最古のイメージがある。私が、千葉を応援していた時期でもDFラインに長身の選手を並べて、水戸ナチオと言われていた時期もあった。現在は、そういったフィジカルをベースとしたチームが増えた中で、そういったイメージこそ強くないが、関東の有望な大学生選手を多く、獲得した中で、そのスタイルの復活を予感させる試合を3節で演じていた。

 昨年のホームの千葉戦を思い出す高速のハイプレスが守備は新たな武器。岡山のDFラインにも恐らくその高速ハイプレスを、間違いなく仕掛けて行くだろう。連戦の真ん中の試合なので、ある程度メンバーが変更される可能性が高いが、特に2列目の左右のSHのスピードをベースとした仕掛けとキッカーの8落合選手の精度には、警戒すべきである。

 9安藤選手の決定力や力強いプレーも怖いが、45寺沼選手の選手の高さを強さも脅威だ。恐らく今季は、岡山と同じように水戸のフィジカルのベースと部分となる編成レベルで、強化されている。ただ、水戸にも守備に隙があって、プレスに連動性が欠けているのが課題であるが、逆に予測不可の守備や攻撃の判断というのは、岡山と言えども油断できない相手であり、いわきFCのような、そのフィジカルスタンダードは、水戸の新たな特色だ。

『 対水戸の岡山の戦い方 』

 木山監督であれば、ルヴァンカップのようにターンオーバーという決断をするかもしれない。今季の岡山は、それだけの選手層であるし、怪我から戻って来た選手もいる。カップ戦のみのスタメンとなれば、流石に正しい競争は生まれない。問題は、どこまで変更するかであるが、仮にルヴァンカップのような変更であっても、私は驚かない。

 ターンオーバーで挑むことで、速さと強さで迫って来る水戸に、コンディションというアドバンテージで、フィジカルでも負けない戦いもできるはずだ。水戸のハイプレスや攻守でのフィジカルコンタクトにも負けない選手が揃っているので、繋ぐながら繋ぐ。蹴るなら蹴る。そこを、この試合でもはっきりさせることで、相手陣地に押し込むということができるかどうか。

 やや、心配なのがサイドの攻防。左右WBの1対1でもそうであるし、スピードに対して、左右CBがどれだけ対応できるか。ここが、勝負を分けるポイントになるかもしれない。ターンオーバーできれなければ、それだけ怪我のリスクも高くなるので、その辺り難しい判断となる。いずれにせよこの試合では、しっかり繋ぐことでマイボールの時間を長くするか、水戸陣地にしかkり押し込む戦いか方ができる攻撃の時間を長く確保できるかが、小r部を分ける最大のポイントとなりそうだ。


9、プレビュー~ザスパ群馬~


『 通算対戦成績(岡山視点) 』
H & A(ホーム & アウェイ)
10勝4分14敗(30得点34失点)
H(ホーム)
5勝1分7敗(16得点17失点)
A(アウェイ)
5勝3分7敗(14得点17失点)

『 スギさん的重視比率(イメージ) 』
岡山重視比率
個人 6 : 4 組織
群馬重視比率
個人 2 : 8 組織

『 群馬のスタイル分析 』

 2023ベースのサッカーと見て間違いないかと思います。ここ数シーズンで、前からハイプレスをしっかりかけるというサッカーが、スタンダードになってきた中で、群馬は、ポゼッションを制限していくプレスと、スペースを埋めて攻撃の選択肢を狭めるリトリートを巧く使い分けることができるチームである。

 しかし、選手の入れ替わりがあった中で、まだ「受け」の意識が高すぎることで、シュートに対してのブロックやセカンドボールへの回収への一歩が遅い。そのため、ゴール前に押し込まれると、シュートまで行かれてしまうという回数も多いですし、ライン際やバイタルでの守備機会も多い。この辺り、チームとしての「繋ぐ→運ぶ」がまだ完成していない印象である。

