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発達障害(ADHD&ASD併存)と社会的養護出身のコーヒー屋夫婦、めでたく40歳になる
みなさまはじめまして。こんにちは。
大阪でEncore! Coffee Roasteryというコーヒーショップを妻と一緒に営んでいる杉山勝幸といいます。
noteのアカウントを開設して初めての投稿です。
はじめてのnote何を書こうかな?と考えているうちにアカウント開設から随分と月日が経ってしまいました。
手帳も謎の憧れで毎年買うのですが、だいたい何も書かずに1年経ってメモ帳になります。社会人になった時に意気込んで買った3年日記帳は3日で更新が止まりました。
バイオハザードの研究員の日記でも書いてる途中でゾンビになりながらも10日分あるというのに。かゆうま…までいかずして3日でゾンビになりました。
さて、コーヒーのコラムはホームページで書いてるし、日々のご報告はInstagramやTwitterでやってるし…ああ、でももうすぐ40歳になるな。今年こそは一念発起してなんか書きたい…。(ぐだぐだしてるうちに40になりました)
ということで、先日同じ内容でブログの方も1年ぶりに更新できたので、noteでも他であまり書かないようなパーソナルな話を徒然と書こうと思います。
手帳も日記もかなぐり捨ててnoteを書く(宣言)
今回は、発達障害(ADHD&ASD併存)と社会的養護当事者のコーヒー屋夫婦が40歳になったよ、という早速パーソナル全開な話です。そもそもnote初登場で誰…?という感じだと思うので、自己紹介も兼ねさせてください!
どんな人がやっているどんなお店なのかを今回ちょっとでも知っていただけたら幸いです!
自分たちの役割としてのコーヒーショップ
Encore! Coffee Roasteryは夫婦2人が経営している小さなコーヒーショップです。
Encoreはアンコールと読みます。ライブとかのアンコールと同じ言葉で、「もう一度」とか「何度でも」みたいな意味です。
店名にはおいしいコーヒーをもう一度飲んでほしい。そして何度でも帰って来れるホームのような温かい場所にしたい。という想いを込めています。
ちなみに営業電話がかかってくると高確率で「エンコレコーヒーロースタリー」と呼ばれます。
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僕がコーヒーの焙煎を、妻がスイーツを作ったり、経理をしたりしてます。もう1人、将来有望な大学生のスタッフがバリスタとして働いてくれています。
後、小学4年の長男と6歳の次男、4歳の長女の3人の子どもがいます。
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前職は卒業アルバム制作会社でカメラマンや営業、編集など色々とやっていました。
自分にとってはかなり勇気のいる告白なんですが、ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の2つの発達障害の併存診断を受けています。
ものを失くすを筆頭に、すぐ忘れる、優先順位がつけられない、注意力散漫、などなど。
昔から得意なことより日常生活がままならないぐらい苦手なことが多く、思い当たる節しかなかったのですが、生きづらさが絶賛最高潮だったタイミングで妻のすすめで精神科に通院し始めて、30歳を過ぎてから知りました。
妻は、幼少のころから社会に出るまで児童養護施設で育った社会的養護当事者でした。
社会に出た後も一緒に施設で育った重度の知的障害をもった弟の保護者的役割をしながら、看護学校に通い、看護師になりました。
出会った頃からシンポジウムなどに社会的養護の当事者スピーカーとして登壇したり、最近では「月刊福祉」に4ページ見開きのインタビューを受けたり、僕ができないことはすべてできるんじゃないだろうかというぐらい、すごいパートナーです。
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かくいう僕も妻の発信を近くで見ていて、どこかの誰かの励みになったり参考になったりすればいいなぁと、全部おっぴらげにするようにしました。
自分自身、他にも同じ境遇の人がたくさんいると知ったこと、これだけでも生きるのがかなり楽になったんですよね。
自分でも思い出したら笑えるポンコツ失敗話は山ほどあるので、また書きます。
よくお店の経営や仕事ができるなと思われそうですが、仕事は前職の時からだいぶ自分なりの仕組みを長年工夫してやっています(アナログの付箋とテキストアプリが最強。ノートや手帳は絶対見ないよ。後、秒で失くす)。
一緒に働く妻の存在もめちゃめちゃ大きいです。
ADHDとASDの併存自体は、個人的に日常生活では何のメリットもないばかりか、ただただヘトヘトになるだけなんですが、ゾーン(?)に入ったときの過集中と、感覚過敏の特性だけはコーヒーのお仕事にうまくはまってくれた気がしています。
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お仲間がもしいましたら、よかったら教えてください!
