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k451―AZUSAの宙

始めまして。
AZUSAの宙に起こしいただき、ありがとうございます。
本を編集したり、書いたり、僭越ながら書き方をお教えしたりしています。
とにかく本が好き。めくる感触、頁の厚みとともに過ぎていく時間、登場人物たちと過ごすもうひとつの宇宙。小さいときから、本の仕事をする! と思い込んできました。
そんな私に衝撃を与えたのが、学生の頃読んだレイ・ブラッドベリのSF『華氏451』。人々が本を読まなくなった近未来を描いています。本を燃やし、本屋をつぶし、それでも読もうと集う人たちを捕まえて処刑する。そして、麗しい、輝かしい、きらめかしい、といった様々な語彙を使わないよう組織が画策し、「beauty」「very beauty」「 urutra beauty」といった単純な語彙を駆使させて大衆を愚かにしていきます。それを読んだころ、世間はもう、「超美しい」「超々美しい」といった単純な言い方をするようになっていました。凄艶、端麗、可憐、凛冽といった、すごくたくさんの言葉があるのにね。
これは70年代の名作ですが、今まさにブラッドベリの描いた世界にいる、と思い、ハンドルを「K451」に決めました。いわば、抗うために、ですね。
 トリュフォーの映画バージョンもあります。原作をだいぶはしょっちゃっていますが、図書館が焼き尽くされるシーンの凄惨な美しさは忘れることができません。滅びる瞬間まで美しいのが本なのです。

地と宙の日々

大げさな表現ですみません(笑)。でも人の思考の速さは光の7倍っていわれているんですよね。今日天気のことを思ったら次の瞬間にはまた別のことを思う。とどめておくのは、書くしかないんです。ブログって、光より速く闇と宙と地を行ったり来たりする人間の思考を、最大限、リアルタイムで留めておく機能があると思います。SNSはその究極。#note はそれよりは長く書け、好きな媒体です。身近なことを綴っています。

  

仕事について

紙媒体雑誌、紙書籍、ヤフーほか電子媒体記事など、さまざまな仕事をさせていただいています。本作りにかかわれることはやっぱり幸せ。皆様、ありがとうございます。https://creators.yahoo.co.jp/azusa

編集させていただいた本

実用書が多いですが、中でも和の文化や、言葉にこだわった本が多く、また、思い入れもあります。デザイナー、ライター(私)、編集者(担当者)、時にイラストレーターの方など、あらゆる方が関わって一冊の本ができあがります。一部をアマゾンさんから転載します。それぞれ、制作裏話がありますがそれはまた。

↑この本については、多方面からいろいろな声をいただきました。新聞社内で行われた著者講演会では、「この本を読んで、家から2時間歩いてきた」という方がいて涙が出そうになりました。交通費さえない社会に誰がした。怠けている人などいません。






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