 ただ、前線に高さある40佐川選手のような選手がいれば、こういった問題がある程度解消できる。チームとして噛み合わせ関係なく、しっかり繋いで運ぶことができればベストだが、ハイプレスを基本戦術に取り入れるチームが多い中で、どれだけそこに取り組めるかが、今季の群馬の浮沈を運命付ける大きな要素になりそうに感じた。それでもやはり高い志を持ったクラブで、ここからスタイルの完成度と共に浮上してくる可能性は、大いにありえる。

『 対群馬の岡山の戦い方 』

 基本的なスタイルの群馬相手ということで、連戦の最後としては、組み易い相手と言えるかもしれない。なぜなら、連戦の疲労による判断の遅れや体の重さが致命傷になるというよりは、総合的な部分で争う試合になりそうだからである。どれだけターンオーバーするかにもよるが、そこが上手く立ち回れば、疲労の心配も軽減できるので、そこで押しきれる可能性すらある。

 連戦前のプレビューという事で、正直岡山も群馬もどういったメンバーや戦い方や状態なのか、読めない部分も多いが、藤枝や水戸のように、速さや巧さや強さ高さといった面をどんどん出して来る相手に対しての難しい対応ではなく、組織的に守れているか、組織的に攻める事ができているか、そういったところで勝負した上で、最後に個で戦えるのは強みである。

 とはいえ、クロス精度というか奇麗に崩すバランスの良さや組織的守備は、この3連戦のチームの中では、ナンバー1なので、意図した攻撃と予想外のアイデア。1対1やフィジカルで負けないといった基本的な部分で、どこまで群馬に戦えるか。

 群馬は、組織的に戦える分、隙は少なく、簡単に勝てるほど甘くない相手であるとはいえ、良いサッカーができただけでは満足できないであろう岡山サポーターの「頂」への期待に応える事ができるかどうか問われる連戦の最後の試合となる。


10、総括~真価が問われる3連戦~


 相性的には、今回の3クラブに対して、全て負け越しているが、それは、今までの岡山が、どちらかと言えば、フィジカル勝負や超攻撃的サッカーに対して、極端に弱かったからだ。特にアウェイでより弱かったのは、移動で岡山のプレーが重くなり、より厳しい試合になることが多かったからではないかと思う。

 だからこそ、そういった戦いで後手を踏み、悔しい想いをしてきた対戦相手であるクラブと戦う岡山が、今季どれだけ強くなったか、そこを内外に示せるかどうかの3連戦とも言える。相性通り、厳しい結果になれば、ここから上位勢と戦う前に、チームとしての根幹が揺らぐ可能性すらある。

 そういった3連戦になる3クラブとの対戦ではあるが、事前チェックした限りでは、長所と短所がはっかりしているクラブばかりであることに加えて、似ている部分こそあるものの、チームのサッカースタイルが明確に違う3クラブに対して、岡山が、どれだけ○○対策の準備をし、岡山対策に対して対応できるか、そこが、内外に強さを示すことに繋がるだろう。

 この3連戦は、相性を反転できるかどうか問われる連戦でもあり、真価が問われる連戦でもある。そして、J1に昇格できないという歴史を反転させて、J1に昇格できた戦いへの挑戦する力を示す戦いだ。真価を示せファジアーノ岡山!!

 そして、この視点は、岡山への強さへの過信ではなく、3節終えた段階で、1位である以上、明確にどう勝てるかという視点で語る事が、この3連戦への相手へのリスペクトの気持ちであると私は考えている。

 どんな時でもやはり、1位のクラブへは注目が集まり、他クラブも意識して、警戒して対策してくる。そこに対して、岡山がどこまで戦えるか楽しみであり、もちろんそこに怖さや不安も同居している。岡山サポーターとして、もちろん勝利を信じて応援するが、負けても勝っても両チームのサポーターに、気持ち良く読んでいただけるレビューを書きたい。

 そして、そのレビューを書くためにプレビューを前倒ししましたが、今週しっかり情報をチェックして、抜かりなくプレビューを作成しましたし、少しプレビューにも慣れて来た部分もあるので、このプレビューを読んで「この連戦が楽しみだ。」という気持ちが、少しでも強くなった部分があれば、筆者としては凄く嬉しいです。

