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息子の夢はおかんの夢。「山口県山口市に酒蔵を建て、『山城屋酒造の日本酒』を一から造りたい」


最近、私に夢ができました。
それは「自社で一から日本酒を仕込み、製造すること」です。

なぜ、今このような夢を持つに至ったのか。
きっかけは大学三年生の息子の「自分の手で、山城屋酒造の日本酒を作りたい」という言葉からでした。

彼がなぜそう思うようになったのか、山城屋酒造の現在の酒造りの裏事情を交えてお話いたします。

現在、山城屋酒造は自社の酒蔵を持っていません。
他社の酒蔵さんのご協力のもと、自社のお酒の仕込みを行っています。

去年の冬、大学の冬休みだった息子は、知り合いの酒蔵さんの元へ『酒の仕込みのアルバイト』に行きました。住み込みで2ヶ月間、じっくりと酒造りの現場に身を置く中で「自分のお酒を造りたい」という気持ちが彼の中にふつふつと湧き出てきたようです。


その話を聞いたとき、驚きと、嬉しさを感じました。

私自身「山城屋酒造の酒蔵が欲しい」「山城屋酒造だけの力で日本酒を造りたい」と思ったことは一度や二度じゃありません。

しかし私は普通の主婦からいきなり酒蔵代表になったので、酒造りの技術がありません。
今だって日本酒のことは勉強中だし、既存の商品の販路拡大に、PRにと日々奔走しています。

そんな私には、蔵を建て一から酒造りをするのはとても無理だと諦めていました。
いつか息子に稼業を引き継いだ後、私の代わりに実現してくれたらいいなと密かに思っていたんです。だから息子から話をされたときは、とても嬉しく思いました。

でも同時に不安や心配もありました。

酒蔵を建てるとなると資金が必要です。酒を造るためには今より多くの人を雇う必要があるり、雇用するからには社員の生活を守るため、経営にも力を入れ、今よりもっと売り上げを伸ばしていかねばなりません。とても大変で、責任が重いことです。

「そんな重責をこんなに若いうちから背負わせてもいいのだろうか」
息子の大きな夢を前に、社長として、母として、私は悩みました。

でも「本人がやりたいと思う気持ちがあることは、私も応援してあげたい」と思ったんです。そして「山口県山口市に酒蔵を建てること」が私の夢にもなりました。

しかし、この話をすると、私たちの夢に反対をする人もいました。

「夢は夢なのに、夢を語ることすら反対するなんて。息子の夢を母親が応援して、一緒に成し遂げようと夢をみて何が悪いんじゃ!」と腹の底からふつふつ怒りがこみあげてきました。

自分の子供の夢を応援しない親がいるでしょうか?

100歩譲って、私のためを思ってアドバイスをしてくれたのかもしれません。
善意からの言葉だったのかもしれません。

でも、母として「息子の夢を応援したい」という、この気持ちだけは譲れません。

今はまだ反対する人がいても、いつか応援してもらえるよう、私たちが造った日本酒を美味しい!と言ってもらえるよう、地元山口県山口市の人々が誇りに思ってもらえるような酒蔵になるよう頑張ります。

息子はとても若いです。彼には未来があります。
時間も、体力も、情熱も、行動力も十分にあります。

毎日コツコツやっていくしかないです!絶対に実現させます!

私たち親子二代の夢を応援してもらえたら嬉しいです。
いつか必ず造る、私達の日本酒を楽しみにしていてください。

夢は必ず叶うから。


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