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フリーランスデザイナーの業務内容 part1 〜ウェブ制作編〜

自分ならではの仕事を創る

というブログを以前書きましたが、そこから色々考えたり試したりしております。
その一環として、まずは自分が今やっている業務を細分化して書き出してみようということをやってみました。

これからウェブデザイナーを目指す方、フリーランスで走り始めた方は、この中のどこまでを自分が担い、どこから人に頼むのかなど、考えていく参考になれば幸いです!

ウェブサイト制作について

一口にウェブサイト制作と言っても、その業務内容は多岐にわたります。
もっと言うと、複数の職能がやるべきことを一人でやってしまっている感もあり、また創業初期と比べて「当たり前」の質が変わっているにも関わらずざっくり同じ価格設定でやってしまっている感もあり、、
そこからの脱却を目指してまずは、実際はどんなことをしているのか、やっているのかを整理してみます。

1.取材

・目的の整理(5W1H)
・目標キーワードの確認
・課題、要望の確認
ウェブに限らず、全ての仕事はここから始まります。
ヒアリングシートに基づいて、いつ・だれに・何を・どう伝えていきたいのか、そもそもなぜこれをやってるのか、どういう言葉での検索流入をねらいたいかなど、聞いていきます。

【使うツール】
・ヒアリングシート

2.企画設計・見積もり

・コンセプト企画
取材内容をもとに、誰に何をどう届けるためのウェブなのか、目的とデザインコンセプトを考えます。

・ページ設計
目的を達成するために、ウェブの基本形から今回はどこを目立たせるのか、足し引きするのか。
そしてどんなページがあり、各ページにどんな情報をどうレイアウトするのか。
お客さまの心情と行動を想像しながら設計します。

・デザインサンプル
また、既存のウェブなどをもとにデザインの方向性を確認します。

・お見積もり
だいたいの場合は、ここで概算見積もりをお出しします

【使うツール】
・お客さま像設定
・コンセプト提案書
・ワイヤーフレーム
・サイトマップ
・デザインサンプル
・お見積書

3.ビジュアルデザイン

・主要ページのデザイン
トップページ+主な下層ページ(3〜5ページ程度)のデザインを制作します。
下層ページは、レイアウトが同じのページやテキスト流し込みだけのシンプルなページデザインは省略させていただくことが多いです。
だいたい2〜3回程度のやりとりでFIXします。

・図、地図の作成
説明を図にした方がわかりやすそうな場合はデザインします。

・写真、イラストの調達
カメラマン、イラストレーターへ依頼することもあれば、多くの場合はフリー素材から良い物を探し使用します。
またお客さまから頂いた物から良い物を選びこともあります。

【使うツール】
・デザイン提案書

4.プログラム構築準備

・画像の調整、切り出し
色味や画質の悪い画像は色調補正し、ウェブのプログラム構築用にデータを編集します。

・動作の設定
ボタンを押した時の動きやマウスオーバー時の動き、画面幅を広げた時の様子など、ウェブの動作を決めます。

・サーバー、ドメイン契約
新たに契約が必要な場合は準備します。
*サーバー、ドメインの説明については改めて…

【使うツール】
・サーバー
・ドメイン
・デザインデータ
・ウェブ動作見本

5.プログラム構築(コーディング)

・ワードプレス設定
ほとんどのウェブがワードプレスを導入し、お客さまが一部情報を更新できるようにしています。

・プログラム構築
HTML / CSS / PHP などと言われる言語を用いて、デザインを実際にウェブとして動く状態に組み上げます。

・プラグイン設定
ワードプレスのカスタム機能である「プラグイン」を設定し、様々な必要機能を追加していきます。

【プラグイン例】
・問合せフォーム 
・スライダー
・セキュリティ
・SEO
・カスタム投稿」

【使うツール】
・ワードプレス

6.文章作成

・ 作文方針作成
狙いたいキーワード設定に基づいて、どのようなワードをどう入れるか方針を立てます。

・コピーライティング
タイトルや見出しなど、キャッチになる場所の言葉を考えます。

・ライティング
本文の文章を考えます。「わかりやすく」という視点から説明することが多いです。一部、お客さんに考えていただく箇所もあります。

【使うツール】
・作文シート

7.チェック

・ブラウザチェック
パソコン(Mac、Windows)、スマホ(iPhone、Android)でそれぞれ画面が崩れていないか、意図しない挙動を起こしていないかを確認します。

・文字公正
誤字脱字が無いか確認します。

上記2つのチェックは見る環境や視点によって見方が変わるため、お客さまと第三者にも依頼します。

【使うツール】
・ウェブアップ前チェック表
・公正表

8.最終調整

・お客さまチェック→調整
実際に組み上がったウェブをお客さまに確認いただきます。
デザイン提案時から1ヶ月程度経っているため、多くの場合調整のご希望がでます。
機能・レイアウトが大きく変わらない範囲で調整対応します。

9.公開準備

・OGP設定
SNSでシェアされる際に現れる画像・タイトル・説明文を設定します。

・グーグルアナリティクス設定
ウェブへ訪れたユーザーの人数や性質などを確認できるツールを埋め込みます。

【使うツール】
・作文シート

9.公開

・正式公開
初めてウェブを作られる場合は、SNSなどでの発表=正式公開となります。
リニューアルの場合は、仮URLでご確認いただいていたものを、本番 URLへ移行し、正式公開となります。

・ブラウザチェック
仮 URL→本番URLへ移行した場合は、念のため再度ブラウザチェックを行います。

・Googleインデックス設定
公開したウェブは、まだGoogle検索に現れない状態です。
Googleサーチコンソールから、ウェブが公開したことを通知します。

10. 請求→入金確認

・請求書発送
僕の場合は、印刷物の納品後に請求書をメールでお送りします。

・入金確認
入金を確認するまでが仕事です。
口座に入金があるか確認し、無ければお客さまへ連絡します。
多くの場合は請求の翌月末入金です。翌々月末入金の場合もあります。

以上、ウェブ制作の流れでした

走り切りました….。
3〜4ヶ月程度でこのステップを行います。

ウェブ制作に必要な職能は多様化している

この流れをこなす上で必要な職能は
・ウェブディレクター
・ウェブデザイナー
・グラフィックデザイナー
・イラストレーター
・カメラマン
・ライター
・コピーライター
・コーダー
・SEOディレクター
・校正者
etc..

日進月歩のウェブ業界において「必要最低限」のレベルはどんどん上がっています。
正直に言って一人で担当するのは難しい職能もいくつかあります。(例えば、ライティングとコーディング作業は同時期に行うものですし、作文と校正を同じ人が行うと盲点が生まれやすいです)

でも、お客さまからすると、その違いなんて知らないし分からない。
ざっくりウェブ制作という依頼に全て込められることがだいたいです。
そして自分もなんとなく全てを一人で担当してきましたが、専門家との連携することで仕事の質とスピードの向上を感じているので、今後はこの職能とをプランとしてちゃんと明示していきたいと思いました..!

これからウェブデザイナーを目指す方、フリーランスで走り始めた方は、この中のどこまでを自分が担い、どこから人に頼むのかを意識しての仕事作りをお勧めします!


次回は、印刷案件の流れを見ていきましょう〜!

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