こういう発信もなんやかんや乗り越えつつもまだまだ道半ばな自分たちだから、アンコールコーヒーだからできる役割だと思うようにしています。
こんな感じで、やっと見つけた自分の役割がコーヒーでした。
おいしいコーヒーを作ること、楽しんでもらうことはもちろんなんですが、コーヒーを通していろんな方の日々の「生きる」に寄り添うことが僕らのもう一つの原動力です。
誰しもが仕事や子育て、日々の生活の中で生きづらさを感じるときや、ふと孤独を感じるときがあると思います。そんなときに、僕らのコーヒーを通して繋がりを感じてもらえたらいいなと思います。
40歳を迎えてどう感じているか
そうそう、40歳になったっていう話から始まったんです。後ちょっとだけお付き合いお願いします!
なんだかんだで僕らコーヒー屋夫婦は40歳になりました。20代最後の年に前職を辞めて30代最初の年に開業したコーヒー屋で、2人揃って40代を迎えました。
実感として2人ともに共通しているのは40歳まで自分が生きているとは思わなかったということ。
あ、暗い話じゃなくて、10代20代の頃の自分たちに「40代の未来を生きる自分たち」というビジョンがなかったという話。
日々生きることが最優先だったので(今もそうかもしれないけど)、そこに将来の自分像を書き込むにはメモリの容量が全然足りていなかった感じ。
20代半ば、結婚する前のこと。
僕は鬱病だった母と二人暮らしの限界社会人で、妻は平日は看護師、土日は高齢者のデイケア施設でアルバイトをしながら重度知的障害を抱える弟の保護者的役割もこなしていました。
その後なんだかんだで、(思いっきり中略)、Encore! Coffee Roasteryを開業し、今に至ります。
お店を開業してから出会ったお客さんは、自分たちの人生の余白を広げてくれたと思っています。今まで見えなかった未来のビジョンが見えるようになった。メモリで言うと8メガから32ギガぐらいに拡張された実感があります。サクサク動く。
Encore! Coffee Roasteryは自分たちだけで作ったお店ではなく、コーヒーを通して出会ったたくさんの人たちとの繋がりでできたやわらかい空気のようなもので作られています。
僕らもその空気感に救われたり、励ましてもらったりしてきました。そして、逆にお客さんにとってその空気感がまた日々生きることへの励み、もしくはそこまでいかなくても小さな祈りのように感じてもらえたら嬉しいと思っています。
もともと僕らは繋がりを作るのは苦手というか、積極的にできるタイプではなく、今後もそこはそんなに変われないだろうなぁと思っているのですが、多分その感じだからこそ作ることができた心地よい距離感みたいなものを一つ一つ大事にしています。
伝えたいことのほとんどは非言語的な形で僕らの作るコーヒーの中に入っています。
僕はこれだけは純粋に信じることにしていて、だからお店とは別の場所にいても距離が離れていてもうちのコーヒーを通して繋がりを感じてもらえたらなぁと思います。
上の方にも書いていますが、僕はADHDとASDの併存診断を受けていて、苦手なことと不得意なことのオンパレードで、生きているだけで日々絶叫アトラクション級のスリル&ストレスを感じてしまいます。
妻は幼少の頃から社会に出るまで児童養護施設で育った社会的養護出身で、僕とはまったく違う種類の苦労と経験を重ねてきました。
そしてこれは偶然なのですが、2人とも繋がりのある両親が20代のころにはいなくなりました。
そんな2人の共通点としては社会生活があまり得意な方ではないということ。いやむずい!
数年前思い切って公表するときには正直怖さの方が上回っていました。お客さん来んくなったらどないしよ…とか。
今は店頭やDMなどでも似た境遇を持った方からお話をもらったり、理解を示してくれたり、そして良い意味で僕らに興味を持ってくださったりと新しい繋がりのきっかけになりました。
なので、僕らにとってEncore! Coffee Roasteryは暖かな社会、もしくは緩やかにつながる一つの家庭のように感じています。
改めていつもありがとうございます。
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後部座席で見る夢の続きに
たまに朝起きる時にこれは子どもの頃、後部座席で揺られながら見ていた一番心地よい夢の続きなんじゃないかと思うことがあります。
なんだか現実逃避にも見えるんだけれど、そういう風に思えるのは自分にとっては幸せだなぁと思っています。30年越しに見ている心地よい夢の続き。
この先のことは分からないけれど、最後は「いろいろ大変なこともあったけれど、楽しかったね」と夫婦で話せたらと、これまた夢見ています。
ひとまず40歳を目前にして、個人的に書きたいことを書きました。
情報量の多いEncore! Coffee Roasteryでした!
今後ともよろしくお願いいたします!
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