 最後まで読んで下さり有難うございました。

文章=杉野 雅昭
text=Masaaki Sugino


筆者紹介
 冷静さと熱さを両立した上で、自分の感じた事を自分の言葉で表現することを大事にしている。ハイライトやテキスト速報をレビューを書くために確認するが、極力SNSは、情報を遮断して、レビューを執筆している。流石に通知なので、軽く目にすることこそあるが、綿密に分析するというよりは、サッカーというスポーツの魅力を発信することを一番大事にしており、ファジアーノ岡山だけではなく、対戦クラブにも最大限のリスペクトの気持ちで、サポーターとの交流や魅力を語り合うことが好きで、レビューを書き始めて、中断期間や書けなかった試合もあるが、10年以上、ファジアーノ岡山を中心にサッカーのある生活をエンジョイしつつ、応援してきた。


11、アディショナルタイム(ファジ造語24)


『 ≫≫力を出し切る三原則≪≪ 』
「決め切る・勝ち切る・逃げ切る」という課題と語ったGMの服部 健二 氏の言葉から想起した「力を出し切る三原則」という2024シーズン第一弾のファジ造語とさせていただいた。来季を観て行く上で、勝利するために、チームがどう強くなったのか、是非、結果から「力を出し切る三原則」をクリアできているか注目したいですね。

『 ≫≫虹色の右足≪≪ 』
24シーズンがルーキーイヤーとなる24番吉尾 虹樹 選手の右足から放たれるパスやクロス、シュート、プレースキックの全てが、高精度であることをより魅力的に伝えるファジ造語。24吉尾選手の名前の「虹樹」の「虹」があり、「虹色の右足」に相応しい選手であると思います。プロとして経験を積む中で、「虹色の右足」は、大樹のようにチームを支えることができる可能性を秘めていることも間違いないでしょう。

『 ≫≫木山マジック≪≪ 』
固定概念を作らない木山 隆之 監督の自由で大胆な決断により、チームを勝利に導くことができる試合采配や選手起用を指すファジ造語。誰にも思いつかない自由な発想と大体な一手で勝利を手繰り寄せてきた将棋で一時代を築いた羽生 善治先生の一手が「羽生マジック」と呼ばれていたが、そこに由来して、「木山マジック」と命名した。22シーズンは、サポーター間でも浸透した。24シーズンでも聞きたいワードですよね。

『 ≫≫剛よく剛を制す≪≪ 』
「サッカーにおいても剛強なものが、剛強な力によって、無慈悲にも剛強なものを押さえつけてしまうという弱肉強食の世界である」という意味の造語」本来は「柔よく剛を制す=柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを押さえつけることができる」という意味の造語だが、99ルカオ選手のフィジカルが、あまりに凄すぎるので、諺(ことわざ)を弄ることでその強さを表現したファジ造語。

『 ≫≫木山曲線≪≪ 』
将棋の藤井八冠が、AI評価値で、一度リードしたらそのまま最後まで右肩上がりで完勝してしまう強さを表現して「藤井曲線」と言われていました。まさしく、開幕戦の木山ファジの勝ち方のようで、そこを可能にした選手起用やチーム作り、ゲームプランから木山マジックの進化系であり、90分間でほぼ圧倒して勝った時の勝利を表現するファジ造語。

『 ≫≫三本の矢24ve≪≪ 』
以前、ファジ造語として紹介していたが、24シーズンでの三本の矢は、11人で繰り出される隙が無い攻撃(途切れずらい攻撃)の事を指す。木山ファジの特色である選手の個性を引き出すサッカーの下で、3Dアタック×3=「縦×横×高さ」×「速さ・強さ・巧さ」×「パス×ドリブル×シュート」が、その方程式の下で、異次元の破壊力を生み出させる攻撃。まさしく、三本の矢に相応しい攻撃を表現したファジ造語。


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自分の感じた事を大事にしつつ、サッカーを中心に記事を投稿しています。今後とも、よろしくお願いいたします。